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8月6日(土)東京都1部リーグ第16節vs山梨学院大学 マッチレポート #33

気温が35度を超えることに驚きを覚えなくなった8月の一週目、我々は中断前最後の一戦、山梨学院大学との一戦に臨む。

前節は東京経済大学との一戦。開始早々に1点を失点する苦しい展開であったが、後半開始早々に追いつくと、その1分後に大山のゴールで逆転。その後も優位に試合を進め、古山、大山のゴールで1-4と突き放すと、そのスコアのままタイムアップ。4得点快勝で2勝目を挙げた。

対する山梨学院はここまで8勝3敗。首位と試合数で差があるが、その試合数差分をすべて勝利すれば単独首位に立てる位置につけている。1部で1,2位を争う相手だと言っても過言ではなく、厳しいゲームとなることを予想させる。

純然たるチャレンジャーとして挑む今節。ここまで積み重ねてきたものが確かめさせられるようなそんな一戦だ。

スカッドは以下の通り。

小堀 蓮太郎 (1年/#71/GK/桐蔭学園高校)
関 大陽 (4年/#6/DF/湘南ベルマーレU-18)
大山 諒(4年/#10/MF/武南高校)
伊藤 大心(4年/#4/MF,DF/國學院久我山高校)
菅 雄太郎(3年/#18/MF/八千代高校)
髙野 陽(C) (4年/#5/DF/県立川和高校)
中村 宥翔 (1年/#42/DF/桐蔭学園高校)
古山 悠人(3年/#80/DF/新潟高校)
小笠原 可成斗 (1年/#77/MF/東京武蔵野シティU-18)
大池 哲太(2年/#34/DF/小松川高校)
小山田 直人(1年/#26/MF/昌平高校)

サブは以下の通り
来栖 巧弥 (2年/#12/GK/日立第一高校)
林 陵(2年/#20/DF/桐蔭学園)
羽鳥 颯(4年/#17/MF/昌平高校)
土井 源也 (3年/#19/DF/國學院久我山高校)
鈴木 陽太(3年/#37/MF/市立橘高校)
佐藤 蒼太(1年/#78/MF/駒澤大学高校)
堀口 大翔(3年/#52/FW/専大松戸高校)



14:30にブルーのユニフォーム山梨学院ボールでキックオフ。

両チーム、立ち上がりはなるべくリスクを減らすために相手陣地でのプレーを試み、長いボールを使う場面が多くなる。

6分、山梨学院大が中盤でセカンドボールを回収し、そのまま遠い距離からシュート。しかしこれは小堀がファインセーブ。

9分、上智大。大池が高い位置でボールを受けるとアーリークロス。これに大山が飛び込むもキーパーにキャッチされる。

11分、上智大の大山が左サイドからカットインしシュートを放つもこれはキーパー正面。

13分、山梨学院大がセンターバックのロングフィードからサイドハーフが一発で抜け出すと、抉ってクロス。これをニアで触られるが枠には行かず難を逃れる。

16分、上智大の大池にイエローカードが出される。

20分、上智大は相手のクロスをクリアするとそこから素早いカウンターへ。菅の美しいスルーパスに大山が抜け出してシュートを放つも、惜しくもゴール左に外れて得点ならず。

飲水タイムを挟んで前半30分、上智大の大山が抜け出しゴール前の混戦から菅がシュートを放つも、相手ディフェンスにブロックされる。

その1分後、上智大は自陣からワンタッチプレーの連続で素晴らしいビルドアップ。見事に逆サイドに展開すると右サイド深くまで進入。最後に小山田がループ気味のクロスを上げるがこれは惜しくも味方とは合わず。しかし自分達のサッカースタイルでチャンスを演出する。

34分、山梨学院大のコーナーキック。鋭いボールがニアに入ると先に触られるがこれは枠にはいかず上智大のゴールキックに。

36分、山梨学院大。自陣から一気に長いボールで左サイド深くまで進入するとワンタッチでクロス。このボールをファーの選手がファストタッチでうまく上智大のブロックを交わし、ゴール右上に突き刺し先制される。ここまで互角以上の展開を見せていた上智大にとっては痛い失点となった。しかし上智大は声を掛け合い前半終了まで集中力を保ち、気迫でそれ以上の得点は許さずハーフタイムへ。

ビハインドでの折り返し



一点ビハインドで迎えた後半戦。早い時間に一点返したい上智大であるが、なかなかチャンスを作れず、山梨学院の時間が続く。

前半1分に相手が抜け出し、シュートモーションに入るが、高野の見事なディフェンスで難を逃れる。しかし立て続けにコーナーキックを与えてしまったりと上智大の耐える時間が続く。

なんとしても得点が欲しい上智大はカウンターでチャンスをうかがう。後半4分、小笠原が右サイドの深い位置までボールを運び、そのままクロスを上げるが中の菅とは合わず、同点に持ち込むことができない。

その後は7分、9分、15分に立て続けにシュートを打たれるが、ディフェンスラインとキーパーの連携した守備により失点を許さない。

後半28分、上智大がビッグチャンスを迎える。ペナルティエリア左側でボールを受けた小山田が右に持ち変え、そのままシュートを打つ。しかし相手GKに阻まれ得点には至らず。

しかしその6分後、ついに待ち望んだ瞬間が訪れる。敵陣でボールを保持していた相手に対して伊藤が鋭いスライディングタックル、ボールをいい位置で奪う。小山田がスルーパスを鈴木に送り、右足を振り抜く。ボールはニアサイドを破り、同点に追いつく。



ここから山梨学院も積極的に攻めに出るが、上智大は決定的なチャンスを作らせない。逆に前がかりになった山梨学院の背後を狙い、積極的に追加点を狙いに行く。後半43分にはペナルティエリア付近でフリーキックを獲得、クロスを上げるが中とは合わない。

また後半アディショナルタイムにはコーナーキックを獲得し、上智大が先に触るがボールは枠に飛ばず、勝ち越しとはならない。

そして試合終了、1-1の同点となった。



大きな大きな勝ち点1だ。プロ内定者を擁する東京1部最強の一角に互角のゲームを演じた。特にファーストサードからセカンドサードへのビルドアップは完璧に相手を蹂躙。もちろんそこから先、ファイナルサードの崩しのバリエーション、迫力という課題は依然残るものの、ここまで積み上げてきたポゼッションサッカーというのが、山梨学院大学相手にも通用することを示した。プロ内定者を擁し、出身も名門チームがずらっと並ぶ相手に、大学でサッカーをやめていてもなんら不思議はない経歴を持つものがほとんどのチームが信念と意地で勝ち点をもぎ取る、まさしく”大学サッカードリーム”を体現した90分であった。この夢は一夜限りのモノか、それとも残り9試合長い長い夢になるのか、この中断期間でいい流れを切らないだけでなく、もうひとつチームをバージョンアップできるか。さらなる勢いをつけて最後まで駆け抜けたい。

このゲームで輝いたのは伊藤と鈴木だ。伊藤は攻撃時においては、ディフェンスラインと攻撃陣との橋渡し役として、ボールの流れを円滑にし、守備ではディフェンスライン前のフィルターとして、勇猛果敢にボールを刈り取るその姿はまさに”狂犬”、一人で中盤を制圧した。同点ゴールも伊藤の勇敢なスライディングタックルから生まれた。4年生としてこの上智のエンブレムを背負って闘うのもあと2か月。“上智のジョーダン・ヘンダーソン”はサッカー人生のすべてをラスト9試合にぶつける。



もう一人は鈴木だ。60分に登場すると、攻撃にアクセントを加え、ビッグチャンスも演出。そして後半終了間際には角度のないところからGKの股間を抜く、意外性のあるシュートで珠玉の同点弾を挙げた。独特のリズムから繰り出されるドリブルと奇想天外なビジョンで、左利きのワンダーボーイはジョーカーとして、期待以上の仕事を果たした。残り試合での爆発に期待がかかる。



以下出場選手のインタビューです

伊藤 大心(4年/#4/MF,DF/國學院久我山高校)

・今日の試合を振り返って

強い相手であることは分かっていながらも、初スタメンだった2年の哲太も含め全員が真っ向勝負から目を逸らさずに試合に入れました。前期に連敗が続き苦しい期間が長かったですが、自分たちのやるべきことを明確にし、それにチームとしてフォーカスできるようになってきたことが大きいと思います。
他チームから見れば驚く結果になったのかもしれませんが、僕たちとしては、着実に力を蓄えてきた結果が出た、というそれだけです。
遠くまで応援に来てくれた仲間たち含め全員で取り組んできた結果です。

・今後に向けて

毎試合必ず失点をしているので、そこに関してはチームとしてアプローチし、改善していきたいと思います。
また、自分たちがやりたいサッカーができる時間を長く作れるようになってきました。今後はより精度を高め、試合を見に来ていただいている方々に「おっ面白いじゃん」と思ってもらえるように、そして何より自分たちがやっていて楽しみたいと思います。
オフ明けも、都リーグ・Jr.リーグ・サタデーリーグ全てのカテゴリーで良い結果を得られるように、全員で取り組んでいこう!

鈴木 陽太(3年/#37/MF/市立橘高校)

・今日のゴールを振り返って

途中交代で入ったのでなんとか得点に絡んでチームに貢献したいと思ってました。「チャンス来い」と願ってたら直人からいいパスが来たので、気合いでゴールにねじ込みました。利き足ではない右足でのシュートでしたが、結構いいシュートを打てたんじゃないかなと思います。

・今後に向けて

やはりシュートを決めるのは気持ちよかったので、チームの勝利に貢献できるよう、今後もゴールを決めることにこだわりたいです。

次節は8月27日(土)18時から、亜細亜大学にて、亜細亜大学とのマッチアップ。
有観客での開催となるので、たくさんの方のご来場をお待ちしております!また会場に来られない方もTwitter, Player!での熱い応援よろしくお願いします!

文責
3年 小熊
1年 長谷川
1年 渡邉

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