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流行りのオレンジワイン2・・作り方

Sommelier Due の3分で読めるワインコラム 。2人のソムリエがワインのアレコレを会話形式で解説してゆきます。

「オレンジワイン」とはフルーツのオレンジではなくて、その色合いがオレンジ色に近い色なのでそう呼ばれています。白ブドウを赤ワインを作る製法で作ると果皮の色がでてこのような色になるんですよね。

ソムリエ T (以下T)今回はオレンジワインの作り方をお話しします。

ソムリエ K(以下K)その前に白ワイン、赤ワインの作り方を知っておいてもらったほうがいいかな?

T そうですね。それぞれの作り方から。

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除梗破砕機です ↑

白ワインの基本的な作り方 収穫した白ブドウ → 房から実を取ります。(除梗)→砕いて果汁を搾ります(破砕)→果汁だけで発酵します。→熟成させます。

赤ワインの基本的な作り方 収穫した黒ブドウ → 房から実を取ります。→砕いて果汁を搾ります → 皮や種子と一緒に発酵します。→ワインによっては醸します(漬け込みます)→ワインだけを抜き取って熟成させます。

K 一番のポイントは白ワインは果皮や種を発酵前に取り除くこと。赤ワインは果皮や種ごと発酵させること。赤ワインはそうすることによって、タンニン(渋味)が多く抽出され複雑な風味になります。ちなみに黒ブドウを果皮や種をとって発酵させるとロゼワインになります。(現在のロゼは発酵途中で果汁を抜き再発酵するやり方が多いです)

T そしてオレンジワインは赤ワインの作り方で白ブドウを使います。つまい果皮や種子を一緒に発酵、醸す(※)ことによってできるワインなのです黒ブドウではないので赤い色素はでませんが黄色がかったオレンジ色になります。

K その色素と一緒にタンニンも抽出できます。タンニンは渋味、苦味をだすこともそうですが、ワインの酸化をゆるやかにさせ、味わいを安定させる力があります。

T なるべく酸化防止剤や添加物の使用を止めたい、野生酵母などの微生物をそのままにしたい自然派の生産者達はそこに目をつけて、酒質が安定するようにこのような作り方をするのです。

K 自然派ワイン=オレンジワインではないというのはそのようなことからです。

※醸し、醸す=麴 (こうじ)に水を加えて、酒や醬油などをつくる。醸造する。 「酒を-・す」(三省堂 大辞林より)と言う意味ですが、ワインを話すときの醸しは「発酵させながら果皮や種子を液体に漬け込む」という意味合いが強いです。

Sommelier Dueのおすすめオレンジワイン

Sommelier Due 2人のソムリエという意味の造語。2人の気に入ったワインを置いているワインショップです!ワイン1本1本に2人の解説が付いてます。



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