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誕生日イラストのお話

6月30日は私の担当アイドルのお誕生日ということで、ここ数年は毎年イラストをTwitterにアップしている。
結構気合を入れたイラストになるので、大体1ヶ月くらいかけて描いている。これが一般的にどのくらいのカロリーで描いている部類なのかは分からないけど、自分としては相当力を入れて描いているつもりである。

2024年の多田李衣菜お誕生日イラスト

今回のイラストの制作過程を少しだけ。
まず、コンセプトをどうするか、というところです。なんだかんだ李衣菜のイラストはそこそこ描いているけれど、やはりお誕生日イラストというのは自分が一番好きな姿を描きたいわけです。となると、やはり私が一番好きな多田李衣菜というアイドルは、ステージで歌ったり、演奏しているところを描きたいなと思いました。ということで、ライブでの李衣菜というイメージは確定しました。
しかし、実は去年もライブがコンセプトのイラストを描いていて、その時はシンデレラ・コレクションで描かせてもらったのでした。それは10thファイナルの影響が大きかったからですね。

その時のイラストがこちら。

2023年のお誕生日イラスト。
今見てもめちゃくちゃ気合入ってる。

見ての通り、この時はハンドマイクで描かせてもらったのでした。
理由は、私は基本ハンドマイクで歌うスタイルが一番好きで、ロックと言えばギターという面はありつつも、やはりマイクを持ってステージで暴れ回って欲しいのです。李衣菜がギターを弾けるようになったとしても、必ずしも弾かないといけないわけじゃなく、大きなステージを存分にフル活用してほしいのです。
10thファイナルで唯一シンデレラバンドのメンバーがアイドルと同じ立ち位置まで出てきたのは「Twilight sky」のギターソロで、李衣菜がバンドを従えて、そしてバンドもまたその姿勢に応えるという構図が本当に良かった。これは最高にロックだな、と思ったので、それをモチーフに「シンデレラコレクション」「Twilight sky」「ハンドマイク」+個人的に好きな7th大阪の瑠璃子さんの「指ハート」を練り込んだのでした。

で、同じでは面白くないので、今年は何かしら違ったアプローチにしていこうと思いました。というわけで、多田李衣菜の新たな武器として、自分もギターを弾けるようになったこと。前述の通り、私はハンドマイクでの歌唱というスタイルが好きなのだけど、もちろんギターをかき鳴らす姿も大好きである。それは、歌い手である多田李衣菜自身もバンドに溶け込んでいくという意味もあるのかもしれない。
さて、今回のイラストコンセプトの話に戻していくと、やはりギターを持たせるというのは必然的でした。そして、ギターを持たせた上で衣装をどうするか、ギターは何を持たせるか、演奏シーンとしてもどこをピックアップするかを考えないといけません。

衣装についてはほぼ即決で、「クリムゾン・ロッカーズ」で決めました。
李衣菜がギターを弾けるようになった「Unlock Star Beat」と連動した7th大阪の衣装で、共通衣装の中では最も李衣菜にふさわしいし、何よりマントのように伸びたジャケットがギターを弾く姿にものすごくマッチしている。
以前から、「次にギターを持たせた絵を描くなら、クリムゾン・ロッカーズで」という思いもあったのでした。

続いて、どのシーンを切り取ってイラストに落とし込むか。
ギターの演奏シーンと言っても、ギターソロを弾いているところか、歌いながら弾いているのか、もしくは歌っている時にぶら下げているだけのパートなのか、などなど色んなパターンがある。
どれを描いてもしっくりくるのだけど、今回は一応ソロパートを弾いているところのイメージです。だから、李衣菜の前にマイクスタンドがないのですね。
もっというと、ライブ終盤でソロ回しがある曲のところかなと思っています。(7th大阪の純情ミッドナイトとかcg_solのトワスカみたいなやつね)
多分、バックバンドのリードギターが長めにソロを弾いて、その後半にバッキング〜ユニゾンみたいな流れでツインリードでのソロに持っていってるところかな、などと。流石に李衣菜もめちゃくちゃ上手いってほどではないのですが、ギターは顔で弾けという名言もあるくらいで、気持ちのこもった演奏をしている雰囲気は出したかったですね。

そしてそして、どのギターを持たせるかというところ。これは考えていて一番楽しいフェイズです(笑)。
公式では練習で使っていた黄色のストラトと、「Unlock star beat」で使っていた自分のロゴ入りのギターが登場していますが、おそらく李衣菜はコレクションみたいな感じでギターを集めがちな気がするので、うちでは何本かギターにバリエーションを持たせています。
そういうわけで「多田李衣菜が持っていそうなギターは何か?」と考えてみるのです。そこには個人的な趣味もガッツリ含まれるのですが、今回はグレッチのホワイトファルコンをチョイスしてみました。セミアコでクセのある使い心地である一方、世界一美しいとも言われるフォルムと装飾。歪ませるとロックな音色もしっかり出る。何より、その大きめで扱いにくそうなギターを、小柄な李衣菜が使用するというアンバランスさは、ロックという意味では最高のマッチングでしょう。(実際、山本彩がホワイトファルコンを使っているのはめちゃくちゃ映えていてカッコいい)
まあ、なにより李衣菜は見た目でギター決めそうだし、目を引くフォルムしてるホワイトファルコンに飛びついても違和感なさそうだし(笑)。

というわけで、方向性は決まったのでラフを描いてみる。

最初のラフ

この時点でホワイトファルコンというギターのカロリーの高さに心が折れかける。装飾品が多すぎるんじゃ。あと、衣装も相当カロリー高い。普段、クリムゾン・ロッカーズで描かないのはつまりそういうこと()

そして、ここからラフを何度か重ねていきます。


ラフから手の位置などのイメージをつける
装飾品も込みで精度を上げる
かなり線画に近い状態

ここまでで多分3週間くらい。忙しかったのもあるけど、シンプルにカロリーが高くて手間取った。特にギターというのはバランスが難しい……。ちなみに、ここで李衣菜の帽子、逆じゃね?ということに気付いたので線画で修正しました。


線画。

ということで線画です。個人的にギターを描いていて一番めんどくさいのは、弦の位置ですね。人間というのは完璧な目を持っていないので、ギターのボディと弦の位置が噛み合わなかったりするのです。弦については仕上げの時に描き込みますが、この時点で直線ツールで伸ばしたりしながら、ボディとネックの位置のバランスを整えます。
ちなみに今回はホワイトファルコンというギターにした都合上、アームとアームの接合部の位置も調整が必要だったので、ここの線画は何度か修正を入れながら進めました。
とはいえ、私の場合は超リアル路線のイラストではないので、ギターにせよ、衣装にせよ、割り切って簡略化してしまうことも結構多いです。

てなわけで、ここまできたら色を仮置きします。

それっぽい!

いやぁ、ここまでくるとだいぶ安心しますね。
色塗りはだいぶやり方が定まっているので、いつも通りに影や照り返しをつけつつ、アレンジしたい箇所があればその都度入れてみたりします。
ということで、いつも通りに明暗とかをつけて、背景や演出をライブっぽくして……

最初に貼ったのとおなじやつです

はい完成!
長い戦いでした……。なんだかんだ良い感じに仕上がったのではないでしょうか。

なかなかこうやって大きめのサイズで描く機会はないので、こうやって描いてみると「こんなきついこと二度とやりたくねぇ」と思うのですが、気付いたら毎年やってるから、結局まぁ好きなんでしょうね、描くの。

てなわけで、今回はいい機会だったので、珍しくイラスト描く時のことなどを書いてみました。他の人はどうか分からんけど、私は大抵こんな流れで描いてます。
余談ですが、いつもイラストの雰囲気に合った曲とか、モチーフにしてる曲を聴きながら作業をしていて、今回はポルノグラフィティの新藤晴一がホワイトファルコン使って弾いてるライブ音源聴きながら描いてました。
OMCの「Mugen」、ポルノグラフィティがやってきたの「ウォーカー」、横浜ロマポル16の「ヒトリノ夜」とかその辺ですね。以上、マニアックな情報です。

こうして頭をフル回転させて描くというのはなかなか大変だけど、担当アイドルのお祝いを盛り上げるの楽しいので、今回も描いてよかったなぁと思ってます。ちなみに、たまにイラストの感想もらえると大変嬉しいですので何卒(チラチラ)

ということで、今回はここまで。
おやすみ。

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