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イタリアワインを楽しもう⑯(最終回)・・オスラヴィアのオレンジワイン

こんにちは、イタリアワインを愛してやまない ソムリエ Tです。今回で「イタリアワインを楽しもう」は最終回です。レストランやお家でイタリアワインを飲むときに少しでも参考になってくれれば嬉しく思います。

さて、最近よく耳にさせると思います。「オレンジワイン」

オレンジワインとは、簡単にいうと赤ワインの作り方で白ワインを作ります。普通白ワインはブドウの果皮はとって果汁だけをワインにするのですが、オレンジワインは赤ワインを作るようにその果皮を一緒に漬け込んでワインにします。果皮から出た色素によって白ワインはややオレンジ色になるので「オレンジワイン」と呼ばれています。

詳しくは・・流行りのオレンジワイン

そのオレンジワインの始めはワイン発祥の地、「ジョージア」です。ジョージアでは古くから白ブドウを果皮ごと「アンフォラ」という甕に入れてオレンジワインを作っていました。(※ジョージアでは色合いの濃さからアンバーワインと呼ばれています)そしてそれは今でも伝統として残っています。

そしてそのオレンジワインの美味しさをジョージアからも学び、世に広めたのがイタリアの「スタンコ・ラディコン」と「ヨスコ・グラヴネル」です。

ジョージア クグネリ

ラディコンとグラヴネル

彼らはイタリア北東部、フリウリ・ヴェネツィエ・ジューリア州オスラヴィアのワイン生産者で友人の間柄。2人がもともと最高の白ワインができるこの地で赤ワインと同じ作り方でやってみようと試みたのが1990年代。ジョージアにも訪れ、グラヴネルはアンフォラも取り入れ、やがて2人が中心となって産まれた「オスラヴィアのオレンジワイン」は少しづつ世界に評価されていきます。

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彼らの作るオレンジワインは自然な作りという意味でも評価されました。亜硫酸添加も当時のワインよりはずっと少なかったのです。ナチュラルワインが台頭し、その先駆けにもなった2人は「オレンジワインの巨匠」「イタリア白ワインを変えた2人」と言われるようになるのです。

今、日本でも大人気の2人のワインはなかなか手に入らないですね。ですが見かけたら一度でも試して欲しいワイン達です。

今回のワイン・・ビアンコ・トレベツ 2014/ ダリオ・プリンチッチ Bianco Trebez 2014/ Dario Princic

5,456円

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グラヴネル、ラディコンとは友人でもあり、ワインについてはお弟子さんともいえる存在、ダリオプリンチッチのワインです。人気のワインですが先の2人のワインよりかは手に入りやすいかと思います。「オスラヴィアのオレンジワイン」を知る上で欠かせない1本だと思います。(ソムリエ T)





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