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3/13(日) アミノバイタルカップ2回戦 vs東京都立大 マッチレポート#19

長く厳しい寒さも和らぎ、春の訪れを感じさせる陽気が続いた3月の2週目、我々は今季初の公式戦であるアミノバイタルカップ2回戦、東京都立大学との一戦に臨んだ。

昨季の歓喜と涙にあふれたリーグ最終節から早4か月。4年生は引退、15勝3分という破壊的な強さを見せ、無敗優勝を達成した“インビンシブルズ”は解体され、新たなチームへと生まれ変わった。戦いの舞台を今季から東京1部へと移す上智。目指すべくは残留のみならず、「関東」という冠のつくリーグの舞台であるが、その道のりは厳しく険しいものであることは想像に難くないであろう。事実3年前には、この東京1部という厚く大きな壁に跳ね返され、一つも勝ち星を挙げることができず、降格の憂き目にあってしまった。このような高い目標を掲げるシーズンの船出となるこのアミノバイタルカップ一回戦、東京都立大との一戦が、チームとしての指針や、実力を測るうえで、そしてもし完膚なきまでに叩きのめされれば、シーズン前半戦まで引きずってしまう危険性すらはらみ、逆に完璧なゲームを行えば、チームとしての戦い方もはっきりと確立することも可能である、そのような重要なゲームとなるのは言わずもがなである。また新4年生にとっては関東という舞台に挑戦する最後のチャンスとなる。こういった意味でも是が非でも勝利しなくてはならない一戦だ。

スターティングメンバ―は以下の通り

大山 朝生(新4年/#30/GK/専大松戸高校)
中尾 竜吾 (新3年/#72/DF/國學院高校)
三井 慎司 (C)(新4年/#82/DF/藤枝東高校)
星野 航太 (新4年/#79/MF/小田原高校)
林 陵(新2年/#20/DF/桐蔭学園高校)
関 大陽 (新4年/#6/MF/湘南ベルマーレU-18)
小堀 耕太郎(新4年/#38/MF/桐蔭学園高校)
土井 源也 (新3年/#26/DF/國學院久我山高校)
大山 諒(新4年/#88/MF/武南高校)
堀口 大翔 (新3年/#52/FW/専大松戸高校)

サブは以下の通り
菅 雄太郎(新3年/#55/MF/八千代高校)
新田 聖人 (新3年/#28/GK/市立金沢高校)
長田 輝 (新4年/#91/DF/小金井北高校)
大橋 陽生 (新2年/#39/MF/桐蔭学園高校)
大池 哲太(新2年/#34/DF/小松川高校)
平川 雅憲(新3年/#44/MF/武蔵高校)
三藤 哲慈(新4年/#95/MF/桐蔭学園高校)


20度を超える季節外れの気温のなか、13時にキックオフ。

序盤はトーナメント特有のお互いがボールを敵陣に簡単に送り込むような展開となる。

ファーストシュートは都立大。8分、右サイドを抜け出した相手選手が思い切りよく右足を振りぬくが、枠の外。

上智の最初のチャンスは20分。土井のドリブルから右サイドでFKを獲得。羽鳥がボールをゴール前へ放り込み、上智イレブンがなだれ込むも、相手GKがパンチングで処理。

30分あたりから、ゲームを落ち着かせ、ボールを持つ時間も増える。それに伴ってペースを握る。

再三土井と三井が右サイドを突破し、クロスまで結び付けるもゴールにはつながらない。

このまま先制点を奪いきれないまま、前半は終了。

後半、選手交代はなくそのままのイレブンで先制点を狙う上智。

6分、後ろでゆっくりとしたパス回しから関が相手ラインのスキを突き、右サイドから斜めに抜け出した土井へとタッチダウンパス。これが土井に通る。少しボールが流れたが、土井は迷わず右足一閃。これがゴール左隅に吸い込まれ先制。攻めあぐね続けた上智がついに均衡を破る。

土井が先制点をゲット


先制後は一気にペースは上智に。17分、左サイドからのクロスのこぼれ球にバイタルエリアで待ち構えた三井の足元に。これを三井がワントラップから狙いすましたミドルシュートを放つも、相手GKのファインセーブに遭う。

30分に、星野に代えて大橋を、堀口に代えて菅を投入し逃げ切りを図る。

34分、菅が左斜め45度の位置でFKを獲得。このFKを羽鳥が直接狙うも惜しくも枠の外。

40分には林に代えて長田、土井に代えて三藤を投入、ゲームを締めにかかる。

44分、左サイドをドリブルで突破した菅がそのままGKと1vs1に。落ち着いてこのチャンスを流し込み、ゲームを決定づける2点目。残り数分で相手を2点差へと突き放す。

途中出場ながら菅が追加点


49分には羽鳥に代えて平川。そしてそのまま2-0でタイムアップ。アミノバイタルカップ3回戦へと駒を進めた。


初戦特有の雰囲気とプレッシャー。選手たちの動きは硬く見え、落ち着いてボールを保持できる時間はそう多くなく、中盤でのセカンドボールの奪い合いが続くようなゲームであった。そんな中でも攻めては後半開始早々に先制点を奪い、終了間際に追加点を奪ってゲームをしっかりと殺し、守っては決定的なチャンスになる前に未然に相手の攻撃を防ぎ、決定的なピンチは90分で一度もなかった。もちろんもう少しボールを保持して、落ち着かせ、自分たちの時間をより長く持ち、自分たちのゲームにするべきであったという反省はあるが、90分を通して集中力を途切れさせず、タフなゲームであったが勝利という結果を得られたことは評価に値するだろう。

このゲームで輝いたのは先制点を奪った土井。後半開始早々の相手DFラインのスキを見逃さず迷わずダイアゴナルラン。相手DFの前へ身体を入れると、少しボールが外に流れるも迷わず右足を振りぬいた。喉から手が出るほど欲しかった先制ゴールは彼の思い切りの良さが生み出したものであった。そして90分を通して、攻撃ではダイナミックな突破と守備では激しい上下動、最後は体を投げ出すことを厭わない粘り強いディフェンスでチームに活を入れ続けた。スケールの大きさと思い切りの良さ、闘志をむき出しにしてチームのためならユニフォームを汚して、闘い続けるその執念とエネルギーはチームの原動力となっていた。2年間常にトップチームの当落線上にいた土井が、勝負の3年目、新チームのリードオフマンに名乗りを上げた。

次戦も期待がかかる土井


以下出場選手のインタビューです。

土井 源也 (新3年/#26/DF/國學院久我山高校)

・ゴールシーンを振り返って

練習から大陽くんのロングフィードを裏で受ける形は良い感触を持っていました。攻めあぐねている状況での彼のロングフィードと自分の抜け出しは大きな武器になると考えていたので、それが上手くいって良かったと思います。あとは得意な角度だったので流し込むだけでした。

それと、大学に入って初めて家族が見に来てくれました。ずっとサポートしてくれてたのに結果を出せなかった高校時代。メンバー外であっても何も言わず観戦に来る親の姿は今でも忘れられません。だからこそ、こうやって親の目の前で点を取れたことにホッとしました。

・今後に向けて

試合直前に小熊が言っていた「球際、切り替え、運動量にミスはない」という言葉が印象に残っています。今後、格上と言われる相手と戦う中で、プレー中のミスは今より増えてくるかもしれません。その中で、いかに「ミスがない部分で上回れるか」ここの部分を大事にして闘っていきたいと思います。

3回戦は3月19日(土)に亜細亜大学日の出キャンパスで学習院大学との一戦に挑む。相手も東京1部のチーム、という意味で、今季を大きく占うゲームとなる。また勝利すれば関東の舞台もかなり現実味を帯びたものとなってくる。今季初の有観客での開催、感染対策をしっかりしたうえでのご来場をお待ちしているとともに、Twitter, Player!での熱い応援よろしくお願いします!

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