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ちょっとタメになる海外生活ネタ 地下鉄マンスリーパスは逆に高くつく?トロント

 こんにちは。訪問ありがとうございます。
私は海外では絶対運転しないと決めています。右左が違うからというのももちろんありますが、外国にいるだけでリスクが上がるのに更なるリスクを負いたくないからです。

 そのため、現地での移動は徒歩か公共交通機関です。今日はトロントの公共交通機関TTC(Toronto transit commission )について書いてみようと思います。

トークンの時代

 私が2007年に初めてトロントに来た時、地下鉄などの乗り物に乗る時にトークンというカナダの10セントを分厚くしてメキシコの5ペソのような色合いのコインを料金ボックスに入れる仕組みでした。確か、まとめて買えば3ドルしない値段だったと思います。

 トロントでは、距離に対する料金ではなく、一移動に対して一回支払う仕組みです。そのため、トークンや現金で払ったらその時に、バスなら運転手から、地下鉄なら機械から乗り継ぎチケットをもらいます。2時間有効です。

 ところが、これがなかなか厄介でした。一方向の移動しか認められていなかったので間違えて反対方向に乗ってしまった時はもう一度支払いを求められることもありました。事情を説明すれば見逃してくれますが、そうでない時もあります。方向音痴には厳しい制度でした。

  子どもが生まれてから来た2010年代も同じくトークンでした。しかし、毎日乗るならマンスリーパスが圧倒的に安く、また、学生でなくとも現地の日本人向け語学学校に行けば割引価格で買えたのでいつもマンスリーでした。

 子どもも、一回券は1ドルしないくらいでした。

ICの時代が到来 

 すっかり様変わりしたのは今回。IC系カードのPrestoが主流になり乗り継ぎ券が不要に。これのすごく良いところは、2時間以内なら反対方向に間違えて乗っても乗り直しがきくことです。毎回カードをタップしますが、2時間以内なら無料です。

 クレジットカードも、タップすると1回分の支払いができ、おさいふ携帯で支払いもできます。

 また、子ども料金がなくなり12歳以下は無料になっています。カナダでは12歳未満の通学は送り迎えをしなくてはなりません。ということは、12歳ならひとりで乗り物に乗ることができるわけで、12歳の1年間だけはひとりで乗っても大丈夫なの?しかし、小柄なうちの子ども達がひとりで乗ったら確実に通報されるので確認していませんが微妙な12歳です。

 難点は、マンスリーが高いこと。一回が3ドル35セントなのにマンスリーは156ドル。週5回勤務なら一回ずつ払った方が安くなります。今回はマンスリーを買わないでたくさん移動しましたが、ひと月100ドル以下で済んでいます。

子どもに優しいカナダ 

 マンスリーが高いことはともかく子ども無料は、とても良い制度だと思います。私もできれば車を手放して公共機関で移動したいのです。しかし、そろばん教室に行くには子どもひとりあたり往復800円ほど。中学生になると1600円になってしまうので車で送迎するしかありません。

 カナダ人は本当に子どもに優しく、子ども達はいつも席を譲ってもらえます。子どもと一緒にいる私にまで席を譲ってくれるのが特徴です。

 長女は、このカナダ人の優しさに驚き、
「カナダは人々の優しさでバリアフリーの遅れをカバーしている」
 と表現して文部科学大臣賞を受賞しています。カナダ人の優しさを多くの人に知ってもらう良い機会になりました。また、小さい頃にこういう経験をさせることができて良かったなと思います。


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