かわら版No.5 会派視察・県立東桜学館中高一貫校、鶴岡浄化センター・BISTRO下水道、鶴岡市内循環バス事業の巻
7月19日、20日と会派・一新会の視察で、県立東桜学館中高一貫校、鶴岡浄化センター・BISTRO下水道、鶴岡市内循環バス事業を観て参りました。
まず、県立東桜学館中高一貫校ですが、活気がありました!中学校と高校がひとつながりとなった校舎で、中学生と高校生が学び、部活動等でも交流があるそうです。中学校入学時はいわゆる学力選抜はなく、志願者の能力や適性を総合的に判定して選抜する方法を採っているとのことでした。学びの性質からすれば、個人の知的好奇心や探求心をいかに継続的に磨き上げていくかが大切なわけです。音楽室や練習室、各実習室の充実も印象的でしたが、廊下に立って授業を聴く学生もいて、「なぜ立ってるの?」と聞くと、「眠気防止のため、廊下に立っている(笑)」とのことでした。そういう雰囲気・自由度は僕は良いと思います。型も大事ですが、基礎力さえしっかり身につければ自由な魂ほど、その後の人生を豊かにするはずです。
次に、鶴岡浄化センター・BISTRO下水道。鶴岡のいわゆる下水処理場では、処理過程で出る、①汚泥をコンポスト(農業肥料)に換え、②排ガスを電気(消化ガス発電)に換え、③排熱(余剰熱)をビニールハウス・加温栽培に換え、④排水(処理水)でアユ養殖をし、それらを販売等しておりました。マネタイズ(収益化)段階の事業もあるとはいえ、正直、鶴岡浄化センター・BISTRO下水道すごいなと思います。国の補助プログラムを利用して、鶴岡市、山形大学、JA、漁協、民間事業者による共同研究体制を構築し、役割分担を明確にしながら、調査研究を長期継続することは、僕も経験がありますが、いろいろな条件と覚悟、そして情熱が必要です。鶴岡の取組から学ぶことは多いはずです。
3つ目は、鶴岡市中心部の循環バス。バスといってもハイエースぐらいの小型車両で、乗車定員は12人。高齢者の乗降に配慮した電動ステップが設置してありました。利便性向上による利用者増加を目的に路線の再編が図られたそうで、運行便数は、1日12便から48便、バス停数は、58ヶ所から79ヶ所で約300mに1ヶ所に配置、路線数は2系統4路線から3系統6路線、運行日は、月~金曜日から毎日、運賃は、200~420円から一律300円。利用する乗客は、再編前の前年同期から3.2倍に増えたそうです。主要ターゲットは高齢者ということで、鶴岡市在住の満70歳以上の方は鶴岡市が補助し自己負担額が通常料金の四分の一程度とかなりお得な設定となっています。鶴岡市の地元交通事業者の庄内交通㈱が運営主体で、鶴岡市が公共交通インフラである性質に鑑み事業補填しているとのことでした。地元の事情に合わせ知恵を出し合った官民連携の取組で、実際に乗車した際には、一停車区間300mをご利用になるご高齢者の姿もあり、文字通り“生活の足”の役割を担っている光景が印象的でした。
良い県内視察となりました。地元で、現場で、みんなで、やりながら考えて、改善しながら最適化していくことがとても大切なことだと思います。私たちのまち米沢も、“Learning by doing(ラーニング・バイ・ドゥーイング)”、やりながら学んでいく、この精神で他市町村から多くを学ばなければなりませんし、米沢発の初めての取組も増やしていかなければなりません。
かわら版No.5
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