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鏡を磨く【ふたり暮らしと本/47】

47.鏡を磨く

汚れがついているなあと気づいたタイミングで、洗面所の鏡を磨きます。最初は濡らした布巾を固く絞ったもので。次に乾いた布巾で拭き取って完了。パートナーは「鏡が綺麗になったら、その子さんがうちにいるんだなあって実感する」と言っていました。鏡を磨く理由は、磨けるものは磨いて綺麗にしておきたい、というシンプルなものですが、それだけではありません。綺麗な鏡を見るついでに、パートナーに自分自身を見てほしい、という思いがあります。あなたは素敵なのだから、その素敵な自分を目に入れてね、と思っているのです。私は私でお風呂上がりの自分を「肌綺麗」、メイク後の自分を「いい感じに変身した」と思って眺めています。綺麗な鏡は、それぞれが自分を肯定し、いい気持ちで出かけたり、人と触れ合えたりし、結果的にふたりが心地よく生きられるツールだと考えているのです。

学べる一冊

2500年前のブッダの教えを小池龍之介さんが超訳した1冊。感情のコントロールや友人、幸せなど、いくつものカテゴリがある中で、今回着目するのは「身体」。人は肌の綺麗さやスタイルの良さなど、身体の表面的なところばかりに囚われている、と本書では説かれています。その上で、身体の内側を体感せよ、といった言葉もあります。とはいえ、この世界で生きていく中で、自分という器を内も外も含めて認めてあげないと、コンプレックスや苦しみからは逃れられません。だからこそ、自分もパートナーも、綺麗な鏡に映る健やかな自分自身を見て、今日もいい笑顔だなとニコッとできたらいいなと思うのです。

バックナンバー

編集者で、編集プロダクション「プレスラボ」代表も務めている池田園子です。普段は東京にいますが、月の1/3は大阪で、パートナーとふたり暮らしをしています。平日共に過ごすのは朝に約30分、夜に3〜4時間。日頃は距離的に離れているからこそ、共に生活する時間は穏やかで心地よく、自然と笑顔になるひとときにしたい——。そんな「編集方針」をもとに送る日々の中で、大事にしていることを綴ってみます。参考になる「本」も交えて。

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