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目の見えない人は世界をどう見ているのか

#読書の秋2020

#目の見えない人は世界をどう見ているのか

人間の脳は3%しか使われていないという話をよく耳にするが、この本を読んでなるほど確かにそうかもしれないと腑に落ちた

目に見えない人が見ている世界は、私が想像するよりもずっとずっとイマジネーションに満ちていた

私は、目が見えないという言葉の「ない」という言葉に囚われて、見える人よりも見えない人は劣っている、欠落しているという印象を抱いていた

それは大きな間違いだった

見えている世界が少し違う、使っている脳みその領域が少し違うということなのかもしれない

私は目が見えている立場の人間だから、そうではない人の気持ちや苦悩は何もわからないしこんなことを言うのは軽率かもしれない

でも、感じたことを素直に言葉にすれば、視覚以外から情報を得て描く世界というのは、一切の無駄が排除された合理的な世界だと思った

それがいいか悪いかということではなく、そういう世界もあるということを知ることができたのは貴重だ

いつだって自分の経験や価値観でしか物事を語ることはできないけれど、この本を通して、自分とは全く異なる世界で生きている人の世界の見え方を知ることができたのは非常に幸運だった

そして、人間の脳の可能性を感じた

この本は目の見えない人は世界をどう見ているか、と言うテーマだけれども、耳の聞こえない人が世界をどう聞いているか、だとまた違った価値観が出てくるのではないだろうか

脳の働きは無限にあって、人それぞれその時に備わっている能力に応じて脳を使っている

使いきれていない脳をどう使うか、この本にはそのヒントが沢山あると思えてならない

見えないの「ない」という言葉に囚われて、目の見えない人のことを真っ直ぐに理解できていなかったこれまでの自分の考えを捨てる

そして、私とは違う世界で生きている人に対して、優劣や良し悪しも関係なく、どんな世界で生きているのだろうという興味、そしてそのことへの敬意を忘れずに共存していきたい








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