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「虎に翼」にハマる理由

カムカムエブリバディ以来、久しぶりに朝ドラを観ています。見逃した話を観るために、NHKオンデマンドに加入するほどのハマりっぷりです。

理由は、主にこの3つ。

一、背景の人たちの人生まで想像したくなるように描かれていること(意味深な表情をする寅子の女学校時代の女性教諭や、道で泣いている女の子、橋で黄昏る女性など)。

二、寅子の夫、優三さんが日本国憲法の精神性を反映された人物と予想されること(大日本帝国憲法には相容れない人物で、当時の世界では浮かばれないというか空気のような存在だった)。

三、女子部の4人集がそれぞれ、日本国憲法の第十四条、人種、信条、性別、社会的身分又は門地を表しているであろうこと(この考察には特に感動したし、そうであるならば、絶対また会えますよね?)。

そしてもう1つ。

寅子は「はて?」(はてはてはてはてはてはて)と立ち止まること。ただの私個人の話だけれど、寅子の「はて?」は、私にも起こりがち。

私は人よりも飲み込みが悪く「え?そうかな?」と立ち止まってしまう性質。寅子みたいに即座に疑問点を言語化できないけれど、とりあえず流しても結局腑に落ちるまで考えてしまう(私の場合は単に頭が悪いだけとも言う)。

法の解釈には、正解はない。己の中で考えて答えを見つけること、と物語の中で言われていましたが、法に限らず全ての物事はそうだと思います。

(ここからさらに頭の悪い感じになりますが)人からダサいと言われようが、人から素敵と言われようが、自分が納得する解を見つけること、それを大事だと思ってきた(というよりは周りの考えを聞きすぎて自分の気持ちを見失い、世間的には正しいとされる方へ流されると、結局しっくりこなくて悶々とする)から、この物語は私にはとてもハマる。

先週から、裁判官篇が始まっています。戦争を挟み、寅子の周りの男性陣がほぼほぼ入れ替わりました。戦前、大日本帝国憲法下で定められた通り、周りの男性たちは寅子を保護下に置いていた。でもおそらく世間の男性の、女性に対する扱い方とは違って、彼らは寅子を無条件に肯定していました。彼らがいなくなったあとが寅子の独立した人生の始まりなような気がします。

寅子と少し似たところのあった花岡は正しさで自分を追い詰めましたが、寅子はどのような裁判官になっていくのでしょう。法という水源を汚れないよう、正しく流れていくように保つことはできるのかな。

桂場同様、寅子の「はて?」を楽しみに、物語を見守っていきたいです。

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