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【読書】 カスタマーサクセスとは何か

まずは読んでみての感想だが、カスタマーサクセス (以下CS)を学びたい人、もしくは既にCSに携わっている人にとって、CSの概念を体系的に学ぶことができる良書だと感じた。

普段CS業務を担う私にとっても、日頃普通に行なっている業務でも、共感できる点が多々あり、自身が取り組んでいることの棚卸し・整理にもなった。

以下、自身のMemoでもあり、重要だなと感じた点を列挙していきたい。

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米国では、カスタマーサクセス は「Farming」であって、「Hunting」ではない、という説明がよくされる。

デジタル時代に強い競争力を持つ事業である真の理由は、課金制度がサブスクリプションモデルかどうかではない。真の理由は、リテンションモデル(カスタマーを虜にするモデル)だという点。

リテンションモデルとは↓

  1. 利用者が、日常的・継続的にそのプロダクトを利用し、モノの所有に対してではなく、成果に対して対価を払う

  2. 利用者が、いつでも利用を止める選択権を持ち、かつ初期費用が非常に少なくてすむ

  3. 利用者が、それ無しでは生活や仕事ができない・使い続けたいと断言できるほど明らかにプロダクトが常に最新状態に更新・最適化され続ける

  4. 利用者が、自分にとって嬉しい成果を得られるならば、自分の個人データをプロバイダーが取得することを許す

リテンションモデルの成功要因① : LTVの最大化
原則1 : カスタマーの「成功」を正しく理解する。
原則2 : 成功を届けられない相手には売らない覚悟と仕組みを持つ。
原則3 : 成功を届けるまで責任をもって行動する。

リテンションモデルの成功要因② : 買ってもらってからが勝負
原則1 : オンボーディングで「ワオ!」を素早く届ける。
原則2 : カスタマーがイライラする負荷をなくす。
原則3 : もれなく確実に成功を届ける。

リテンションモデルの成功要因③ : 手放せない・外せないプロダクト
原則1 : Product teamが、カスタマーの声に触れる時間をサクセスチーム主導で作る。
原則2 : カスタマーデータからサクセスチームが洞察を抽出し、Product teamへ渡す。
原則3 : 理想的なカスタマーの「人物像」と「成功への道のり」を一緒に作る。
原則4 : 共有するゴール指標を最低一つ設定して、進捗を定期的に確認し合う。

リテンションモデルの成功要因④ : データからカスタマーの未来を創る
原則1 : データの統合・分析に投資する。
原則2 : 組織全体でデータをフル活用する。

リテンションモデルの成功要因⑤ : スケーラビリティ構築力
原則1 : 自助・互助が促進される基盤を丁寧に育む。
原則2 : マーケティング機能をバージョンアップする。

カスタマーサクセス = カスタマーセントリックな企業文化、ないしそれが紐づいた企業のあらゆる活動そのもの = 社員が「私が何をすれば、カスタマーにより良い体験・より効果的な目標達成をもたらせるだろうか」を常に意識して働く。
① 「私がカスタマーなら」を常に考える。何かを判断する時は「私がカスタマーなら賛成か」を必ず問い、カスタマーの成功につながることが常に最優先で意思決定される
② カスタマー体験の良し悪しと彼らが手にした成功を数字で測定している。それが企業の経営目標とリンクしていて、各組織はその経営目標の一翼を担うことで組織が一枚岩になっている
③ カスタマーの声を収集しプロダクトや業務に反映するフォードバックループの仕組みがある。結果として企業のあらゆる活動が首尾一貫して素晴らしいカスタマー体験に直結している。

Q. カスタマーサクセス人材とは?

  • 共感性が高い

  • 感情よりも論理やデータを優先して意志決定する

  • 関係性を重視し長期・全体へ目配りできる

  • 自分と違うタイプの人と知り合うのが好きで、影響力を生かした協業が上手い

  • 未知のことに挑戦し、未踏のフロンティアを歩くのが好き

  • カスタマーサクセスはCEOへ続くキャリアだと言われる
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