第2回『まんが日本昔ばなし』を語ろう会のう(in 広島)
『まんが日本昔ばなし』を私物化してはならないことは重々承知しておりますが…
この〝大人の夜話〟をどうぞ語らせてください🙇♀️
昔、ある河原に「おさん」という老いた女狐がおりました。
おさんはよく若い娘に化けるので、それを目当てに村の男衆が通ってきていました。
でも彼らはおさんを狐と知らない訳ではありませんでした。
ある夜、おさんは娘の姿に化け、旅の男を家に誘い込みます。
しかし世慣れた男はおさんが人間ではないことをすぐに見破っていました。
勧められるまま得体の知れない酒を受け、おさんにも呑ませる男。
そうして頃合いを見て、
「うまく化けてるが意外と年増じゃろう?」
と笑いかけると、おさんは驚いた後
「そうと分かれば、今夜はこんな姿でお相手するが、どうだえ?」
と若い娘から色っぽい姐さんに姿を変えます(このシーンが小粋で大好き😊)
そして、おさんは身の上話を始めます。
おさんが18の頃、海を挟んだ向かいの山に
「もとやま」という好いた狐がおりました。
互いに狐火など飛ばし合っていましたが(メールみたいなもの?)どうしても会いたくなったおさんは、ある夜小舟で海を渡ろうとします。そしてその途中、真っ暗な海で迷ってしまいました。
助けを呼ぶおさんに、もとやまは目印にと林に火をつけます。しかしその火は風に煽られ、辺りを焼き尽くしてしまったのでした。
海の中から呆然とその光景を見つめていたというおさん。
「分かるかい?その時の私の気持ち」
涙の浮かぶ目で男に問うておきながら、こう続けます。
「…ところがさあ、あいつはおしりのヤケドだけで生きてたんだね」
可笑しそうに言うおさんに
「そうかい…そりゃあ、辛かったなあ」
としみじみする男。
「いやだよう、笑い話のつもりじゃないか」
笑うおさん。
あっ…私はそこで思いました。
もとやまは、本当はその時に死んでいたのではないかと。
おさんの悲しい嘘を、男がすっかり見抜いていたような気がしたのです。
二人は語り合い、朝を迎えます。
そして、別れの時。
「また近くに来たら寄らせてもらうで」
「駄目だよ。その頃にはあたしはあんたのことなど忘れてるさ」
これは…本当に子供向けの番組でしょうか?
二人が素敵すぎて眩しいのですが。
是非、佐藤浩市さんと余貴美子さんで
映画化していただきたい!!(笑)
追伸:タイトルは私が夜な夜な1人で開催している非公式の会です。
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