市バスは時間貴族の乗り物

計り知れない時間がかかるぞ。どうも、神谷です。

なんか半年以上休んでしまいましたね。元気です。ええ。不定期に復活しようと思います。週二~三くらいは書けるといいなあ。

秋の京都の話。

近年は秋と言わず、一年中観光客がヤバいが、秋の京都は特にヤバい。まさに筆舌に尽くしがたい地獄絵図である。

私は京都に住んで15年足らずというところだが、秋に観光地に仕事以外で近づいたことは一度もない。
紅葉? 家の近所でもマイナーなお寺でも十分綺麗。寺社参り? そんなもん空いてる時に行けばいい。神も仏も参った時期で差別するほど心は狭くあるまい。

なんでこんなに嫌がるか。それを箇条書きで解説しておこう。

①たどり着くまでに疲れる
電車はまだマシである。時間通り動くことがほとんどであり、車内の寿司詰め度も低い。

しかしながら、有名観光地へ向かう路線はそれなりに混む上、どデカいキャリーで死ぬほど幅を取り、デパートの1階の匂いをプンプンさせた外国人が陣取っていることも多い。優先席でも通路でも、彼らは平気でキャリーを置く。そしてキャリーで当て逃げひき逃げしまくる。げんなりである。

ついでに、中国人は声がデカい上、中国語というのははっきり発音しないと伝わらない言語であるため、出くわすとかなりやかましい。この世にカナル型イヤホンが存在することを感謝する瞬間である。

これがバスになると、地獄絵図度は飛躍的にアップする。

まず、京都市バスは時間通り来ない。
いや、どこの市バスも時間通りとか来ないでしょと思うかもしれないが、京都、マジで来ないのである。
この時期の道路は、横暴な走りをするタクシーと停車場所がおかしい観光バス、京都に不慣れなためノロノロ運転でフラフラする観光の一般車でこちらは地獄通り越して煉獄状態である。個人的に、罰ゲームでない限りこの季節の京都市中心部に自家用車で行くのはオススメしない。駐車場はない、あっても高い、道は混雑しまくりで左車線は駐車が多すぎて走れない。自家用車の方は、南からなら伏見以南や、縦貫道を使って沓掛の辺りまで抜け、桂駅や桂川駅付近の駐車場に車を置いて、市街へ出かけることをオススメする。

とまあ、道路状況が煉獄のため、とてもじゃないがバスは時間通り走れない。おまけに、観光地近くを循環するバスについては、乗り降りもスロー小銭も支度しないジジババ観光客の群れやら、電車にもいた巨大キャリーの幅取り外国人、班別行動でどこで降りるかろくにわかってない修学旅行生、全部バスの無謀な計画を組んでバスの遅れにイラつく冒険者などでカオスのため、場合によってはバスが来ても乗れないことすらある。運ちゃんもイラついているため、「次のバスにお乗り下さい!」てマイクで怒鳴られることすらある。地元民はわかってるので諦めるが、外の人は無理にでも乗ろうとするので始末が悪い。バスの中も煉獄である。

これ、京都ではかなり問題になっているお話である。
市バスとは本来市民の足であり、市民の税金で動いているのだが、肝心の市民が必要な時に乗れないのである。
……てか市民は使わなくていいならバス使わないんだよな。地下鉄京阪阪急、叡電嵐電、電車を使った方が遥かに効率的に動ける。
本末転倒である。

このように、観光地にたどり着くまでが地獄絵図なため、行くことを想像するだけで疲れるのである。

②行っても見えない
神谷は背が低い。一般的な日本人女性の平均ちょい下ぐらいの身長である。具体的には154.5ぐらいだ。

この身長だと、何が問題かというと、観光地にたどり着いたところで紅葉が見えないのである。紅葉の時期の観光地は人まみれであり、神谷より背の高い人の方が圧倒的に多い。マジでオッサンのハゲ頭しか見えない。

おまけに埋もれる押しつぶされる流されるで、もみくちゃにされてしまうのでますます紅葉どころではない。これなら近所の静かな寺でカメラ持って撮影してた方がよっぽどいい。紅葉の質に差は無い。

ベルトコンベアを流される食品のごとく、紅葉の間をぞろぞろ歩かされるので風情もへったくれもない。しかし、立ち止まる人はそれはそれで危険である。人は急に止まれない。後ろが玉突き事故を起こしているのを、立ち止まる婆さんの後ろで何度か見た。

このように、苦労してたどり着いてもろくに紅葉が見られないのである。

③帰りも疲れる
さて、ここまで頑張ってきて、最後に帰りである。

まあ皆さん予測がついていると思うが、帰りの交通状況も当然煉獄である。
金閣など北の方の観光地からバスで京都駅を目指すのは絶対にやめた方がいい。新幹線に間に合わない。
夕方になると帰宅の車も加わるので、場合によっては昼よりしんどい。

ただ、郊外に向かう電車は比較的楽である。これは、京都はマジで郊外にホテルがないからである。だいたいが市内であり、郊外はゲストハウスがあるかなー? ぐらいの感じである。

ただ、市内の電車移動は猛烈中国人と乗り合わせる確率が高く、かなりダルい。
彼らはついでにドラッグストアで爆買い済みのパターンが多く、でかいキャリーの上に信じられない量の化粧品やら健康食品の入ったどデカいドラッグストアの袋を抱えており、めちゃくちゃ幅を取ってくる。彼らの辞書に遠慮の文字はない。下手すると車座になって酒盛りしてる。

何はともあれ、行き帰り疲労困憊してまで見るものではなくないか、と思ってしまうのである。

せっかく観光するなら特別なものが見たい。わかる。でも、それならそれなりの計画と覚悟を持って来て欲しい。時間と心に余裕を。現地のリサーチを欠かさずに。

最後に。

一日で金閣と銀閣と清水寺と平等院とか無理だから!
行きたい場所は! 絞れ!

京都に観光に来る人、何故か観光地同士の距離を見誤ってる人多いんだよなあ、という愚痴である。

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