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無名人インタビュー:ココロを書にしたためる人

あなたは心が混乱した時、どういった方法でそれを解決しますか?日本には大昔から「写経」があるように、実際に筆を手にとって書くという行為には、心や頭を落ち着かせたり整理したりする効果があるんだなと、感じずじにはいられない、今回のインタビュー。

ところどころ話が飛んでいるのですが、あえてそこは直さずに出しました。きっとそっちの方が「ひろさんらしいな」と思ったからです。ということで、今週もお楽しんでいただけると幸いです。

本日ご参加いただいたのは、ひろさんです!
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▼イントロ

そんり:今日よろしくお願いいたします。

ひろ:よろしくお願いいたします。

そんり:では今日は、どういったインタビューにしていきましょう。

ひろ:そうですね…特に決めてないんですけど。

そんり:大丈夫ですよ。じゃあえっと…今ひろさんのご職業は?

ひろ:接客業をしてます。販売系で、人と対面するような仕事をしてます。

そんり:そのお仕事は長いんですか?

ひろ:もうかれこれ、17年くらい。事務仕事もしたり、店舗をまわったり、色んな仕事をさせてもらって、またちょっと色々あって現場に戻らせてもらってたりもするので。一応、一部上場してる企業なので、詳しいことまではお話しできないんですけど。

そんり:高校を卒業されて、すぐご就職ですか?

ひろ:そうですね。高校を卒業したら就職しようと思っててたんですけど、その後たまたま大学に進学したんですけど、その時も色々あって。あ、もともとは教員を目指す予定で大学に進学したんですけど。

そんり:どの教科ですか。

ひろ:高校商業です。その教員試験を受けたんですけど、二次試験で落ちゃって、どうしよっかなって思って、でもなんだかんだ動かず、今の会社に就職が決まったのが大学4年生の3月の卒業式ギリギリに決まって、なんとか就職できました(笑)

そんり:もともと接客業を目指してたわけではなく、引っかかったって感じですか。

ひろ:大学の4年間でスーパーのレジ打ちのアルバイトをずっとやってて、色んな日雇いバイトに登録していたので、例えば何かの受付をするとか、ハガキを配る、子供たちの遊ぶ相手をするとか。なんで、接客なら私でも出来るかもって、接客業界を選びました。

そんり:人と接するのがもともと好きなんですか。

ひろ:もともとは一人っ子なんで苦手なんですよね。なんですけど、うーん…なんだかんだ好きなのかもしれないですね。高校生の時とかは部活のマネージャーしてたり、大学もサークルに入ったり、ボーイスカウトの大人版でローバースカウトっていうのがあるんですけど、そういうのをやってたりして。キャンプとかもみんなで行ったりしてたので、人といるのは好き。寂しがり…寂しかった?から、誰かと過ごしたいみたいな感じだったのかもしんない(笑)

そんり:そうですね、寂しいのは普通だと思います。じゃないと誰かとコミュニケーション取ろうなんて思わないだろうし。

ひろ:あ、そうか。

そんり:今のお仕事は楽しいですか?

ひろ:うん、楽しいですね。接客業なんで、単純に「いらっしゃいませ」とか「こんにちは」とか「おはようございます」って言うと、なぜか握手していただいたりとか、逆にありがとうって言ってもらったりとか、ご案内をしたら喜んでもらったりとか。あとメモを持ってる方を見かけたりすると、先回りしてご案内したりとか。あと色んな分野に携わることがあって。接客業の資格も持ってるので、カウンセリング力があるというか。

そんり:カウンセリング力がある?

ひろ:うーんと…お客様が何に困ってて、何を求めてるかっていうのを確認して、これとこれとこの情報をつなぎ合わせたら、このお客様には合ってるんじゃないかなっていうのを提示するのが、得意…?って、今そんりさんに聞かれて、得意なんだって言えるぐらい、色々やってきたんだなって思いました。

そんり:ああ、困ってる人の問題を解決してあげるみたいな感じですか?接客を通して。

ひろ:国家資格を持ってたり、化粧品のセミナーを受けてバッチを貰ったりとか、色々自分なりにいつのまにか頑張ってたし、会社の方も頑張らせてくれたっていうのがあって、会社への恩返しもしたくて続けてたら、今に至るって感じですね。

そんり:最初は、とりあえずで始めてみた仕事だけれども、やってくうちにやりがいを見つけた。

ひろ:そうですね…なんか自分の居場所を見つけたって感じですね。

▼のびやかに晴れやかに

ひろ:仕事から話がズレちゃうんですけど、個人的に『ひろ書』っていうのを書いてて。それはそもそも、書道を小学生のときに習ってたんですけど、中学生くらいかな?英語の教室に通わせてもらって。親が習い事をさせてくれたのが、その英語と書道だったんですよね。で、その二つをなんだかどうしても…英語、その高校も英語科に行きたかったぐらいすごい好きだったから。でもちょっと忘れてたけど、最近思い出して、一週間体験に参加したりとか…。

そんり:英語の?

ひろ:はい、そうです。で、その『ひろ書』に英語も書こうって思ったのが、日本語と英語で『ひろ書』っていうのを、今年の3月10日から書き始めまして。

そんり:『ひろ書』っていうのは何ですか?習字ってこと?

ひろ:そうですね、習字なんですけど墨につけて書くんじゃなくて、ペン習字でやっていて。それには理由がって、ペン習字だと色んな道具を持ち歩かなくてすむっていうのもあって、今は家でしか書いてないんですけど。色んな所で書いても大丈夫なように、荷物が少ないようにっていうので、筆ペンと色鉛筆で『ひろ書』を書いてます。

そんり:何を書いてるんですか?

ひろ:えっと、いつも朝起きて今日はこういうことを考えてるなとか、今その時の旬なっていうか、その時に考えついたことを書いてます。

そんり:考えてついたこと?

ひろ:今までのことを振り返ってみたりとか、今こういう風に思ってるとか、この先はこうなりたいとか。あとはまあ例えば、新入社員の子達が配属になった4月1日には、「のびやかに、晴れやかに」みたいなメッセージを書いたんですけど、それはその子たちに対する応援のメッセージだったり。自分にとっては、自分も応援する書でもあり、誰かを応援する書でもあって欲しいって願いがあって、毎日、書き続けてます。

そんり:毎日書かれてるんですか。

ひろ:はい。毎日一枚書いてます。

そんり:『ひろ書』っていうのは、一日一回、自分や誰かを応援するメッセージだったりっていうのを、日本語と英語で、ペン習字と色鉛筆を使って書かれてるってことで良いですか?

ひろ:そうですね。主に、自分へのメッセージが多いんですけど。

そんり:自分への励ましだったりとか、誰かへの励ましであったり、今日も頑張ろう!とか、そういう感じですか?

ひろ:うーん…「今日も頑張ろう」は書いたことがなくて、どちらかと言うと“こう在りたい”よねっていう感じ。空を見上げて、上を向いて、歩んで行こうっていうイメージが強いです。頑張ろうっていうは根底にはありますけど、頑張った分だけ結果が付いてくるワケじゃないから。成功も失敗もあるけど、こう、困ったな失敗したなって時に、そういえば、ひろさんもこういうこと書いてたなって思い出してもらえるぐらいのものを…伝われば嬉しいなって思って書いてます。

そんり:それはどこかで発表されてるんですか?コンテンツとして。

ひろ:メインはTwitterです。

そんり:ああ、なるほど。画像を上げてるんですね。

ひろ:はい。ええっと…何て言うんだっけあれ(笑)…シャープ?

そんり:ハッシュタグ?

ひろ:あ、はい。「#ひろ書」って書いて。

そんり:ああ!ひろさんの“ひろ”に書くの“書”で「ひろ書」。

ひろ:あ、そうです。

▼『ひろ書』を始めたキッカケ

そんり:そもそも、なぜ『ひろ書』を始められたんですか?

ひろ:えっと実は、去年の12月に結婚しようと思ってたんですけど、パートナーとの価値観があまりにも食い違ってるなっていうのがあって。で、今年の3月10日に書いたのが、山崎まさよしさんの『セロリ』の一部で、「育ってきた環境が違うから、好き嫌いはイナメナイ」って歌詞だったんですけど。それは歌詞の引用だったので、今は削除してるんですけど。なんかこう自分の中でモヤモヤってしたものをアウトプットしたいって思って、以前にもTwitterをやってた時期があったんですけど、また違う気持ちで『ひろ書』に取り組みたいっていう気持ちが出て来て、発信を始めました。

そんり:書をしたためることで気持ちをアウトプットするっていうのは、以前からされてたんですか?

ひろ:そうですね、書ではないんですけど、ただ日本語を綴ってたことはあります。文字を書くことは好きだったので。ただ筆ペンを握ったのが最近って感じです。

そんり:なるほど。それまでも何かしら、日記的なものというか、自分の気持ちをなん整理したり吐き出したりするツールとして、文字を書くっていうことをされてたってことですね。

ひろ:はい、ずっとしてました。入院してた時から。

そんり:入院?

ひろ:うーん…ちょっと体を壊して入院してた時があって、その時にメモ帳を用意してもらったってのもあって、それにザーッて。罫線とかも無視して、字を大きく書いたり、日記みたいに書いたり、自由に、思いのたけをブチまけるじゃないですけど、書いてました。

そんり:ああ、なるほど。で、その12月にご結婚予定だった彼とはお別れになったんですか?

ひろ:まだ別れてはなくて、今後どうしようかねって感じなんですけど。

そんり:その彼とのモヤモヤっていうのは、どういうのだったんですか?

ひろ:いやあ本当に…あまりにも育ってきた環境が違うからって、歌詞そのままなんですけど。彼は実家暮らしが長くて、冷蔵庫を開ければ何でも食べるものが入っている。お米もいつもある。ただ私には実家がなくて…。

そんり:実家がない?

ひろ:はい。両親が離婚をしてて、全員が一人で住んでるので。うーん…私は一人暮らしのプロなので。

そんり:一人暮らしはお若い時からですか?

ひろ:そうですね。高校生までは父親と二人だったんですけど、高校卒業と同時に家を出ちゃいました。

そんり:あ、なるほど。家族が別々に暮らしてる時期が、長いってことですね。

ひろ:そうですね、かなり長いですね。こう、彼は帰る場所があるけど、私の帰る場所がなくて、私にとっては今自分がいる場所が、帰る場所っていうか、安全な場所。

そんり:うんうん。

ひろ:それでヘコんでるとかじゃなくて、なんか今まで生きてきて、仕事もしてきて、自分で選んできて。この場所にいられる、今こうしてインタビューを受けられてる、生きてるっていうのが、凄い嬉しいって。今、ありがたみを感じてます…感じてました(笑)

そんり:ええ!?

ひろ:(笑)

そんり:まあその、元婚約者の方はずっと実家住まいで、ひろさんは一人暮らしが長いってこともあって、家族に対しての価値観が違ったってことですか?

ひろ:ああ…彼は家にお金を入れてなくて、私は自分のお金で家賃は払って生活費も全部払ってっていうのがあるので、その…ああ…お金を入れてない…ああ違うな…今のは違います。そこじゃなくて、私は自分の好きなことにお金を使いたいって考えるけど、彼は節約をしてどうにか使わないようにして、暮らしていきたいって人なんですよ。

そんり:ああ、はい。

ひろ:以前、ちょっと気分が良い時に外に出て、ドーナツとほうじ茶ラテを食べたいってふと思って、買って食べた時に、「ああ、幸せ…!…ってこれって当たり前じゃね?」って思って。なんか、こういう当たり前の事ができなくなってたくらい、彼の価値観に洗脳されちゃったところがあって、自分らしさがなくなってたってのに気づいた瞬間に、なんかちょっと距離を置こうって思って。今は距離置いてる状態です。

そんり:彼は外でコーヒーを買うことすら、許してくれない人なんですか?

ひろ:許す許さないじゃなくて、そもそも買わないって選択しかない人。コンビニすら寄らないみたいな。外食もしない。そんなのは私には考えられないみたいな感じで。うん。

そんり:はい。

ひろ:なんか、私はオフ会とかでよく東京に行ってたこともあって、東京には馴染みがあるんですけど、彼は東京にコンプレックスを持っていて、一緒に行こうって誘ってみても、行ってくれば?みたいな感じだったり。私は行動派、向こうはどちらというとインドア派って感じだったり…なんかその話は尽きなくなっちゃうんですけど。

そんり:本当に真逆なんですね。

ひろ:で、さっき言ってた、『ひろ書』のウェブ個展を始めたんです。3ヶ月で90枚溜まって、そのうちの一か月にひと投稿づつ、Twitterだと4枚写真が投稿出来るので投稿してみたら、ウェブ個展が出来るなって思って、今朝急に思いついて、朝の6時から準備してるんですけど…って、すみません話が急に飛んじゃって。

そんり:いえいえ、大丈夫です。100枚弱あれば、個展できますもんね。

ひろ:私も数えてはなくて、でも気付いたら3ヶ月?って思って。で、せっかくだから投稿してみようって思って、投稿していったら自分に自信がついたからなのか、伝えたい想いが強くなったのか、文字が太くなって大きくなってっていう変化が見られたので、自分が『ひろ書』をやって良かったなって思いました。

そんり:その日の自分の精神状態が、文字に表れるってことですか。

ひろ:それはありますね。すごく一人で楽しんでました(笑)

▼心の葛藤を書にしたためる

ひろ:なんかモチベーションを保ち続けるのが難しいってことに気付いた時期っていうか、スランプだった時期もあって、つい最近なんですけど。なんかどうしようかなって思ってて。

そんり:書くのが辛いってことですか?

ひろ:Twitterのフォロワーさんが…なんて言うんだろう…届いてるかな?ちゃんとって、不安になっちゃった時があって。

そんり:なんで不安になっちゃったんですか?

ひろ:たぶん承認欲求が強すぎて…。ただ誰かの為にっていうよりは、自分を応援しないと、自分が自分の一番の味方でいてあげないと、生きていけないっていう感じで生きてきたんですね。うーん…いま自分が一番認めてあげたいのは自分っていう気持ちも込めて、『ひろ書』をこれからも書き続けて行きたいなって思ってます。

そんり:もともとは自分のモヤモヤした気持ちをしたためたり、吐き出すツールとして使ってたけど、『ひろ書』を始めて色んな人に見てもらったりしてるうちに、最初は自分の為にやってたことが、「いいね」が欲しいが為にやるようになっちゃって、ちょっと苦しかったって事ですか?

ひろ:うーん…ちょっと違うな…。「いいね」が欲しいのは欲しいんですけど、それよりもこの言葉が伝わるのかな?とか

そんり:なるほど。誰かに伝わってないとイヤですか?

ひろ:うーん…なんていうか、今日から個展を始めてみて気付いたのは、イヤだってことじゃなくて、イヤじゃなかったっていう。こうなんていうか…言葉を急に忘れてしまった(笑)

そんり:うん?

ひろ:えっと…言葉が出てこないな…。

そんり:自分がこのまま書き続けられれば良いなって所に、立ち返ったってことですか?

ひろ:そうですね、書きたいから書くんだってなって。で、それを見て応援したいって思ってくれる人が一人でもいるなら、書き続けようって思ったのかな…なんかSNS上ですけど、ちゃんと人って繋がってるんだなって思います。

そんり:書いてる時ってどういうお気持ちですか。

ひろ:ワクワクしたり、うなってたり。一回「こんちくしょう」って書いたことがあったんですけど、体調が悪すぎて書けなくて。で、一瞬書けそうだったから書いたら、「こんちくしょう」って書いてたんですけど。

そんり:うんうん。

ひろ:その時の気持ちは、自分に負けたくないってていう感じですね。ちなみに私、Twitter上だと一人称を“私”って使ってなくて、“自分”って言ってるんですけど。性別とか年齢とか職業とか…個人的に〇〇界隈って言葉があまり好きじゃなくて、どっちかというと嫌いで。なんで“界隈”ってつけて、自分の可能性を狭めようとしちゃうのかなって感じちゃう。別にその言葉を使ってる方を否定してるワケじゃなくて、その二文字を使わなければ可能性がもっと色々広がるのに、勿体無いって思っちゃうんです。

そんり:それはご自身が、以前のTwitterでイヤな経験をされたんですか?

ひろ:ああ、わかるんですね、すごいですね。実は私、昔は他のアカウントでTwitterをやってて、そのアカウントは固定されてたアカウントだったんですよね。〇〇界隈みたいな。

そんり:〇〇クラスターってやつ?

ひろ:〇〇アカってみんな付けると思うんですけど…、なんかそういうサークルみたいな感じ。

そんり:うーん…私もいくつかTwitterアカウント使い分けてますけどね。なんだろ、それ。

ひろ:うーん…。

そんり:そういうアカウントって何を呟いてるんですか?その○○に特化した感じ?

ひろ:いえ、日常の事を呟いてますね。

そんり:うーん…その使い方をする意味がわかんない…。例えば、個人事業主の方とかだと、プライベートで使うアカウントとお仕事用のアカウントを使い分けてたりとかっていうのも思うんですけど…そういう感じでもない?

ひろ:うーん…違うと思います…。

そんり:うーん…あ!わかった!「○○好きな人と繋がりたい」みたいなやつですか。それ以外の人はフォローしないでくださいみたいな?

ひろ:あ!そんな感じです!

そんり:それは退屈な使い方…って、あくまでも私個人の意見ですけど。

ひろ:そういう退屈な使い方をしてたつもりはなかったんですけど、退屈だったなって思って(笑)

そんり:そういう使い方ならFacebookとかmixiの方が向いてますよ、
各SNSの特性があると思うので。その特性も時代によって変わりますけど。少なくとも10年前は、そんな人いなかったですからTwitter。

ひろ:うん、なんかすごくわかります。私が始めたのが5年くらい前なんですけど、その頃ともちょっと様子が変わってきてるなって。

そんり:最初にびっくりしたのが、「フォロー外から失礼します」とか。あと「フォローする時は一言ください」とか。え?みたいな。

ひろ:絡みたいなら絡めば良い(笑)

そんり:そうなんですよ。どっちかというとだらしないSNSだったんで、もともとは。

ひろ:なんかめっちゃわかります!

そんり:なんか話が脱線しちゃってスミマセン(笑)その退屈だなって使い方をしちゃって、当時は息苦しかったってことですか?

ひろ:うん。息苦しかったし、オフ会でも嫌な思いをいっぱいしちゃったので…やっちゃったな…っていうのがあって(笑)皆、ちゃんとしてる人たちだったけど、その中にはやっぱりちょっと自分を良く見せようとか…私はどっちかと言うと裏表が作れないタイプなんですよ、ど真っ直ぐっていうか、直球なので。全然そういうのに気付かなくて、それに巻き込まれて自分を傷付けて…なんかもう疲れた!みたいな。それで辞めちゃいましたね。

そんり:みんな一度はSNS疲れしますからね。うん。

ひろ:疲れちゃいましたね、ほんと(笑)だけど今回は、以前とはTwitterでしか出会えないような方達と繋がっているので、前回のアカウントの人たちが来てるかもしんないけど、見かけないですね。だから良かったっていうか、SNSってどういった形でも良いから、自分のアウトプットや発信のために使うツールなんだっていうのがちゃんと理解できて、使えてるような…いやでも思考は行ったり来たり…紆余曲折・試行錯誤って感じですけど。でもなんか、「楽しいから良いや」っていう一言にすごい集約されてます、今は。

そんり:じゃあ今は、SNS疲れはないんですね。

ひろ:それはないですね。

▼アウトロ

そんり:残り10分ほどになりましたけど。ひろさんは現在『ひろ書』を毎日書かれてますけど、たぶんもともと、“書く”って言う行為がお好きだと思うんですね。私は“書く”って行為がすごく嫌いで、字も汚いし。

ひろ:あ、でも私もこれだけ書いてますけど、自分の字が綺麗だとか上手なとか思ったことはないという…この捻くれた…(笑)

そんり:ああ、でも歌を歌うのが好きだからって、歌唱力があるかっていうのはまた別の話で。字を書くのが好きだからって、字が上手だとは限らないと思うんですけど。これは、ひろさんの字が綺麗じゃないとかってことではないですよ。

ひろ:はい(笑)

そんり:私も好きでインタビューやってますけど、私より上手い人なんて、掃いて捨てるほどいますから(笑)

ひろ:え、私は好きですけど…なんか偉そうにスミマセン(笑)

そんり:ありがとうございます。ただ“好き”ってすごく大きな原動力になると思うんですね。続けられる理由って、めちゃくちゃ好きか、めちゃくちゃ誰かの役に立ってると思えるか、どちらかしかないと思うんですね。

ひろ:うわあ…その言葉、私の宝物にします。

そんり:で、まあ、ひろさんは書くことがすごくお好きだと思うんですが。ここからは私の憶測になるんですけど、たぶん小さい頃から書くことで、自分の気持ちを整理したり、吐き出したり、ずっとされて来たと思うんです。

ひろ:書道もやってたんですけど、学生の頃は美術部だったときもあって、たぶん何かを書く、筆をとるとか、色も好きだし…なんか好きなものがいっぱいありすぎて。ようやく『ひろ書』に辿りついたって感じで。

そんり:“書く”って行為がとにかくお好きなんですね。なぜ好きかまでは、この1時間ではお話が出来なかったですけど。

ひろ:はい。

そんり:小さい頃にご両親が離婚されたり、体調崩されて入院されたりしてたっていうのもあって、きっとたくさんお辛いこともあったと思うんですね。

ひろ:はい、そうですね。

そんり:で、最近、一旦は婚約破棄になったのをキッカケに『ひろ書』を始められたって仰ってて、きっとその都度、人生の節目に立った時に、書くって行為自体が、ひろさんの人生の助けになってたと思うんです。

ひろ:わあ…本当にそうかもしれないです…泣きそうです。

そんり:でね、もしひろさんの人生から“書く”って行為が奪われてたとしたら、どう生きてきたか、どう生きていくか、って想像出来ます?

ひろ:うーん…なんか想像しただけで涙が出るくらい、辛かったのかなって思いますね。こう、卒業式とか部活を引退する時とか、教育実習が終わった時に、寄書きをもらったりとか、その色紙の中に書いてある言葉が、その字が上手かろうが下手であろうが、そこに想いがこもってたら伝わってくるんですよね。伝えたい事は“字だけ”でも伝えられるし…。でももし、字がなかったら、別の何か方法で何かを探してはいると思うんですけどね。

そんり:なるほど。例えば明日、事故で両手がなくなってしまったらどうします?

ひろ:うん…もしそうなったら書くのを諦めます(笑)中には足や口を使って書いたりする人もいると思うんですが、この手があるから書いてるって思ってます。一度死にかけてるので…とにかくこの書ける手があるだけで、ありがたいんです。

そんり:ああ、先ほどご入院されてたって仰ってましたもんね。

ひろ:そうなんです、一度生死を彷徨ってるので。その当時は、書く手も震えてて、字もガタガタだったんです。

そんり:もし差し支えなければ…どういったご病気だったんですか?

ひろ:その時は急性錯乱(急性一過性精神病性障害)だったんですけど。入院した当初はあまりハッキリと覚えてないんですけど、寝ることも食べることも出来なくて。その頃のことを思うと、心の健康…身体の健康に支障があっても、心が健康であればって思うし。

そんり:ああ、なるほど。書くという行為自体ではなくて、書くことで心を通わせるってことの方が大事なんですね。

ひろ:はい、そうかもしれないです。今言ってくれたみたいに、『ひろ書』が誰かの何かの支えになったり、伝わるっていうよりも、なんとなくでも届いてれば良いなって思ってます。

そんり:なるほど、今後も頑張ってください。今日はありがとうございました!

ひろ:こちらこそ、ありがとうございました。

〜終〜

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