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「Epic Games」が「Apple」を攻撃する本当の理由は中国資本によるゲーム業界支配の布石!?

「フォートナイト」がAppleStoreとGoogle Playから削除された一連の事件は現在進行系で多くの解説記事や分析記事に取り上げられ、とても話題になっています。AppleStoreに至っては、Unreal Engineを使用するアプリのアップデートが行えなくなるのではないかという噂までたっており、Epic GamesとAppleだけの問題に収まらないゲーム業界全体を揺るがすような様相も呈しています。ただ、それは表面上の話でしかありません!この記事ではこの事件の裏にあるもっともっと深い闇について解説します!

1.事件の概要

Epic vs Apple(Google)戦争について、知らない人のために超ざっくりと説明します。(ご存知の方は読み飛ばしてもOKです)

1.Epic「スマホの課金手数料高くない?iTunesとかGooglePlay使って課金してもらうだけで30%も持っていかれるの辛いよ~~。」
2.Epic「じゃぁ独自の課金方法作ったろ!ユーザーのみなさーん、私の自前の課金フォームからアイテムを買うとなんと、20%オフでーす!!!AppleとGoogleはアコギな商売してるんだよ~!」
3.Apple&Google「は?人の庭つこうといて、なんやねん。お前は規約違反だ。フォートナイトは消したろ。」
4.Apple「反省の色もないなぁ。一族郎党皆殺しや!!お前さん名義のもの全部BANだ!」
こういう経緯でフォートナイトがAppleStoreやGoogleStoreから消されました。(この記事では手数料云々やどっちが悪いとか、独占禁止法云々については触れません。)

2.なぜ強行に及んだか

「手数料が高い分ユーザーにしわ寄せがいってる」とか「30%ぼりすぎ!独占禁止法に違反してる!」とか色々大義名分は立つかもしれませんし、それは正しいかもしれません。

しかし、それだけでこんな強行に及ぶでしょうか?
「超人気コンテンツだからAppleやGoogleが譲歩すると思ったのでは?」とか「これを機に業界に風穴あけようとしてるんだ」とかいろいろ義賊的な解釈もされているようですが、私はもっともっと深い闇がこの事件に隠されていると思っています。

その闇とは・・・「中国資本によるゲーム業界の支配」です。

3.ゲーム業界に押し寄せる中国資本

皆さん「Tencent」という会社をご存知でしょうか?
中国のGoogleみたいな会社です。このTencentが最近ゲーム業界にめっちゃくちゃ本腰をいれてます。どれくらいかというと、以下の引用をみてみてください。

テンセントゲームズの子会社または同社が株式の一部を保有している企業
注記:企業名の横の( )内の数値は保有株の割合を示している(割合が不明な場合は表記していない)
企業
Supercell (84.3%)
ライアットゲームズ
Shanda Games
Epic Games (40%)[19]
CJ Games (28.0%)[20]
ネットマーブルゲームス (22.0%)[21]
Garena (30.0%)[22]
Glu Mobile (21.5%)[23]
アクティビジョン・ブリザード (5.0%)[24]
Ubisoft (5.0%)[25]
パラドックスインタラクティブ(5%)[26]。
Miniclip(過半数)[27]。
Funcom[28][29]。
プラチナゲームズ[30][31]。
Yager Development[32]。
スタジオ
Timi Studio Group
Quantum Studios
Morefun Studio Group
The Aurora Borealis Studio
Tencent Boston
有名なゲーム
王者栄耀
クロスファイア
Dungeon Fighter Online
League of Legends
クラッシュ・オブ・クラン
クラッシュ・ロワイヤル
Smite
ArcheAge
Alliance of Valiant Arms
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS (モバイル版)
Path of Exile
Marvel Future Fight
Paragon
Lesiure Suit Larry (モバイル)
コール オブ デューティ モバイル
Wikipediaより引用

なんだかすごいことがわかりますよね!世界で最も人口の多いFPSシリーズの「コールオブデューティーモバイル」のパブリッシングをしていたり、世界でもっともプレイヤー数が多い?「リーグオブレジェンド」のライアットゲームズの出資してたりします!(チャイナマネーすげ~~~)

上の引用をみてみると・・・今回渦中のEpic Games も、40%もの資本がテンセントなんです!

更にテンセントは「Spark!more!」構想という一大プロジェクトを打ち出しており、ゲームの素晴らしさや面白さをより多くの人に届けるために、出資や教育は惜しまない!!!と豪語しています。その構想の一つ「Pokemon Unite」も一時期めっちゃ話題になりましたよね!

「Spark!more!」について知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。
https://news.denfaminicogamer.jp/news/200629h

「だからどうしたの・・・?」なんかめっちゃいいことしようとしてるじゃん!と思うかもしれませんが、次の章をみたら、なんだかきな臭くなってきます!

4.敵だらけの環境

3章でめっちゃお金だして、めっちゃいいこといってる良い会社の「テンセント」について書きましたが、一方で金にものを言わせて、無理やりシェアを獲得している事実があったり、(詳しく知りたい方は「FuckEpic」等とググってみてください)中国製品を取り巻く敵だらけの環境が問題になっています。

中国と他の企業や国が対立していることをざっと上げてみます。
・動画投稿アプリ「Tiktok」をはじめとする中国製アプリの規制(アメリカや日本)
・中国製アンドロイド端末huaweiでGoogleモバイルサービス使用不可
・前述の金に物を言わせた独占体制への批判
等です。

ここでは規制理由やどっちが悪い等には言及しませんが、中国がこれらの問題を一発大逆転ホームランできるのが「Apple、Googleに頼らないプラットフォームの確立とそれのシェアを拡大すること」であることは一目瞭然です。
例えば、EpicGameストアでアンドロイドアプリが配信することができれば、自分の資本下で営業できますし、いきなりBANもされることはないし、手数料も自社資本へ還元できますし、中国製品のhuaweiの需要も高まるわけです。(安くてゲームもできるスマホ!最高じゃん!)
日本ではあまり馴染みはないですが、中国ではアンドロイドアプリをGoogle PlayStore以外のプラットフォームからダウンロードするケースが多く、前述のhuaweiの件も相まって、Google離れが加速している(https://japan.cnet.com/article/35149184/)

5.結論

すでにお金の力でいろんなゲーム会社や作品に恩を売りまくり、支配力を強めている中国資本。超シェアを誇るAppleとGoogleを倒してしまえば(もしくは力を弱めれば)、中国資本によるゲーム業界の実質支配も遠くはないでしょう。
今回の「Epic Games」がとった凶行は投げられた賽なのです!!

という妄想を同僚としたというお話でした。

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