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カジノは麻薬よりヤバい【実体験をもとに】

こんにちは、園山です。

突然ですが、
こんな話を聞いたことはないでしょうか?

『大阪にカジノができる』


昨年、
大阪にカジノが建設されることが決定となり、
日本国内でもカジノの経済効果に対する議論がされています。

みなさんが盛り上がっている中、
大変申し訳ないのですが・・・

私は、カジノは大反対派です。

実は私は学生時代に、
ギャンブルにどっぷり
浸かった経験があります。

・パチンコ
・スロット
・宝くじ
・競馬
・競艇

日本でできるギャンブルはもちろんのこと、
海外でカジノに入り浸ったこともあります。

もちろん今はカジノに反対するというくらい
ギャンブルとは縁の遠い生活ですが、

以前の私は
学生時代に数学科に在籍していたこともあり、
数学的な楽しさをギャンブルの中に見出し、
楽しんでいました。
『いくら賭けたらいくら勝てるのか』

『勝てる確率はどれくらいなのか』

それを考えながら楽しんでいたので、
ギャンブルを〝娯楽〟としてではなく、
〝調査対象〟としても見ていました。

ギャンブルはいろいろな視点で見ると、
とても面白いので、
飲み屋でギャンブルについて語ろうと思えば
一人で3日間くらい語り続けられる自信があります。

(聞き手の方は大変でしょうが笑)

しかし・・・

数学的に、
理性を保ちながら
ギャンブルを楽しんでいた私ですが、

なんと海外のカジノで合計200万円を
溶かしてしまった経験があります。

今回は学生時代を
ギャンブルと共に過ごしてきた経験から

『私が、なぜカジノ反対なのか』

その背景を
お話させていただこうと思います。


理性的に楽しむためのギャンブルの基本


上記の通り、
私は学生時代無類のギャンブル好きでした。

一方で、
大学では数学科に在籍していたため、
ギャンブルは娯楽であるとともに、
研究対象でもありました。

ここで、
カジノに反対する理由の前に

理性的にギャンブルを
楽しむための基本を
皆様にお伝えしようと思います。

数学で学ぶ
『期待値』という単語を
あなたは聞いたことがあるでしょうか?

実はこの単語は誰でも学生時代に
勉強することなのですが、
おそらく多くの方は忘れていると思います。

(実生活で
ほとんど使いませんからね・・・w)

期待値とは、

期待値=1回の試行で確率的に得られる値の平均値

です。

ここから少し、
ギャンブルに関係した、
期待値のお話をしましょう。

『そんなの知ってるよ!』

という方は、次の項目
『日本に今あるギャンブルの”期待値”』
まで、読み飛ばしてください!

例えば、
目の前に100円玉と500円玉が2つあって、
表が出たらその金額がもらえる。


というゲームがあったとします。
その場合、
もらえる金額として期待できる金額は、
・0円 (100円玉500円玉両方とも裏)・100円(100円玉は表500円玉は裏)・500円(100円玉は裏500円玉は表)・600円(100円玉500円玉両方とも表)
の4パターンです。
それぞれが出る確率が4分の1なので、

0円×1/4+100円×1/4+500円×1/4+600円××1/4=1200/4=300円
つまり、
1回のゲームでもらえる金額の”期待値”は

「300円」
ということになります。
もちろん、
目の前には100円玉と500円玉しかないので、
300円が出ることはないのですが、
あくまで”期待値”です。


何度もゲームを続けていれば、
成功と失敗を繰り返して
大体300円くらいもらえるよ、
という計算です。
なので
例えば、このゲームの参加費が
「300円以下」であれば、
とってもお得なゲームである
ということが予想できます。

参考→数学スタ:https://study-line.com/kakuritsu-kitaichi/

以上が、期待値のおおまかな説明です。

ちょっと小難しい話でしたが、
期待値をご理解いただけたら嬉しいです。

日本に今あるギャンブルの”期待値”


では、今、日本にある
”ギャンブル”と言われるものの
期待値はどうか?というと、

▼ざっくりこんな感じになってます▼
・宝くじ→50%
 (1000円買うと1回の期待値が500円)

・パチンコ・スロット→80~90%
 (賭けた金額の8割から9割が期待値の金額)

・競馬・競艇→60~80%
 (賭けた金額の6割から8割が期待値の金額)

というのが、私の見立てです。

どうでしょうか?

当たらないと思いますか?それとも、
意外と当たると思いますか?

あくまで、
期待値は期待値。

そういう確率があるというだけなので、
期待する金額を得るためには何度も繰り返すことが必要です。

もちろん負けることもあります。

一部の依存症の人を除いては、
好き好んで負ける人はいません。

なので、
ギャンブルが好きな人は
「どうやったら勝てるのか」
「どうやったら期待値を上げることができるのか?」

一生懸命考えるんです。

例えば、競馬では「パドック」という
レース前の馬を見れる場所があります。

競馬好きの人は、
そこで馬の様子を見て
どの馬に賭けるべきかの判断材料にします。

また、パチンコもどの台を選ぶかによって
期待値が変わったりします。

パチンコ好きは
お気に入りの店の傾向を観察しながら、
対策を講じます。

そのようにして、
いま日本にある”ギャンブル”と称されるものは、
期待値(1回に当たる金額)を
上げていくことができます。

だからといって、
ギャンブルがいいものである
というつもりはありませんが、
考える楽しさがあるというのは、
私も理解しています。

カジノで行うギャンブルの”期待値”


では、ここからが本題の
カジノで行うギャンブルの期待値はどうかというと、

例えばルーレットだと…なんと約97%です。
期待値が高いため「あれ?意外と勝ってる!」と思いがちです。

1万円賭けて
9,700円戻ってくるなら負けは300円です。

300円程度の負けなら、
「よし!つぎこそは!」となりませんか?

私は大昔、
とある国にいたとき、
カジノに通っていて、
一晩で20万~50万円勝った時もありました。

しかし・・・

最終的には合計200万円もつぎ込み、
すべて溶かしてしまいました…。

”小さな負け”と”大きな勝ち”

この2つを繰り返すことによって、
最終的には”小さな負け”が、
チリが積もって山になるように、
200万円という大金になりました。

カジノで行うギャンブルは、
考える時間がとても少ないです。

インターバルが少なく、
しかも24時間営業なので、
いつまででもゲームをやる続けることができます。

金額にも制約はなく、
営業時間的な時間的制約もありません。

勝ったように錯覚するパターンが多く存在するため、
次から次へのゲームを繰り返し、
そのうち脳内麻薬が出てきて
一種の高揚感に包まれます。
20万円勝った!50万円勝った!

それに対して
負けた数字は小さく見えます。

そうなるともう「どう勝つか」に
考えを巡らせるのではなく、
目の前の勝った金額に目が行くようになります。

期待値が高いことによる弊害


日本に今ある
ギャンブルとカジノで行うギャンブル。

一見すると、
カジノは期待値が高いし
楽しそうだからいいじゃないかと思われますが、
実は大きな弊害があります。

それは、
インターバルがない」ことです。

インターバルとは、つまり
どう勝つかについて
「考える時間がほとんどない」ことを指します。

例えば、
競馬や競艇はレースの時間が決まっていて、
間にインターバルがありますよね?

そのインターバルの間に
次のレースはどこに賭けるか、
いくら賭けるか、
もしくは賭けるか賭けないか
考える時間があります。

レースのインターバルに
予想をする楽しさを
味わうことができますし、
これこそ醍醐味といっても過言ではないです。

パチンコやスロットも、
営業時間が決まっているので
一日中24時間賭けつづけるということはできません。

また、
球が出る時間、
出ていく時間やスロットが回っている時間、
そして何より営業時間に制限があります。

がんばって50万円負けよう!

(そんな人はいないですが)

と思っても、
時間的な制限によって
1日に賭けられる金額は頭打ちになります。

そして、こちらに関しても、
営業時間がある事で一度家に帰り、
今日はこの台がダメだったから
明日はあの台がよさそうだ、
などと考える楽しさがあります。

上述したように、
インターバルがある事を考えると、
1日でかけられる金額は必然的に制限されます。

もちろん賭ける人の懐事情にもよりますが、
インターバルがある事によって、

『1日にこれだけ使う』

という制限が無意識的に設けらると同時に、
単純なお金ではない、
考察する楽しさが生まれます。

しかしカジノはどうでしょう?

カジノは24時間営業です。

しかも1回の賭けの期待値が高いので、
何度も高額当選を繰り返す場合もあります。

そうなると脳内麻薬が出てきて、

「次はこのゲーム」

「次はあのゲーム」

と、限度がなくなります。

そしてやはり期待値が高いので、
負けたとしても、
次に勝つ確率は高くなります。
負け続けた後の勝った喜びで、

また次のゲームで勝とう!

という気持ちにさせられます。

そう、
「期待値が高いことによって脳内麻薬が出て、
次々とお金をつぎ込んでしまう」

それがカジノで得られる
金額の期待値が高いことによる弊害です。

話題のオンラインカジノについて


最近、
大谷選手の専属通訳だった水原氏が、
オンラインカジノで
莫大な負債を抱えていたことが
話題となりました。

オンラインカジノは
カジノが持っている弊害の最たる例です。

期待値が高いことにより、

『次は勝てる・・・』

『次は勝てる・・・』

と思い込んでしまうのです。

賭ける金額が大きければ大きいほど、
帰ってくる金額も大きくなります。

しかも水原さんの場合は、
当時の社会的な信用度により、
大きな金額を賭けることができるうえ、
「オンライン」という手元にカジノがある状態は、
脳内麻薬から逃れることができない状態です。

脳内麻薬が出ていることにすら
気づかないでしょう。
オンラインカジノ側の運営にも
問題が指摘されていますが、
”カジノ”というものの性質と
今回の水原さんが陥ってしまった状況は
切っても切り離せない関係にあると思います。

現に、イギリスでは、
オンラインカジノに対して
「クレジットカード禁止」等の規制がかかっています。

それくらい、
カジノは依存性が強いのです。

また、
今回水原氏が賭けていたのは
スポーツ賭博とのことでしたが、
考えてみてください。

『勝ち負け=お金』になってしまったとき、
スポーツに対する見る目が
変わってしまうのは言うまでもありません。

自分に必要なのは
あくまで自分が賭けたチームの勝利となり、
選手はただの駒に見えるようになります。

そんな中で、
純粋に選手の健闘を
称えることができるでしょうか?

「スポーツ賭博」はそうした
スポーツに対する見え方、
人間性を
失わせる要素があると、私は考えます。


カジノと関わるうえで気を付けた方が良いこと


すこし話がそれましたが、
話をカジノに戻しましょう。

まず、第一に覚えておいていただきたいのは
『日本は世界一のギャンブル依存大国である』
ということです。

それと同時に、『ゲーム機の国内シェアも世界一』です。

日本人の性質として、
「他人の目を気にする」という特性を持つ以上、
どうしても社会生活にストレスを感じがちだと思います。

世界的に見たときに、
日本人は国民的に、
娯楽に対して寛容であると同時に、
娯楽にストレスの捌け口を求めやすいといえるでしょう。

そんな日本社会で生きている以上、
自分にもギャンブル依存に
陥る素地があるかもしれないということは、
肝に銘じるべきだと思います。

ちなみに個人的な意見ですが、
カジノでのギャンブルは、
マリファナなどの覚せい剤よりもたちが悪いです。
覚せい剤は薬物を摂取し
その薬が脳に作用して
幻覚や高揚感を得るものですが。

でも、カジノでのギャンブルは
自らが無意識的に出している
脳内麻薬によって高揚感を得ています。

外部的に何かを取り込んでいるわけではないので、
依存状態であることを認識しづらいと言えます。

だからこそたちが悪いのです。

現在、カジノを建設することに対して、
賛否はほぼ半々だそうです。

この中に、
本当にカジノで遊んだことのある人が何人いるでしょうか?

カジノ建設による外貨獲得等はもちろん
日本の経済を回す上では利点といえます。

しかし、それはきちんと日本国民の1人1人、
個々人の幸せにつながるかどうかは、
個人的には疑問が残ります。

外貨を獲得するために、
多くの日本人がギャンブル依存症に
なってしまっては元も子もありません。

日本に今あるギャンブルと称されるものは
”考える時間がある”ということを
お話ししたと思います。

それこそがギャンブルの
醍醐味ではないでしょうか?
また、先に述べたスポーツ賭博でも、
ギャンブルは人間性を失わせる危険すらはらんでいます。

果たして、
ギャンブルに依存する人生は
本当に幸せだと言えるでしょうか?
私にはそうは思えません。

なので、私はカジノには反対なのです。


日本にカジノは不要


強いて言うのであれば、
カジノや賭博、麻薬、そういったものに
私が賛成できるケースは、

重度のうつ病治療や
終末医療の患者に対する
麻薬の投与(苦痛を和らげるため)や、
ギャンブル(お金をかけず、単なる楽しみとしてない)の機会の提供。

この程度です。

第二次世界大戦時の知覧特攻隊の方々も、
突撃前に覚せい剤入りのチョコレートを
食べて突撃したという話もあります。

そういった、
人生の最後を迎える人々が
少しでも心穏やかに過ごせるように
との目的ならば、1%ですが、まだ許せます。

いまの日本は
ギャンブルなどせずとも、
健全な娯楽はたくさんあります。

カジノのようなものが、
一般的に日常的に触れられる場所に
あってはいけないと思います。

この記事を読んだ人が一人でも、
カジノでのギャンブルの実情を理解し、
カジノに対して反対意見を唱えてくれること、

そして、日本のギャンブル依存率が
これ以上増えないことを祈るばかりです。


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