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7月10日(日)東京都1部リーグ第3節(延期分) vs学習院大学 マッチレポート #29

初夏をすっ飛ばし、夏本番がいきなりやってきた7月2週目、我々は今季初の連勝をかけて学習院との一戦に臨む。

前節は玉川との”裏天王山”。先手を取られるも、すぐさま追いついて1-1での折り返し。後半開始早々にまたしてもリードを奪われるも、菅のスーペルゴラッソで追いつくと、30分に神田のゴールで逆転に成功。残り時間攻め込まれるも全員で身体を張って、リードを守り切り、今季初の勝ち点3を手にした。

対する学習院は勝ち点11の10位につける。前節は朝鮮大学に0-4と敗戦。上位陣に食らいつくためにも、最下位上智を相手に、取りこぼしは許されないはずだ。

11位、10位との2連戦。前節は勝利を収め、2連勝を狙う。今季初の最下位脱出となるのか。

スカッドは以下の通り。

小堀 蓮太郎 (1年/#71/GK/桐蔭学園高校)
関 大陽 (4年/#6/DF/湘南ベルマーレU-18)
大山 諒(4年/#10/MF/武南高校)
小山田 直人 (1年/#26/DF,MF/昌平高校)
伊藤 大心(C) (4年/#4/MF,DF/國學院久我山高校)
神田 辰丸 (4年/#14/MF/國學院久我山高校)
三井 慎司(4年/#82/DF/藤枝東高校)
野田 祐成 (3年/#48/DF,MF/國學院久我山高校)
菅 雄太郎(3年/#18/MF/八千代高校)
鈴木 陽太(3年/#37/MF/市立橘高校)
中村 宥翔(1年/#42/DF/桐蔭学園高校)

サブは以下の通り
来栖 巧弥 (2年/#12/GK/日立第一高校)
星野 航太(4年/#25/MF/小田原高校)
大池 哲太(2年/#34/DF/小松川高校)
金本 滉平(4年/#11/MF/専大松戸高校)
小笠原 可成斗 (1年/#77/MF/東京武蔵野シティU-18)
原 理貴(1年/#55/DF/明大明治高校)
林 陵(2年/#20/DF/桐蔭学園)


14時に学習院ボールでキックオフ。

キックオフ直後、両チームはリスクを避けシンプルに相手陣内にボールを蹴る中、ファーストシュートは学習院。センターバックが長いボールをサイドに出すと、サイドの選手がヘディングで中央へ。それをワンタッチで落としてシュート。しかしシュートは枠外へ。

8分、上智大学。野田から左サイドに展開すると細かくつないで三井がクロス。このクロスが直接相手ゴールを襲うがわずかに枠外。

12分、上智大学。神田の素晴らしいプレスバックでボールを奪うとボールを回収した小山田が菅へスルーパス。菅がニアサイドに強烈なシュートを放つが、これは惜しくも相手キーパーにセーブされる。

19分、上智大学はコーナーキックを獲得。中村がファーサイドにボールを蹴ると折り返してヘディングシュート。しかしこれもキーパーに防がれる。

引水タイムが入り2分後。小山田が右サイドでボールを受けると中にカットイン。左足でシュートを打つが相手キーパーのスーパーセーブ。しかし徐々に上智に得点の匂いがしてくる。

23分、上智はコーナーキックから相手のカウンターを受ける。これを小山田がファールで止めるとイエローカードが出される。

26分、上智大学。神田のスルーパスに大山が抜け出しシュート。しかしこれは枠を捉えきれない。

35分、上智大学。野田の縦パスから菅の美しいターン。こぼれ球を神田がシュートも枠外。

38分、上智大学。鈴木が右サイドからカットインしてシュート。これは相手ディフェンスにブロックされるも、菅が回収。縦に運ぶと角度のないところから左足のシュート。これがポストに当たりゴールイン。上智大学に待望の先制点が生まれる。

ゴール後の歓喜


その後学習院が攻勢に出るも上智が守り抜き前半終了。

リードでの折り返し


後半開始早々、ゴールキーパーの小堀が躍動する。2分、学習院が右サイドをえぐりマイナスにクロス、これを直接シュートも小堀が右手一本でスーパーセーブ。続いて6分、学習院のフリーキックをパンチングでクリア。さらには8分、学習院は中央からふわりと浮かせたスルーパス。中にグラウンダーのクロスを入れシュート。しかしまたも小堀のスーパーセーブ。左右に振られながらも超人的な反射神経でゴールに鍵をかけ上智をピンチから救う。

しかしその直後の学習院のコーナーキック。ショートコーナーからニアにクロスを上げると跳ね返りを押し込みゴール。学習院が同点に追いつく。

16分、上智。コーナーキックの折り返しを三井が頭で合わせるも相手キーパーにキャッチされる。

21分、学習院大学。シュートのこぼれ球を中央で拾うとそのままミドルシュート。際どいコースに飛ぶも小堀がまたもスーパーセーブ。

30分、上智大学。鈴木に変わり小笠原を投入。さらには37分に菅に変えて金本を投入。勝ち越しを狙う。

42分、上智がフリーキックを獲得。大山が頭で合わせるも枠をはずれる。

その後も両チームに得点は生まれずタイムアップ。上智大学は勝点1を獲得しついに玉川と勝ち点を並べ、11位浮上となった。


野球の表裏のような、前後半でゲームの様相が好対照となるゲームであった。前半は完全に上智のゲーム。小気味よいパス回しから次々とチャンスを作るも、先制点を挙げるにとどまった。逆に後半は風を味方につけた学習院の怒涛の攻撃、同点ゴールを早い時間帯に挙げるとその後もあわやというシーンを作り続けられた。課題として、前半で勝負を決め切れなかったこと、そして後半悪い流れを断ち切ることができず、ほぼサンドバック状態になってしまったことは改善しなくてはならない。しかしながらほぼ無抵抗状態で殴られ続けた後半、身体を張って最後の局面で逆転を許さなかったというのは評価すべき点だ。今までの上智であったら逆転を許し、そのまま勝ち点を得ることはできなかったであろう。しかしリードを許しながら最後逆転で初勝利を持ち帰った前節、そして悪い流れながらも、勝ち点1を持ち帰った今節と、チームとして間違いなく逆境に対するレジリエンスが高まってきている。最下位は脱出したが、目標としているところは勝ち点30。あと26積み上げなくてはならない。間違いなくチームは上向いているが、さらなる覚醒が必要不可欠である。

今節では最後の最後で身体を張り続けた2選手にフォーカスしたい。

1人目は小堀。前半は出番がなかったものの、後半はパラドンを連発。特に後半開始早々に見せた2つのパラドンは、誰もがネットを揺らすだろうと思った一撃であり、会場にはため息と驚嘆が入り混じった歓声が響いた。圧巻のパフォーマンスも試合後には勝てなかったこと、そして未だクリーンシートがないことに悔しさを覗かせた。入学早々からゴールマウスに立ち続ける“上智のクルトワ”はすでに風格すら漂わせる。来節で念願のクリーンシート達成、そして2勝目を挙げることはできるのか。

"上智のクルトワ"小堀


2人目は関。雨あられのように入ってくるロングボール、クロスをはじき返し続け、エアバトルはほぼ全勝。地上戦では冷静な駆け引きで、相手を制圧。失点こそ喫してしまったものの、ほぼほぼパーフェクトな出来であった。前節では今季初ゴールも記録。日本人離れしたその体躯は攻守両面で上智のストロングポイントとなっている。そして何より彼の魅力は全身からあふれ出るパッションだ。熱すぎるぐらいの熱量でチームを最後尾から支える、不屈の背番号6はここまでの結果に人一倍悔しさを持っているはずだ。来週からリターンマッチに入る。同じ相手に2度負けることを、彼は許さないであろう。やけどするくらいの熱さでチームを引っ張り続ける。

チームの先頭に立つ関


以下出場選手のインタビューです。

小堀 蓮太郎 (1年/#71/GK/桐蔭学園高校)

・今日の試合を振り返って

今日のゲームは前半いい形でボールを持って押し込む時間帯が多い中で、先制点を取れたことは良かったが、2点目3点目が遠く、取れる時間帯で取れなかったから後半きつい時間が続いてしまった。勝ち点3は逃したが、チーム全員で守って失点を1に抑えたこと、勝ち点を2試合続けて取ることができたことを前向きに捉えたいと思う。

・今後に向けて

前節、今節と勝ち点をとることができたがクリーンシートが未だに今シーズンない状態なので、今後はクリーンシートの試合を増やしていけるように頑張っていきたいと思います。

関 大陽 (4年/#6/DF/湘南ベルマーレU-18)

・今日の試合を振り返って

アミノのリベンジマッチということもあり、より強い気持ちを持って試合に挑みました。
前半は良い形で入り、自分達が試行してるサッカーを体現しながら先制点を奪うことができました。しかし、後半は相手に主導権を握られる時間が多く、修正することが出来ませんでした。試合の中で、ピッチの中にいる11人が何を感じ、どうしたいのかという意思を持つこと、そしてそれをスタッフと共有し、迅速にプラン変更などの修正をする重要性を感じました。

・今後に向けて

ここ数試合で、自分達が主導権を握る時間を多く持てるようになってきました。この試合も先制をし、試合を優位に進めるなど、結果と自信を掴みつつあります。自分達の思い通りにならない時間にどれだけのアクションをどれだけの人が起こせるかが課題だと思います。そのためには各々が一つ一つのプレーにこだわりと意思を持つことが大切です。このチームは間違いなく良い方向に向かっています。日々の厳しい練習を乗り越え、自信を持って次に向かいます。最も諦めの悪いチームとして、シーズン当初に立てた目標に向かい、頑固なチャレンジャーとして励んでいきます。
そして、チームを影から支えてくれている仲間や、悔しくてもどかしい気持ちを持ちながら毎週応援に来てくれている仲間、下のカテゴリーでも歯を食いしばって毎日練習している仲間、コーチングスタッフ、トレーナー、マネージャー、全ての仲間のために闘います。「トップチームの試合を応援したい」そう想ってもらえるよう頑張ります。気持ちは変わらず、僕が先頭に立って引っ張ります。
勝つぞー!!

次節は7月17日(日)に東京農業大学とのマッチアップ。好調をキープできるのか。無観客開催となるので各種SNS,Player!での熱い応援よろしくお願いします

文責
3年 小熊 崚介
1年 長谷川 陸

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