百二十三話 いただきます

喫茶店『天使の扉』で働いている私…。


初めて働いたので、午前中だけでクタクタになってしまった…。


翼さんの許可を得て、控え室で休憩することになった…。




控え室には、摩耶がいた…。


そして、なんやかんや紆余曲折あって今に至るのであった…。


そして、お腹が空いてきた2人…。


翼さんが、まかないを食べる?と聞いてきた…。


さすが翼さん!気が効く!となりにいるクソガキとは雲泥の差だ…!


翼さん天使!マジ天使!フォーリンエンジェルー!!


翼さんに意味不明な賛辞を、脳内で送る私…。


エンジェルがフォーリンしたらまずいか…。




「じゃぁ、まかないを持ってくるわね…!」


翼さんが、ウィンクして部屋を出て行った…。


まかないか…。噂には聞いたことあるけど、本当にあるんだなぁ…。


高校はお弁当か学食だったし…。


働いて、こういう食事が出るのは新鮮だった…。


お客様は変な人が多いけど、翼さんがいるから本当に天国なんだけどなぁ…。


摩耶さえいなければ…。


摩耶め…。このクソガキめ…。


私はそれとなく摩耶の方を見ると、摩耶もこっちをにらんでいた…。


私もギラっと、にらみ返した…。




そうこうしているうちに、翼さんがまた部屋に入ってきた…。


銀色のトレーの上には、ナポリタンが3皿乗っている…。


美味しそうな湯気が立っていた…。


「はい、お待ちどうさま…!この店のまかないは基本パスタしかないけど許してね」


パスタしかないのか…。喫茶店といえばパスタなのかな…?


「嫌ならどこか他所で、好きに食べに行ってもいいからな…」


ドアの隙間から、店長が顔を覗かせて嫌味に行ってきた…。


まぁ、それもありよりのありなんだろうけど?


このメイド服で、どこか食べに行くのもかなり恥ずかしいなぁ…。


かと言って、着替えていくのもかなりめんどくさい…。


まかないいただいたほうが、休憩普通に取れそうだ…。




翼さんが、ナポリタンを3皿、簡易テーブルに置いていった…。


3皿…?


「お客様、今いないから今のうちにまかないいただこうと思って…」


翼さんが、何やら申し訳なさそうに言った…。


テヘペロと小さく可愛らしい舌を出す翼さん…。


その可愛らしい舌も、いただきたい所存です…!


私は思わず猟奇的な?妄想をしてしまうのであった…。


いただきたいというか、舌と舌を絡ませた濃厚なキスを…。


私は思わず妄想を加速して…行けない気分になりそうになった…。


いけないいけない…。こんな気分になってしまってはいけない…。


私は無心になろうと、頭を横にブンブン振るのだった…。

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