百十四話 甘える摩耶
休憩しようと、控え室に入った私…。
そこには、仕事をサボってVRゲームをしている摩耶がいたのだ…。
摩耶は、翼さんに似ているキャラを作って、RPG風のゲームをしていた…。
翼さんに似ているキャラで、わざと?スライムに負けてにゅるにゅるにしていたのだ。
私は少しイラッとして、摩耶が使っていたVRグラスを取ってしまった…。
いきなりVR世界から現実世界に戻された摩耶…。
色々拒絶反応を示す摩耶の身体を、私は抱っこして摩ってあげる…。
ちょっとやりすぎたかなと思う私だった…。
摩耶は、私のことを翼さんだと思い、私に甘えてくるのであった…。
「翼ママァ…。しゅきぃ…」
いまだに私を翼さんだと思い、甘えに甘えてくる摩耶…。
いつも摩耶は、翼さんにこんなに甘えているのだろうか…?
もしそうなら、いいなぁ…。うらやましい…。そう思う私…。
そして、少し胸の奥がズキッと痛む…。
なんの痛みだろう…?この胸の痛み…。
まさか、これが嫉妬という感情…?
私は摩耶に嫉妬しているのだろうか…?
きっとそうなのだろう…。
摩耶が、翼さんに甘えている情景がどうしても脳裏に浮かんでしまう…。
子供が母親に甘えるように、翼さんに甘える摩耶…。
そこにピュアな感情しかなくて、一片の下心がないならいいけど…。
いや、摩耶に下心がなくても、摩耶が翼さんに抱きついてるのは嫌だ…。
私は、自分の嫉妬の感情をうまくコントロールできなかった…。
私は、頭を激しく横に振って、嫉妬という感情を追い出そうとする…。
私が勝手に嫉妬しているだけで、摩耶が悪いわけではないからだ。
摩耶は口が悪いけど、今は私のことを母親のように慕ってくる。
摩耶の幼さが残るあどけない丸い顔…。
だいぶ焦点が合ってきて、少し涙が溜まっている大きな瞳…。
鼻と口は、とても小さくてかわいい…。
黙っていれば、結構かわいい顔なんだなぁ…と思う。
摩耶は、私に抱きついて、まだ甘えてくるのであった。
「翼ママァ…。お胸のミルクちょうだいぃ〜」
摩耶は、私の胸に手を差し出してきた…。
翼さん、まさか摩耶にお胸のミルクを上げているのかな…?
本当に摩耶は赤ちゃんみたいなんだな…。
翼さんのたわわなお胸なら、ミルク出そうだけど…。
私のちっぱいからは、到底ミルクなんて出ないの…。
ごめんね。摩耶…。
私は思わず、摩耶に心の中で謝ってしまうのであった…。
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