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2022年夏を終えて...秋冬

そうめん研究家として活動を始めて8年が経ちました。ラジオ、テレビ番組は300本くらい出演させて頂きました。自分でも驚くばかりです。今年夏はテレビとラジオ番組を合わせて30本。今年は、大きな変化がありました。立て続けに、全国放送の番組がオンエアされ。しかもジャニーズのタレントさんとご一緒する機会が多かったので凄い反響でした。電車で隣のお婆様に声をかけられてそうめん談義しばし。居酒屋で「ソーメン二郎が言ってたよ、テレビで。」と聞こえたり。いつも無口な近所の肉屋の大将が「お客さん、昼にテレビ出てたね〜」と言ってくれたり。驚くような大きな企業から連絡を頂くようになったりと。テレビ番組のディレクターさんから「夏と言えばそうめん。そうめんと言えばソーメン二郎さんですから!」と言われたのがホント嬉しかったです。

でも、自分で勘違いしたらアカンと思っています。僕は、タレント三でも芸人さんでもなくそうめん研究家です。自分の名前よりもそうめんを売らないといけません。自分を売ろうなんて気持ちは活動を始めた最初から全くなく、絶滅危惧種であるそうめん業界をどうやって新しい食文化にしていくかがミッションだと思っているんです。絶滅危惧種なの?って思われてる方々がほとんどでしょう。そうめん職人さんの超高齢化と後継いない問題からの廃業増加傾向。お中元文化の消滅…
悪いことばっかりやないですよ。そうめんは、元々は宮中文化の貴族の食べ物です。皇室御用達品でありながらも、流しそうめんをしても誰からも怒られず、大切な人にはお中元の贈答品として活躍しますし、家ではワイワイ家族で食べます。食べ物を超えたコミュニケーションツールなんです。言わば、小麦ケーションであります。

テレビもラジオもネットも雑誌も新聞も夏は、いいんですよ。夏は、そうめんですからお願いします!なんてご連絡を頂きます。秋になったらポイと捨てられるんですよ。スーパーや百貨店の売り場から棚落ちして行方不明になるんですよ。そんな麺類ないでしょう?? 夏の風物詩は、夏を超えない限りこの先はもう真っ暗です。全国に手延そうめん製麺所は主要製麺所を中心に800軒ほどあります。5年から10年で半減するとも言われています。このままでは手延そうめん文化は50年もたない。本当です。

「年中そうめん」が当たり前の食文化にしないといけないんです。夏はめんつゆで手延そうめんをシンプルに食べて欲しい。ナツが終わってもアキがこないそうめんレシピで楽しんでもらえるように。マクドナルドの月見バーガーが発売されて秋がやって来たらソーメンチャンプルーでアレンジして食べて欲しい。冬が来たら鍋の〆にそうめんを食べて欲しい。実は、冬に冷たいそうめんを食べるのが美味しいんです。氷水で〆なくても十分に水道水はキンキンに冷たいですから。もしそうめん研究家としてのそうめん普及活動に花が咲き、10年後に年中そうめんを食べるようになったね。駅ナカで〆そうめんを食べるのが当たり前になったね。居酒屋でも年中そうめんメニューあるよね。なんて当たり前の風景になれば、僕は、ソーメン二郎ではなくなってソーメン金次郎になって銅像が建てられるかもしれません。

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