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分身への愛

珍しくクトゥルフ神話trpgの話をする。
数年前から身内でアホほどやるようになり、ある程度のシナリオを回ってしまったため、頻度はかなり落ちた(むしろ普通になった?)が、今でもたまにPLとして呼んで頂けることがある。
ほぼPL、たまーにKPをやる程度だ。

なぜtrpgにガチハマりしたのか?
現時点での答えだが、芝居のような動きができること。自分の分身で、あり得ない経験を追体験できること。持って帰った結果を内省に活かせること。
これらが理由かなあと思っている。

中でも私が特に思い入れがある2人探索者について、ただただ語りたい。


富津幸仁


通過シナリオ
■夕焼けの街

この1本しか通ってないけれど、なかなか残る子になったなあと思う。

元々探索者を作り込むタイプではないのだけれど、諸事情により設定を盛る必要があった。最初からまあまあの情報量あるのは彼が初だと思う。
いつもは通過後や2日に分けてシナリオを通過したときに設定が盛られる。他の探索者とどう絡むかはやってみたいとわからないし、自分がガチガチで決め込むと動けなくなる。だから、あまり作り込まないスタイルでいっている。今でも動けてないときは多々あるが。
人とキャラを作るのは確か2度目。夕焼けの街は当時別シナリオをSKPしてもらった方と行っている。

苗字は千葉の地名から。名前は私が語呂がいいという理由で4文字の名前が好きなのと、幸という漢字をどうしても使いたかったから。
あとは私の幼少期のエピソード磐梯山好きエピソードを盛り込んだ。当時、あぶくま洞に行きたかったんだ…。

出目が出目でな、アホで残念なイケメンである。アホの子のロールってむずいんだよな。これ、気づけるか…?とかちょいちょいある。私は気づいてるけど、探索者はアホ。よくある。
せめてなあ、INTが高かったらなあって思う。

基本、自分のキャラの立ち絵は自分で描くのだが、APP17相当だから私の好きな顔にした。愛嬌のあるアーモンドアイな男の子。よく笑う、声もでかい、アホ、身体は意外とがっしりしてて、動きが大きい、ムードメーカーになれるような子。
ほんと彼は私が好きな顔です。

ミステリーハンターになりたいは私の夢だった。一時期とても憧れていて、世界を命をかけながら巡れるんだと思ったらすごくワクワクした。
けども、私自身はかなり神経質なため、環境が変わるとすぐ眠れなくなってしまう。便秘にもなる。だから、諦めた。
意外と慣れたらいけるんじゃね説もあるんだけどね。

山の中に鍾乳洞ができるように、全ての事柄には理由がある。
目の前で起こったからにはその理由を受け入れなければならない。
なぜならそれは自分が生きている地球で起こったことだから。

これは彼のイデオロギーだ。自然の摂理が身に染みてるような子。神様に縋るわけでもなく、すでに起きてしまったからと諦めるわけでもなく、ただ今、目の前を受け止め続ける…そんなお気持ち。
アホだからそれを言語化はできないのだけど、彼が滅多に怒らないのはそれ由来で何か理由があるんだろうなって思う。

全てに理由がある。理解はできなくとも、偶然なんてあり得ない。全ては自分が引き寄せたものだって考えている。

そんな彼のイメージソング。
代わりに変わって、羊文学さんの「光るとき」。

ドラムががんがん鳴る音楽が彼に似合うなって思う。何かが終わると共に始まりそうな雰囲気。終わりなんてないんだなと思えるような。

何回だって言うよ、世界は美しいよ
君がそれを諦めないからだよ
混沌の時代に、泥だらけの君のままで輝きを見つめていて
悲しみに向かう夜も、揺るがずに光っていてよ

https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/hitsujibungaku/hikaru-toki/

彼はおバカだけど、世界の美しさを知っている。それをうまく言葉にできないけれども信じている。そこまで人に興味がなくて、自然の摂理・理を追い求めてるような感じがする。
醜いと思うのはあくまでも人の物差しで、どうにか意味を見出したいと思ってる。それも人の物差しではあるけれど ある意味で、逸脱しようとしてて、葛藤しててるんだろうなあ。

馬鹿なくせしてストイックだ。


車田かずら

通過シナリオ
■Life goes on
■ナンとカレーなダンスを!
■Peace of her heart
■さよならだけが人生か?
■変葬 ※エモクロアtrpg
■ロールシャッハ・シンドローム ※エモクロアtrpg

一番継続している私の分身のような探索者兼共鳴者。
きっかけはLife goes onというシナリオに自分に近いキャラを持っていくとのことで生まれた子だ。性格は自分に似せて、理想の生き方を模倣した。

性格はひねくれもの、でもどこか自分の美学や正義、信念を持ち合わせた男の子。人との繋がりをめんどくさいと感じている社会不適合者。話し方や動き、仕草、姿勢も私を元にしている。
私を男性にして引き伸ばして、髪を赤くしたらこんなんなるかもしれない。

彼には私の理想を重ねていて、ふらふらとその日暮らしの生活がしたいと思っていた。バックパッカー(無職)をネタにして、うまーく世渡りして宿を見つける。まあ、たまに怖い思いもするんだけど。
ファッションも私好みにしている。

顔は幸薄そうにした。目の隈はなかなかとれない。APPは16と高い目なので、ちょいイケメン感を出す。けども、見た目で声かけられるのは嫌なので、わざと髪をボサボサにしたり髭を整えなかったりしている。
どこか不器用そうに、寂しそうに笑う子。彼も私好みの顔です。

彼は本当に未熟だ。それをわかっているから深い関係を避けに避けてきている。ちゃんとした恋人なんてできた試しないだろうし、あっても宿泊めてもらうためのワイナイトじゃなかろうか。
仮に友達ができたとしても、いつか縁が絶えることを知っている。続ける努力を無駄だと考えている。
転々と何かから逃げてる。深い関係を恐れてるような、あえて帰る場所をつくらないようにしてるような、そんな飄々としてる感じ。特定の場所を決めるのは死だと思ってる。だから、逃げ回ってるのね。
自分を求めなくて、自由にさせてくれる人に懐く あと飯奢ってくれる人。ちょっとでも踏み込まれるとシャッターが下りる。

そんな彼が一皮剥けたのは変葬だなって思う。彼の通るシナリオは彼の人生で、成長物語みたいになってるからね。
最初はまあ周囲と深く関わらないので、まあ私目線では周りの探索者との関係は薄めなのですが、タイマンに連れて行ったものだから、がっつりと濃い関係ができた。というか、タイマンシナリオ自体がね、ずるいのもある。

ゆっくりと自分の足で歩くようなテンポ、迷っているような歌詞、まさにかずらにぴったりな曲だなって思ったのが、Guianoの『Love & Music』。
すぐに逃げてしまうかずら(私)にぴったりだと思った。すごく共感した。

僕ら生まれた意味だって知らないで 何が幸せだって分かろうか
愛とか形も曖昧で 紐解けばどっかエゴで
こんなボロボロの愛で君を描いてごめんな
きっといつか君にふさわしい愛を見つけるから

https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/guiano/love-music/

ある種、自分なりの答えを探してるんだよなあ。自分を探しているような。彼はロストするまでお話が終わらないと思います。


以上、探索者語りでした。
May the wind be ever at your back

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