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過去に思いを馳せる事への美しさと残酷さ。「今があるから過去があり、過去があるから今がある。」 劇場版クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲を見て

皆さんは小さい頃や過去強烈にハマったり好きだった作品はあるだろうか?例えばアニメだったりゲームだったり本でも漫画でも何でも良い。そういった作品は人それぞれあると思われる。

もし今この記事を見ている君、そう君がまだ社会に出て仕事を始める前の段階なのだとしたら(そうでなくとも)是非この作品を一度見てほしい。後悔はさせない。

何が言いたいかと言うとこの作品は子供の頃に見た時の印象と大人になった後で見た時の印象を比較した時全く別の考えが出てくるという事だ。そこが面白い

筆者は子供の頃この映画を見たのだがしんちゃん(タイトル画像の子)が東京タワーを死に物狂いで駆け上がって行くシーンが強烈に印象に残っていて他はほとんど忘れていた。

しかし社会に馴染む決断を迫られる中でこの作品を見た時、全く別の答えが返ってきた。

「今を生きる」である。なんだそんな事当然じゃないかと思う人もおられるだろう。しかし自分にはそれが強烈に印象に残った。

歳を重ねると子供の頃の楽しかった思い出や人との繋がり、好きだった作品達をふと思い出す。
そしてそういった懐かしさにどうしようもなく恋焦がれたり思いを馳せて胸が締め付けられたりもする。
この作品はそんな大人達が「子供=過去」の頃の懐かしい、楽しかった世界に取り憑かれてそこから帰って来れなかったらどうなるのか?というある種の実験を「クレヨンしんちゃん」という枠組みで行った結果出来上がった映画であり、どんな形であれ「過去」を尊重しつつも「今」を力強く生きていこうというとても強いメッセージ性を秘めていると筆者は思う。

そう生きていきたいと思うばかりである。

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