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TAOで人形浄瑠璃文楽に触れた夜[36歳の単身福岡移住日記#56]

2022/5/28(土)

 夜はきむ兄さんにお誘いいただいていた「TAO17周年記念企画 令和清川浄瑠璃心中」イベントへ。清川のカフェバー「TAO」にて開催。人形遣いの桐竹勘次郎さん、弟弟子の桐竹勘介さん、桐竹勘昇さんがゲスト。3人とも桐竹勘十郎を師匠とする人たちだ。
 人形浄瑠璃というジャンルの中に、劇団は「文楽座」以外にもたくさんあったけれど、今は文楽座しか存在しないという。知らないことばかりで話が面白かった。稽古はなく、本番前に一度だけ合わせるだけというのはたまげた。ただ、人形遣い(※)のうち主遣い(おもづかい)が身体から出す合図に対応すれば、皆問題なく動けるのだとか。

※胴部を支え頭部を動かし、人形の右手も扱う演者「主遣い」、自身の右手で人形の左手を扱う「左遣い(ひだりづかい)」、屈んで人形の足を扱う「足遣い(あしづかい)」がいる。

 ちなみに、人形遣いは足遣いからキャリアをスタートし、左遣い、主遣いへと進んでいくという。足遣いだけで10〜15年くらいかけて習得するというから、芸事の世界は厳しく、技術なんだなと思わせられる。
 人形の仕組みがどうなっているかも見せてもらった。頭(首/かしら、と呼ばれる)を製作する際に使うのはヒノキ。人形を細かく動かす仕掛けは、三味線の不要になった糸(SDGs的)やセミクジラのヒゲ。初めて触れる世界すぎて前のめりで聞いていた。
 最後は小さな会場の中で実演してくれた。なんて贅沢な時間なのだろう。本当に1,500円で参加していい会でしょうか? もっと払いますよ……と言いたくなるイベント。
 人形には表情がないけれど、3人の人形遣いが人形に魂を宿らせているよう。表情がないはずなのに表情を感じさせる、生き生きと見せる動きがすごいのだ。全身を使って自身と人形を連動させるような感じ。特に主遣いの動きが人形とリンクしているように感じられた。
 TAOオーナー林田さんがオープニングで語っていた『義経千本桜』を観たくなった。今度観られる機会があれば必ず行く。
 夕食はきむ兄と大人気「八ちゃんラーメン」と薬院六つ角付近でたまたま出会った「博多okatteふじコ」をハシゴ。「博多okatteふじコ」はスナック以上、小料理屋未満と自称する居心地の良い店であった。13時〜21時と昼呑み、ランチ利用も可能。再訪確定の濃い店。

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