料理について
2日続けて料理の上手な人の手際を見ていて思ったこと。
料理が上手な人はちょっとした隙間を縫って洗い物が進んでいく。
ご飯を食べ終えた後に、食器と調理器具が山盛りになっているのを見てうんざりするようなことにならない。
私はこれがあんまり上手ではない。
想像するに後の工程で何が必要になるのか分かっているので使わないものの見切りができる。
そして工程がわかっているから洗い物に着手できる時間配分がわかる。
いわゆる手際というものなんだろうけど、とにかくこれが良い。
作るだけなら普通くらいには作れるがこれが難しい。
私は鍋を火にかけていればつきっきりで眺めていないと落ち着かない。
まだ煮えるまで数分は要する鍋をただ眺めておく必要なんて全くないのだが、なんとなく目を離すと悪戯する悪ガキを監視するような気持ちでじっと水面を見つめてしまう。
テキパキやる人はここのアイドリングタイムで野菜を刻んだ包丁や切ったものを入れていたボールを片付けてしまうのだろう。
と、書いてみたものの頭で分かってはいても試しにやってみると何かが焦げたり、洗った直後のものをまた使ったりを引き起こしてしまう。
作り方をちゃんとみてレシピをまずは学べよという気もするけど、完成形の味よりも手際の美しさにプロフェッショナルを感じてしまう。
美し過ぎる所作から生まれる無味無臭な料理。
それはそれで綺麗に片付いた台所を眺めて満足できそうで怖い。
修行の道は続く。
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