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2020.04.17.東京

昨日より少し元気だ。

安倍晋三氏は今日会見を開き、緊急事態宣言及び外出の規制を要請する範囲を全都道府県に拡大する旨を発表した。また、補正予算案を組み替え、国民一律10万円の給付を行う方向性で動いているという趣旨の説明もあった。現時点では給付の具体的な方法・時期・対象などは不明確であり、電子マネーによる給付や対象の選定なども考案されているようである。

しかしこの一律給付に伴い、先立って発表されていた30万円の貧困世帯向けの給付は取りやめにするらしい。後出しジャンケンのようで卑怯ではないかと思う。それをあてにしてとりあえず支払いをするつもりで営業を続けていた小売店などたくさんあったと思うのだけれど……。

そもそも10万円の給付についても散々野党、国民、自民党内の若手、様々なところから声が上がってそれでも動かず、声が収まらないこと、また支持率の低下がわかってやっと少し動いたという始末であり、この上8月に給付などと寝ぼけたことを言っているようではまだまだ批判の手は緩めるわけにはいかないが、さりとて声が一応届いたという実感はこれから先怒り続けるための燃料にはなる。よかった。もっと良くなることを信じて戦おう!

ところでダウントン・アビーを観た。イギリスのITVで放送された連作TVドラマで、1910年代〜の由緒ある伯爵家を中心に、その後継に抜擢された中流階級出身の母子や、たくさんいる使用人、と、目まぐるしくキャラクターの増える群像劇である。
本物の貴族のお城で撮影をしているのでその内装やアンティークの家具、それぞれの絢爛な衣装、そして英国人らしい皮肉の効いたテンポの良い会話劇とあちこちで囁かれるスキャンダル……前から評判を聞いて気になっていたけれど、期待に違わず魅力的な作品だった。

本国でも人気があり現在シーズン7まで出て映画もやったらしいので、しばらく退屈しなさそうである。(エリザベス女王もお気に入りらしい)

しかし昨日観た「未来へ花束を(suffragette/2015)」と奇しくも同じ1912年から始まるのだけれど、その生活水準の違いに驚かされる。

あちらは母も自分も、そして娘ならその子も疑いもなく劣悪な環境で働き、意見をすることなど考えたこともなく……という状態で、婦人参政権を求めて活動家になってからは家族も家も失い、教会で寝泊りして、時には棒で打たれ、捕まってハンガー・ストライキをして果てには無理やり鼻の穴から牛乳を流し込まれ……

かたやこちらの伯爵夫人は「本物の紳士は労働なんてしないの」と非難し、ことあるごとにすてきなアフターヌーン・ティーを嗜み、「週末って何?」と本気で訊いているのだから……(しかしこの伯爵夫人は本当にいいキャラクターでとても好き、そもそもマギー・スミスがだいすきなので……)

貴族勢の衣装は様々な映画作品のおさがりであったらしく、また、メイドや使用人の衣装は本物のアンティークでとても脆いので着替えも洗濯もできずひどい匂いだったそう。

メイドや下僕(この訳はギョッとしてしまったけれど、フットマンのことを指しているよう)、それぞれの思惑やいじわるや秘密があって楽しい。ゲイで性格の悪いトーマスが案の定すきだ。

美しいドレスに身を包み、遺産相続に頭を悩ませながらも悠々自適の生活に見える優雅な三姉妹には、女性参政権運動など話のタネのような冗談のような扱い……と思いきや、末娘のシビルはわりかし革新的な思想の持ち主らしくその活躍も楽しみになってきた。長女のメアリーも利発そうな人だしね。それにしてもレースやビーズの贅を凝らした喪服の美しさ!!!

というわけで元気が出てきてよかった。ところで今日は縄跳びをしたら気持ちが悪くなってしまいました。

#日記 #東京 #ダウントンアビー #downtonabbey

本を買います。たまにおいしいものも食べます。