コロナに教わったこと

こんにちは!ボイストレーナーの安田結衣です。

5月ももうすぐで終わりますね。全国で緊急事態宣言が解除された事で、大阪にも少しずつ日常が戻ってきました。自然や季節の移り変わりに置いてけぼりになったような感覚も少しは緩和されますように。


緊急事態宣言が解除され、日常を取り戻す事ができたのは、最前線で働いてくださった医療従事者や介護従事者の皆様や、断腸の思いで営業自粛の決断をしていただいたお店の皆様、不安の中でも思いやりを持って外出自粛を続けてくれた皆様、その他にも想像に及ばない程、様々の方のご協力があってのことと感じています。

今までの騒動がまるっきり記憶から消えてしまえば良いと考える一方で、私はこの数ヶ月で何を学んだのか、どんな事が辛くて、どんな事が嬉しかったのかをよく覚えておく必要があると感じました。


私が学んだことは、正解のある問いなどないという事です。
私自身こんなにも情勢が変わっていくのを目の当たりにしたのは初めてのことで、それは今考えると「正解がない」ということの現れだったと思います。情勢が変わる度に私は正解が変わることの怖さ、正解を安直に決めてしまう愚かさを痛感しました。哲学が様々な議論を展開しているように、正解などは日々移り変わるものなのかもしれません。

そのことを知ってからは、不安や怒りなどの感情を注意深く観察するようになりました。言葉を言葉として取り入れず、主張の強さ、声色、言葉遣い、背景、意図などをよく観察することで、冷静に対処する事ができたように思います。

人は不安な時ほど、答えのあるものを求めます。しかしその答えは私たちを思考停止にさせてしまうのです。
だからこそ、答えのないコミュニケーションができる場は本当にありがたかいものでした。

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SNSで人と繋がれること、インターネットコミュニケーションは非言語情報を伝える事ができないために、深く人と付き合うことはできないと言った研究があります。しかし現在のそれは見方が変わってきており、匿名性の高い状態や気の知れた仲間への発信は自己開示されやすいとの見解もあります。

これも答えがない問いだと思いますが、私個人の意見では、対面コミュニケーションもインターネットコミュニケーションもどちらもある世界の方が優しいと考えます。

インターネットコミュニケーションが悪く言われてしまう原因の一つには、匿名性を悪用した誹謗中傷という点が挙げられます。悪意のあるものから善意のお面を被ったものまで様々ある中で、傷つけられてしまう人が後を立ちません。
ですが、インターネットによって救われる人もいます。私が外出自粛を何とか乗り越えられたのも、Zoom飲み会やオンラインレッスン、SNSで人と話す事ができたからです。

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コロナによって暴かれた人間の本性。自らの主張が正しいと思い込み、反対意見を全否定し、議論をせぬまま人を傷つける。コロナの教訓を胸に、優しいコミュニケーションが溢れる世の中になりますように。

主張の強さが信頼に変わる時代はもう終わりにしたい。人を尊重し、建設的な議論ができる世の中になってほしい。まずは私がそうなれるよう努めます。


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