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果たしてワンルーム投資は儲かるのか?


不動産投資にはいろんな種類や手法があります。


アパマン1棟、ビル、戸建て、区分マンション、
新築、中古、築古、などなど、

不動産投資と一口に言っても
細分化すれば本当に色々な手法があります。


その中でも


ワンルーム投資は儲かる投資法なのか?

私なりの考えを述べたいと思います。



結論から言うと、
損する確率の方が圧倒的に高く、
仮に運良く儲かったとしても
10~15年かけて300万も抜ければ良い方です。


他の手法と比較しても
投資効率は悪いと言わざるを得ません。



ワンルーム投資で利益を出そうとすると、
どうしても時間がかかるからです。



融資を使ってワンルームを購入すると、
所有している10~15年の間、
他の不動産を購入する融資が引けなくなるため
一棟物など、もっと効率のいい物件を買えず、
その機会損失のほうがダメージが大きいと
私は思っています。



また、10年もかけたのに、結局数百万の損失に
なることも少なくありません。


そうなってくると、
その10年は完全に無駄になります。



だから、
ワンルームを購入してしまった方は


不動産投資に興味を持てなかった場合、
高値売却出来る準備をしてタイミングを待ち
損益分岐点を超えたらすぐに売却するか


不動産投資を真剣に勉強して
中期的にちゃんと賃貸経営を実践するか


不動産投資を学ぶのであればしっかり運用して、
一棟の投資などに取り組むタイミングで
利益を出して売却すればいいのですが、

不動産投資に興味を持てなかった人にとっては
所有していることすら煩わしいでしょうから、
出来る限り早く、損なく売却できるように準備
することが大切だと考えています。


では、なぜワンルームは損する確率のほうが
圧倒的に高いのか?


まず
ワンルーム業界は悪徳業者が非常に多いため、
不動産投資の初心者はどうしても
ぼったくり物件をつかまされる確率が高いです。


ここはもう投資効率以前の問題です。


仮にそのハードルをクリアできたとして、


良心的な業者から新築を購入したとすると、
大体所有して10年位から買い替えの提案を
受けることになるので、

毎月1万円のマイナスで10年保有し120万の累積赤字
固定資産税の支払い10年分で大体50万の赤字


残債額での買取交渉が行われるのが一般的なので、
仲介手数料で60万の手出しになるとして、

ざっくりですが、累積赤字230万


購入した業者の言われるがままにやっていたら
このくらいの数字がよくある結末です。



ここで改めて考えて頂きたいのですが、
不動産投資で儲けを出すためには、


家賃収入で利益を出し
数年運用して
売却で利益を出す


これが理想の形ですが、


不動産投資の特徴的なところは、
キャッシュポイントが二つあることです。


インカムゲインとキャピタルゲイン


この二つを合わせて、全ての経費を引いた残りが
利益になります。



つまり、売却しない限り、
不動産投資の利益は確定しません。



いくらインカムがプラスであっても、
売却で失敗したら全てがパーになりますし、


いくらインカムがマイナスでも、
高値売却することでカバーすることもできます。


ですが、
ワンルームの場合は基本的に
キャッシュフローが悪いことが多いので、

高値売却する以外に成功させる方法がないのです。



これが
私がワンルームの高値売却にこだわる理由です。



では、
不動産投資で利益を出すためには
どうすればいいのか?


本来は、
出来る限り安く購入することなのですが、

ワンルームの場合は、
安値購入が極めて難しい業界構造になってます。



その原因となっているのがワンルーム専門販売業者です。

年間の新築販売戸数は6000戸〜8000戸


中古販売戸数も含めれば、どんなに少なくても
10000戸以上のワンルームが販売されています。


つまり
ワンルームの末端販売価格相場を作っているのは
銀行とワンルーム専門販売業者と言えます。


では、なぜワンルームが総じて高値で取引されるのか。


まず大前提に


ワンルーム業者だけに許された
業務提携ローンと言う仕組みがあり、
これを使うと、
個人が銀行に持ち込むよりも
ずっと高い融資を引くことが出来、

新築でも中古でも、基本的に


融資額=販売価格  なので、


この仕組みのせいで
ワンルームの末端販売価格の相場が
大きく引き上げられています。

新築ワンルームの価格は


(融資金額)        (人件費等)
 販売価格 = 土地値+建築費+諸経費+利益


で構成されています。

融資審査で銀行がある程度価値を加味しているとはいえ、

新築の値付けの際には
中古相場のことは考えられていません。



結局
原価に乗せられるだけ利益を乗せたのが物件価格です。



だから
3年後に売却しようとしたら
800万も価値が下がっていた


と言うようなことが起こります。


中古の場合も同様に


(融資金額)      (人件費等)
 販売価格 = 仕入れ値+諸経費+利益


これも、融資金額ありきで仕入れ値を計算しています。

では、ワンルーム業者は
どこから物件を仕入れているのかというと、

基本的には中古相場で買い付けています。


つまり
中古市場で買い付けて、
利益を乗せて販売してるわけですから、

それをオーナーが売却しようとして中古市場に出せば

業者が乗せた利益の分だけ
赤字になるのは当然のことです。


ですので、
ワンルームで売却益を出そうとすると
業者が乗せた利益の分以上に残債が減るまで
待つ必要があります。



そうすると、
残債と中古相場価格が折り合ってくる目安が
購入後10年〜です。

だから、購入後10年すると、販売業者から
そろそろ買い替えませんか?

と言う電話がひっきりなしにかかってくるわけです。


仮にそのタイミングで、相場より高値で売却できたとして

せいぜい数百万がいいところです。

10〜15年かけて

最高の結末で200〜400万の儲け
よくてトントン
悪いと累積赤字含め400万赤字


ちなみに
業者の言われるがままにやっていたら
間違いなく赤字確定です。


本当に不動産投資としてワンルームを考えるなら
時間軸も踏まえて考えたときに、
もっと効率的な不動産投資法はいくつもあります。


つまり、

ワンルーム業者から買っていたら
どうしても割に合わないのです。


もし本気で不動産投資に取り組むなら、
10〜15年あれば専業大家になれると思います。



では、
不動産投資家の目線に立って
中古市場で自分で買えば問題ないのでは?


それは正解です。

出来る限り安く、業者の仕入れ値で買うには
一般の人はそれしか方法はありません。


ですがここで大きな問題があります。

全国に数百、数千といるワンルーム業者の
仕入れ担当を相手に
争奪戦を繰り広げなければなりません。


中にはキャッシュで買い付けてくる業者すらいる中で
ワンルームを相場以下で買うには、
力のある仕入れ業者の人脈と人間関係を築く以外に
有効な方法はちょっと思いつきません。


以上のことから、ワンルームに限っては
相場価格以下で購入するのはあまり現実的ではなく、
儲かる物件が購入しにくいと言うことから、

私はワンルームは儲かる投資にはなりにくいと
考えています。



ただ、
私もそうでしたが、
ワンルームを買ったことで
良くも悪くも色々なことを学び、

諦めずに不動産投資に真剣に取り組むことで
成功している大家さんも大勢います。


だから
今現在ワンルームを所有している方も、
ワンルームを買ったのは失敗だったと
思う必要は全くありません。


大事なことは、諦めないことです。


絶対に諦めないという強い意志を持ち、
腹を括って本気で行動した時に初めて
活きた学びは得られるものです。


誰でもそうですが、
痛みを伴ったり、恐怖を感じなければ、
人は真剣に行動しません。


そう言う意味で私は、
ワンルームを購入したことで
本気で不動産投資に取り組む
きっかけを貰えたと思っています。


買ってしまったワンルームをなんとかする方法は
必ずあります。

ぜひ諦めずに行動してみてください。

私の時と同じように
人生を変えるきっかけになるかもしれませんので😊




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