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10/3(日) 東京都2部リーグ戦 第16節vs武蔵大学マッチレポート #13

朝晩は肌寒く、冬の息吹を感じさせるようになってきた10月の1週目、我々は約1か月ぶりのリーグ戦第16節、武蔵大学との一戦に臨んだ。

前節は9月4日、雨が降りしきる中、東京都立大学との対戦。前半の早い時間に先制点を奪い、32分にも追加点。追加点こそ奪えなかったものの安定した試合運びで2点差を維持。2-0のままタイムアップで5連勝を飾った。

対する武蔵は5勝5分3敗の3位に位置するが、消化試合数の関係上、昇格に黄色信号が灯っている。昇格争いへの生き残りのために、勝ち点3が喉から手が出るほど欲しい一戦だ。

前回のマッチアップでは再三ピンチを迎えるも、なんとか無失点に抑え、0-0のスコアレスドローで終了。ここ数年、武蔵とは相性が良くなく、今回久々の勝利を目指す。

上智のラインアップは以下の通り

羽藤 宏太朗(C)(4年/#1/GK/國學院久我山高校)
髙野 陽 (3年/#56/MF/県立川和高校)
池田 総一郎 (4年/#10/FW/県立川和高校)
菅 雄太郎(2年/#55/MF/八千代高校)
三谷 宗 (4年/#7/MF/日本大学鶴ヶ丘高校)
野田 祐成 (2年/#48/DF,MF/國學院久我山高校)
鈴木 陽太(2年/#37/MF/市立橘高校)
大山 諒(3年/#88/MF/武南高校)
古山 悠人(2年/#80/DF/新潟高校)
古宮 由視 (4年/#4/MF/東京武蔵野シティFC U-18)
三井 慎司 (3年/#82/DF/藤枝東高校)

サブは以下の通り
小熊 崚介(2年/#28/GK/暁星高校)
神田 辰丸 (3年/#14/MF/國學院久我山高校)
伊藤 大心 (3年/#78/MF,DF/國學院久我山高校)
松本 浩己(4年/#9/FW/東京都市大学付属高校)
中尾 竜吾(2年/#72/MF/國學院高校)
林 陵(1年/#20/DF/桐蔭学園高校)
宮原 正弥(4年/#8/MF/國學院久我山高校)


午前10時きっかりに、上智ボールでキックオフ。

開始早々の3分、くさびに入った鈴木がいい位置で相手のファウルを誘発。このFKは古宮が蹴り、惜しくも枠を外れるも序盤から主導権を握る。

5分にも大山がカットインからあわやというシーンを作るも、これはGK正面。

その後も攻勢を強めていく上智。17分には髙野のミドルシュート、20分には三谷がダイレクトシュートを放つも枠を捉えきれず。

なかなかシュートが入らない、となると徐々にペースは武蔵に傾いていく。

40分、自陣右サイドでボールを失うといい形で抜け出される。切り返しからのシュートは髙野が体に当てるも、ボールの勢いは止められず、サイドネットへ。これがゴールに吸い込まれ、先制点を与えてしまう。

この失点を取り返せないまま、前半終了。

前半をビハインドで折り返す

後半、鈴木に代えて神田を投入し、攻撃の活性化を図る上智。

すると開始早々から立て続けにCKを獲得。こぼれ球を古山がエリア外から狙うもこれは枠の外。

13分には絶好機。野田の縦パスを古宮が受け、右サイドに流れていた池田へスルーパス。池田がサイドをえぐり、グラウンダーのクロス。ニアに飛び込んでいた大山のシュートは空振りに終わるもファーにフリーで詰めていた菅の足元へ。菅は角度のないところからニアを狙うも、これは無情にもポストを叩く。

16分、武蔵も反撃。右サイドをカウンターから強襲し、シュートまでもっていくもここは羽藤のスーパーセーブで難を逃れる。

20分、上智。野田がフリーで持ち上がると高い位置を取っていた三井へとパス。三井が1vs1での勝負を制し、クロスを上げる。これをCBとの駆け引きに勝ち、ゴール前どフリーになっていた池田にわたる。池田はこれをスライディングしながらうまく合わせ、ゲット。ようやく同点に追いつく。

池田の同点弾

しかしその直後、武蔵にチャンス。またしても相手左サイドから崩されCB間でフリーになっていた相手にボールがわたりネットを揺らされる。フラッグは上がらず、勝ち越しゴールかと思われたが、主審と副審との協議の結果オフサイドの判定となり、スコアは1-1のままとなる。

23分に大山に代え、宮原を投入。

32分、またしても右サイドを攻略し、三井がクロス。このクロスを池田が折り返すも一旦はクリアされる。しかしこのクリアボールを拾った神田がミドルシュート。枠外に外れるも相手のアフターチャージがファールだと判定されて、良い位置でFKを得る。

このFKに池田が合わせ、ボールはゴールに突き刺さった。エースのゴールで逆転に成功する。

逆転後の歓喜の輪

33分には古山に代えて伊藤を投入。逃げ切りを図る。

その後はCKを立て続けに獲得するなどしてうまく時間を使いながら反撃をシャットアウト。

そして2-1のままタイムアップ。逆転で6連勝を飾った。


上位対決3連戦の初戦を逆転勝利

タフなゲームだった。シュートチャンスを迎えながらもゴールを奪えず、不運な形で先制点を奪われてしまった。失点の時間帯も前半終了間際と、最悪のタイミングだった。それでも後半、焦れずに、まるで最後に自分たちのペースが来るのが分かっているように、前半より落ち着いてボールを回し、徐々に徐々にゲームの潮目を変えていった。首位の貫禄か、自信か。そしてしっかりと2得点を奪い切り、勝利。圧巻のゲーム運び。まさに“強い”チームであった。ここから始まる、昇格、そしてタイトルを一気に手繰り寄せることのできる大事な大事な武蔵、一橋、玉川との3連戦の1発目を勢いのつくような形で勝利できたのは非常に大きい。

ただ後半に比べ、前半はやはり少し攻撃のリズムは早く、単調に終わっていたのも事実であり、ワンチャンスを沈められてしまった。ここは改善の余地がある。この1勝で昇格が大きく近づいたことは事実だが、まだ何も掴んではいない。しっかりと掴んで握って持って帰るまでは慢心なんて一瞬たりとも見せてはいけない。まして来週はこの結果によって3位に浮上した一橋との一戦だ。気をもう一度引き締めて、是が非でも勝ちたいゲームだ。

このゲームのMOMは池田で異論は無いだろう。武蔵のホームグラウンドに2度轟いたエースの咆哮。1点目はクロスに対して一瞬の動きでマーカーの背中に入りCB間でフリーに。難しいバウンドでのクロスボールだったが体を折りたたむようにして上手く合わせた。一連のゴールへの動きはまさしく往年の名ストライカー、フィリッポ・インザーギを彷彿とさせるような、生まれながらのストライカーそのものであった。2点目は魂でねじ込み、勝負を決めた。ボールを保持しているのにゴールを奪えない、敗色が色濃く見えるような試合展開での2発。声や背中ではなくゴールでチームを救う、まさしくエースといった仕事ぶりであった。ここまで7ゴールと得点ランク2位につける池田だが、この生粋のストライカーが2位で満足するわけがない。そしてストライカーという生き物は相手が強くなればなるほど貪欲に狡猾にゴールを奪おうとする獣だ。ここからの上位対決2連戦という大好物に抑えきれない涎を手で拭い、舌をなめずりさせていることであろう。この2得点を皮切りにして、これからの”ケチャドバ“に大きく期待がかかる。

「エース」池田

以下出場選手のインタビューです。
 
池田 総一郎 (4年/#10/FW/県立川和高校)
・ゴールシーンを振り返って
試合が終わった帰りの電車で書いていますが、まだ興奮しています。慎司からのクロス、辰丸からのパス、どちらも練習通りで本当に最高のアシストでした。
今隣に守護神がいますが、彼ら守備陣の奮闘があっての得点だったし、勝利でした。
今日勝てたのはでかい!!

・今後に向けて
僕たち4年生に残されたリーグ戦も残り5試合となりました。勝ってる時でも負けてる時でも、練習でも試合でも、サッカーを思いっきり楽しんで、最後全員で最高の形で引退したいです!!
そして、コロナになる前はいつも応援しに来てくれていた両親に、学生サッカー最後の集大成を観せたいです!!

次節は10月10日(日)、3位につける一橋大学との一戦。前節一橋が玉川に勝利したため、この試合での昇格決定はなくなってしまったが、勝利することによって昇格に王手がかけられる重要な一戦。次節も無観客での開催となるので、Player!、Twitterでの熱い応援よろしくお願いします!

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