安心感

今日は低気圧のせいか、朝から体が全く動かなかった。
頭痛がひどくて目が覚めてから起き上がるのに2時間もかかったし、なんとか起き上がってからも腰とか膝とかが痛くて、唸ったりしていた。
そんな状態だと、当然精神の状態も不安定になるわけで、頭の中は「やる気出ない」「もうむり」「仕事どころじゃない」「帰りたい」「限界」というネガティブというか、思考になっていない言葉でいっぱいだった。本当は有給を使って休みにしたいくらいだったけど、今日はどうしても仕事をしないといけなかったので、仕方なく家を出た。

今日はとにかく移動が多い日だったから、電車に乗っている時間も長かったのだが、電車の中ではひたすら目を閉じていた。眠っているわけではないが、目を開けていることができなかったのだ。イヤホンは耳に挿しているものの、音楽は何も流していなかった。こちらのボリュームを上げるのではなく、周りの音のボリュームを下げて、少しでも落ち着きやすい状態にするのが、今日の自分にできる最大限の抵抗だった。

なんとか立って、歩いて、少しでもタスクをこなそうと踏ん張っていたのだが、お昼過ぎに充電が切れた。ご飯を食べたのにもかかわらず、エネルギーがないと感じるときは相当ヤバい。こういう時は、ストレスすら感じなくなって、一瞬無敵なように感じるけれど、時間が経ってから蓄積した疲労が爆発して手遅れになる。どうにかしなくては……。
流石にしんどいなと思っていたとき、ちょうどスタバの前を通りがかった。気温はそこまで低くなかったから春に合わせた格好をしていたけど、雨と風で知らないうちに体が冷えているかもしれない。そんな風に思ったので、何か温かい飲み物を飲もうと思った。こういう時は自分を甘やかしてもいい。まずは自分の機嫌を取らないことには、一日を乗り切ることはできない。

こんな天気だったからか、店内は空いていて、すぐにオーダーをすることができた。頭をスッキリさせながら、糖分も少し取って、温かいもの……キャラメルマキアートを頼むことにして、ミルクもアーモンドミルクに変更してもらった。
本当はゆっくり店内で飲んでから移動したかったけど、そこまでの時間はなかったので手持ちで受け取ってすぐに店を後にした。駅のホームに向かい、電車を待つ。そこで一口、キャラメルマキアートを飲むと、温かさと甘さで少しホッとした。なんとなく、肩の力も抜けた気がして、この日一番しんどい時間を乗り切ることができた。

その後も決して万全とは言えない体調だったが、倒れることはなく家に帰ってくることができた。1杯600円のコーヒーはちょっと贅沢かもしれないけど、その600円で安心感を得られるなら安いものだと思う。
そういえば、眠気を覚ますためだけに安いコーヒーを毎日飲んでいた時期は、ストレスで倒れそうになった。それが原因で、ブラックコーヒーを飲むのを控えているのだが、あの時の自分に足りなかったのはカフェインではなく、安心感だったのかもしれない。

精神衛生を保つためにお金を使うのも大切だなと思った一日でした。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?