人生で始めて2週間も入院した話:前編
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人生で始めて2週間も入院した話:前編

もう僕も40を過ぎてしまった.毎年,会社の健康診断にプラスアルファして,人間ドックを受けている.一昨年からは,大腸の内視鏡も始めた.小腸と大腸の繋ぎめまで可視光で検査できる技術はすごいと思う.デバイスを作ったオリンパスもさることながら,あの機材を操る医師には,感嘆を禁じ得ない.この事実は,そんな人間ドックの結果に端を発する.

近年,人間ドックで目のラッキー事件があったり,私も年齢を感じ始める.毎年,なんの悪い所見もなければいいなーと思う人間ドックなのだが,今回は,またいつもと違う結果が出たのだ.

「鉄欠乏性貧血」

内科医「sonsonさん,鉄欠乏性貧血です.血中の鉄量が貧血気味の女性くらいしかないです.」
多くの女性には月経があるため,男性よりも基本的に血中の鉄分が少ない.結果,相対的に女性は男性と比較し,貧血なのである.そう考えると,女性はやはり大変だ・・・・.頭が下がる.
私「1〜2ヶ月前からプライベートと仕事が激務で過労気味だったので,それが原因ですかね」
内科医「ありえません.鉄欠乏性貧血は,そういったことはで起こりません.貧血は鉄分,つまり血液が体外に放出されない限り,まず起こり得ません.体の鉄分は常に効率良く利用されるため,過労やストレス等の要因では基本的には起こり得ません.」
私「え・・・.最近,座ってると煙に巻かれたみたいにしんどい時があるのですが・・それって・・・」
内科医「自覚症状です.緊急性のあるほどではないですが,自覚症状が出てもおかしくないレベルの貧血状態です.原因を究明する必要があります」
私「え・・・あれ・・・なんか怖い話になってきた・・・・」

考えうる要因

医師曰く,外的な失血が観察されない場合,40前後の男性の貧血の要因は大きくは4つあるという.

1.食道潰瘍,食道癌
2.胃潰瘍,胃がん
3.十二指腸潰瘍,十二指腸がん
4.大腸ポリープ,大腸癌

の4つであるという.また,造血に関するホルモンの類には一切悪いものがないので,単純に失血してるはずである・・・というのが,そのときの診断結果.
私「なんかすでに,四天王が全部登場してる気がするんですけど・・・・・・」
内科医「でも・・・sonsonさん,胃カメラも受けてますよね・・・・まったく所見もないし,ピロリ菌の除菌も終わってよくなってるし・・・・・」
私「2年くらい前に大腸カメラも受けて,まったく問題なしって言われたんですが・・・」

まとめると・・・・
1.胃カメラ・・・喉,食道,胃,十二指腸・・問題なし
2.レントゲン,超音波・・・とくに目立ったものなし
3.大腸カメラ・・・2年前ではあるが,全く問題なし

内科医「2年で,自覚症状もまったくないような状態でここまで失血するレベルで大腸が悪化するとは考えにくいですね・・・・.他に何か思い当たる節はないですか?もし,これ以外の要因であるとすると,それはかなり大変です.貧血は,何かしらの原因でしかならないので,要因を追求する必要があります.なので,まず大前提として,至急,大腸カメラの検査をすぐに受けてください.」
私「(怖い,怖い,怖い)・・・・・え・・・え・・・え・・・え・・・・・・」
内科医「他に何かないですか・・・・・・」
私「出血といえば,たまに下痢で痔というか,で出血することがあります.それって関係ありますか?」
内科医「・・・・.そんなに出るかな・・・・・専門ではないし,私は診察してないので,わからないですね・・・かかりつけ医はいますか?」
私「たまに下消化器全般を見ていただいているお医者さんがいます.大腸カメラもそこでお願いしています.」
内科医「とにかく,まず検査です.大腸カメラ.必須です.」
私「わかりました・・・・・・.」

恐怖

え・・・・.これ大腸カメラにポリーブとかなかったら・・・・・しかも医者は何も出ない可能性高いとか言ってるし・・・・・・.原因不明の失血ってことに・・・・・.どうすんの・・・・・.痔・・・?痔だったら,サクっと治りそうだし・・・・もうしそうでなかったら,俺はなんか恐ろしい病気に・・・・・・?え・・・・・.どういうこと・・・・・.んで,やっぱり大腸にガンがあったら・・・・マジで・・・・マジで・・・・.整理すると・・・・.
1.大腸に・・・(やめて怖い)
2.痔が原因・・(やったーすぐ治りそう)
3.それ以外・・(やめて,マジで怖過ぎて想像できない)
という精神状態に.
しかし,私は,リサーチエンジニアである.現状必要なのは,専門家による推論と,データ(つまり検査)であるのは明白であるため,まずクリニックにいくことにした.

クリニックへ

速攻で次の日,かかりつけ医に血液検査の結果を持って診察にいった.
医師「その内科医の考察は正しい.一つ追加しなければならない要因は,痔.40前後の鉄欠乏性貧血の要因に少なからず割合を占める.痔をバカにすると本当に倒れるよ.まずは,診察しよう.」

・・・・・・・・・・

医師「痔です.内痔核です.出血あとが割とあるなぁ・・・.痔をバカにしてると倒れますよ.こんなに悪くなっちゃだめだ・・・.この半年くらいでだいぶ悪くなってるな・・・・.」
私「え・・・そんなに・・・・?」
医師「血液の状態は,貧血女性のギリギリラインまで来てるから,これは抜本的に対処しないといけない.手術です.切ります.」
私「え!!!!!切るの?(怖い・・・・・)」
医師「切らないと,貧血が治らないし,このまま倒れるよ.あと,これ以上貧血になると輸血を考えたり,失血を考慮しなればならなくなるので,簡単に手術できなくなる.」
私「でも,そんなに・・・排便のたびに出血してないですよ・・・?」
医師「そんな簡単にわかるのが全部じゃないのよ.あと潜便血検査とかでも,こういうのは全然でないし.君が見てないところでちょろちょろ出血してると考えるのが妥当だと思う.」
医師「あと・・・・君,切除必要箇所が4箇所くらいあるなぁ・・・・.肛門の周りは,筋肉と血管と神経が集中してるから,出血が多いのよ.なので,貧血であっても,まだ余裕ある今,すぐにやる必要がある.やろう.」
私「あの・・・大腸カメラは・・・」
医師「まとめてやるけど・・・2年前の結果から予想するに,まずもって何もないと思う.まぁ,内視鏡検査は当然やるけどね.大腸カメラ検査,その後すぐに手術.」
私「えっと・・・手術って何分くらい・・」
医師「手術自体は1時間弱.痛くないし,すぐ終わるよ.2週間くらい入院ね.」
私「ええええええええええええええええええええええええええ,そんなにきつい手術なんですか!!!!!2週間も!!!???」
医師「私が執刀するけど,大したことないよ.ちゃんと綺麗に全部切ってあげる」

手術の説明

医師「腰椎麻酔でやります.背中に打つやつね.痛くもなんにもないよ」
私「小学校の時に手術をやって,腰椎麻酔がすごい痛くて怖かったのが,トラウマなんです・・・・・」
医師「あー,小さい頃のつらい記憶は結構ね・・精神的にくるよね・・・.でもあなたの小学校時代って30年前でしょ?注射器の性能も全然違うし,あと,それ注射した医者が下手なんだよ・・・.僕がやったら痛くも痒くもないよ.心配ないよ.」
私「なら・・まぁわりと簡単な・・・大丈夫なんですね・・・?」
医師「うん.手術はなんにも痛くない.あーあー,でも術後は痛いよ.」

色々考えるてみると

さらに,改めて,普段からデータを測定しているiPhoneのヘルスケアアプリのデータをつぶさに見ると,自覚症状(息苦しさ)が出始めた3月頃から,1年前に筋トレを開始してから単調増加していた体重が実は減少し始めていたことに気づく・・・・.マジか・・・怖い.以下,体重データ.データ重要・・・・・.

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内科医には,「おそらく,もうすぐ息苦しさも感じなくなる.体が調整し始めて,苦しさを感じないように無理をし始める.とにかく鉄剤飲んで,調整して,原因を究明しないと・・・・」と言われており・・・・・.やはり,自分の体がちょっとやばい状態になっていることに気づき始める.循環器系がよくないときに,新型コロナとかにかかりたくないし・・・・・・.

んで,手術をやることに

まぁ,どう考えても,専門家の意見は正しく思えるので手術を受けることをその場で決定.会社に連絡しながら,予定を調整していると・・・・・.
医師「今から,運動,酒,全部だめだからね.回復するまで一切禁止.散歩も・・・控えた方がいいな・・・.」
私「筋トレは・・・・いいですかね・・・・・」
医師「絶対だめ.筋トレとか,特にだめ.めちゃくちゃ現状に悪い」

あぁ・・・・.日々の楽しみの筋トレ・・・酒・・・・・散歩・・・・全てが・・・僕のストレス改善の方法が・・・・・・あと・・・・・腰椎麻酔が怖い・・・・.あと大腸カメラも嫌だ・・・・・と,私は,手術日に向かって,それに対する恐怖感とストレスを高めていくのでした.この文書にもちょっとだけ書いた本当の恐怖は,予想もつかないところにあるとは知らずに.

次回に続く.


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2003年大阪大学大学院基礎工学研究科博士前期課程修了,同年日本電信電話株式会社入社. 2007年株式会社デンソーアイティーラボラトリ入社,現在に至る.コンピュータビジョン,機械学習,モバイルコンピューティングサービスの研究開発に従事.