三百八十六話 耳かき

「ごきげんよう」「神のご加護を…」

朝の清冽な空気の中、女子生徒の挨拶がこだまする…。

学校の校門をくぐると、そこは身も心も清らかな乙女の園…。

そう、ここは神田ミカエル女学院…。

中庭の大天使ミカエル像が、通う女子生徒たちを守護している…。

天界の大天使ミカエルは、ここに通う女子生徒たちを見て何を思うか…?

その御心は、まさに神のみぞ知るということなのだろう…。

ここに三年間通えば、お淑やかなお嬢様になって卒業できるという…。

制服は翻さないように、静かに歩き…。

清廉潔白で文部両道、それでいて純粋無垢な心を持った乙女たち…。

この学院には、そういった生徒しか存在しないのです…。

否、今日から新たに校門をくぐった、たった一人の生徒を除いて。


『小悪魔の休憩所』と言うお店で…。

数時間?バイトしていた私…。

一緒に住んでいるギャルっぽい…。

ズッ友の藍さんにお洋服を…。

買ってもらったので…。

その代金を返したいと思ったのだ。

久しぶりのバイトで…。

結構私は緊張しているのである…。

友人?の花子さんのお知り合いの、

謎のマダムKという女性の紹介で。

今日から働くことになったのだ。

このお店は女の子が各自寛いでいて。

その様子をお客様が眺めて楽しむ。

そんなシステムのお店なのだ。

私も座って寛いでたのだが…。

隣に座っていた眠子さんという。

すごい眠たそうな女の子が…。

寝ぼけて私のお腹を蹴ってきた。

その後、私の膝に頭を乗せてきて。

膝枕で寝てしまうのであった…。

私は眠子さんの色んなところを…。

撫でまくってしまうのであった…。


数時間?経った後バイトも終わり…。

私は眠子さんとマダムKさんに…。

お疲れ様の挨拶をした…。

なんと2人は親子なのであった…。

今日分のお給料ももらい…。

久しぶりのバイトで…。

私はなんかふわふわした気分で…。

帰路に着いたのだった…。


家に帰ったら…。

今お世話になっている女悪魔の…。

グレモリーさんはちょっと怒っているし。

ギャルの藍さんは心配していたようだ。

遅くなるのをちゃんと連絡しておけば…。

よかったのかもしれない…。

私は数万円稼ぎたいので…。

あと数日は遅くなる旨を…。

グレモリーたちに伝えたのだ。

そして、遅い夕食を食べて…。

疲れたので、すぐ眠ってしまった。

次の日の放課後も、もちろん…。

『小悪魔の休憩所』に赴く…。

今日は学校から直接行ってしまった。

制服のままだった…。

行ったらマダムKさんもいて…。

眠子さんもいた…。

2人とも制服をすごい褒めてくれた…。

けれどもそのまま働けないので…。

今回は似ているブレザーの制服に…。

着替えることにした…。


着替えた後、ガラス張りの部屋に入り。

寛ぐ私…。今回はスマホを持ってきた。

前回はスマホを忘れてしまって…。

手持ち無沙汰だったのである…。

だがしかし、また眠子さんが…。

私の膝に頭を乗せてきた…。

「今日も一緒にいてくれたまえー」

眠子さんは私の方を見て…。

眠そうな声で言った…。

私は、いいですけど…。

と言って眠子さんの頭を…。

撫でてあげた…。

「今日はお願いがあるんだけど〜」

と眠子さんが言う…。

お願いと言われても…。

今、もう膝枕してあげてる…。

それはお願いに入らないのかな…?

私も悪い気はしないので…。

いいのだけれど…。


「耳かき持ってきたから耳掃除して〜」

眠子さんは私に耳かきを渡した…。

その耳かきは金属製で…。

先っぽに溝があるタイプだった…。

私は初めて見る耳かきだった。

眠こさん曰く、この方が取れるらしい。

もう片方の先っぽは…。

掻き出せる形になっている…。

私はいいよと言って…。

耳を掻いてあげることにした。

危ないから動かないで…。

と先に言って耳掻きを入れる…。

眠子さんの耳の穴は綺麗だけれど…。

私は初めて人に耳掻きするので。

すこし、緊張していた…。


眠子さんの耳に耳掻きを入れる…。

眠子さんはくすぐったいのか…。

少し動きそうになるから…。

私は動いたらダメだよと言った。

溝のある方を耳の穴に入れる…。

私は眠子さんの耳をゴソゴソして…。

ある程度掻き出したら

耳掻きを出した…。

耳掻きの溝には眠子さんの耳の中の、

白くてパサパサのが結構付いていた。


いわゆる耳あかなんだろうけど…。

汚い感じは全然しなかった。

私はそばにあったティッシュを…。

一枚取り出し、パサパサを出した。

ある程度耳掻きをしていたら…。

ゴソゴソと音がして…。

結構でかいパサパサが取れた…。

私はティッシュの上に出して…。

眠子さんに見せようと思った…。

けれども、眠子さんはいつの間にか。

寝てしまっていたのである…。

眠子さんのかわいい寝顔を見て…。

私は思わず頬を撫でてしまうのであった。

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