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2023年夏ドラマ、最終回を終えての感想。

※ネタバレあります

今年の夏ドラマは熱かった、そして長かった。やっと全ドラマが終了したので、総括をしていこうと思います。今クールはそれぞれ楽しみ方が違うドラマたちだったので、あまり順位に意味はないかもしれません。にしても、おじさんたちに翻弄された印象…。特に「VIVANT」での小日向文世の使い方は想像の斜め上。制作陣、上手すぎでした。

1位 ハヤブサ消防団
このドラマの山本耕史が好きすぎるので1位に(そこ!?)。陽気で頭のキレる編集者がぴったりでした。
犯人は、裏の裏をかいて怪しさ万点だった真鍋。意外性がなかったところが逆に意外です。おじさん全員が怪しく見えて疑心暗鬼になっていた。バイアスって恐ろしい。
それ以上に恐ろしいのが、人の心につけこもうとする人間たちの存在。普段は心が強い人だって、隙間ができる瞬間は絶対にある。弱っている時ほど気をつけなければ!と改めて感じました(ちなみにそういったものに関わる方を否定はしません。個人の自由ですので。前提として、周りを巻き込まなければ。私は関わらないと決めているだけです)。
教団の弁護士を演じた役者さん、どこかで見たことあると思ったら「大豆田とわ子と3人の元夫」で指揮者役の方だった(第4話に登場)。大豆田では完全にいい人役なのだけど、やっぱり纏う雰囲気は独特なので、もし気になられたらご覧ください。なんというか高貴な感じは共通しています。

2位 転職の魔王様
最終回、魔王様にキュンとしました。お仕事ドラマなはずなのに、この夏1番の恋を味わったのでこの順位に。最終回前あたりに、魔王様の方が先に未谷さんを気になっていたという種明かしがされていましたので、ある程度は恋愛の進展を予想していたけど、魔王様の未谷さんへの惚れっぷりが想像以上でした。
恋愛模様にときめきましたが、このドラマの主題は「転職」。求職者に対する解決策に甘さ、非現実的さはあったものの、2023年に働く人が直面している問題を扱った点がよかったです。例えば産休や時短勤務社員のしわ寄せで、子なしまたは独身社員が潰れるってよくあることだけれども、あまりメインで描かれたことないですよね。それどころか現実社会では「子育て中の社員の生活を体験しよう⭐︎」みたいな政策が提案されてるし、子なしはますます潰されそう。現実は笑えないけど、まずはドラマから実情が知られていくのもいいかもしれない。
1話完結のためスペシャルドラマにはできそうかな?いつかまた会えたら嬉しいです。

3位 こっち向いてよ、向井くん
主演の赤楚くんと波瑠ちゃんの並びが爽やかで、とっても絵になってた!蒸し暑い夏に清涼感を味わえました。内容も満足!このドラマが言いたいことは、すべて主題歌「look at me」の歌詞にあったと思います。最近のNiziUの歌は(再)発見があるので面白い。ちなみに私が好きな部分は「ケーキだったらなんでもいいわけじゃないんだよ」。恋愛に限らず人間関係って一人一人価値観が違うから「向かい合って、わかり合えなくても伝え合って」が大事だな、と改めて思いました。

4位 何曜日に生まれたの
野島伸司の描く世界って、小説っぽいですよね。今作は抑え目ではあるものの、リアリティを求める人にはドラマティックすぎるかもしれません。でも私は好きなドラマでした。
演者さんたちが光っていて、特に飯豊まりえちゃんの魅力満載だったのは、ベテラン脚本家だからこそなのではないかと。地団駄踏んだり、はにかんだり、怒ったり。低温キャラでありながらも、キュートでした。溝端淳平も久しぶりに愛される役では?人物描写がさすがでした。完敗。

5位 最高の教師
台詞が長すぎる&臭すぎるところが気になったけれど、学園ドラマは若い役者さんを青田買いできるのが魅力です。まずは芦田愛菜ちゃんと加藤清史郎くん。それぞれさすがの演技で、ドラマの前半と後半を引き締めていました。ラストエピソードの奥平大兼くんは彼の持つ不思議な空気を存分に生かしてましたし、各回でフューチャーされた子たち、私としては特に工学研究会の2人が気になったし、台詞の少ない役者さんもいたけれど少ない中でも全員が爪痕残していたと思います。これからの活躍が楽しみです。
あと窪塚愛流くんは語っておきたい。彼の回は、パパ活エピソードと相まってGTO感が強かった。その回に彼の長台詞がありましたが、私の脳内ではバックに「poison」が流れていました。笑 最近、反町版のGTOが復活するというニュースを目にしたので、お父さまが難しければぜひ彼に出ていただきたいですね。

6位 真夏のシンデレラ
結局、このドラマでは東京から江ノ島は遠いのか近いのか。脚本家さんは関東出身じゃないのかな?江ノ島はそんなに田舎ではないと思います。
些細なことはさておき、6話ぐらいまでは主演2人以外の言動が無茶苦茶すぎて笑いっぱなしでした。間宮祥太朗も時折トンチキだったか。仕事ほっぽり出したりね。制作陣は嬉しくないと思うけれど、つっこみどころが多くて楽しかったです。問題は後半。視聴者の反応で変えてきたと思われる展開が笑えないし、人間関係の相互作用もほぼなく、3組の恋愛を描いたオムニバスドラマになってました。話を収束させるためにキャラクターたちが都合よく行動させられているように見えてしまって、そこが一番よくなかった。勝手な視聴者の意見なんて、聞くもんじゃないな(→どの口が言う)。
ネットで目にして確かにと思った意見は、このドラマのように、現実の人間って言動や人格がブレることはあるし、うすら寒い空気は流れることもよくあるというもの。物語としては微妙でも、案外リアルだったのかも?

7位 18/40
半分ぐらいしか観ていないのでこの順位で。特に有栖周りの人物には理解不能な行動が多かったし、ご都合主義でした。でもその反対にところどころ、すごく心に響く台詞があった。例えば最終回の深キョンの「私たち、前に進んでみようか」。有栖に「別々に暮らそう」とは言わず、前向きな言葉のチョイスがよかった。
あと妊娠から逃げた元彼には、それなりに罰がくだっていた点は評価したい。やり直せないことってありますよね。
私がヤスケン史上一番好きな役はハイジさん(問題のあるレストラン)だけど、今回のドラマみたいな硬い役、トメの役が増えてきたことに感慨深さがありました(何目線?)。ヤスケンはじめ、役者さんたちによってドラマの土台が支えられていたから、ご都合主義な展開も「は?」とはならなかったな。深キョンの演技について色々な意見を目にしましたが、私は深キョンじゃなかったら、1話も見なかったと思う。私的には深キョンは永遠に不滅です。

番外 VIVANT
続編の話があるようですね。もしかしてスターウォーズサーガを始めるつもりなの!?
ここからは、もしそうであるなら、の感想です。乃木が黒崎をバルカに置いていった時に乃木がどこまで予測していたのかはわかりませんが、黒崎はこれからのノコルを支える存在になっていきそうですね。乃木家の刀も授けられましたし、全てのシリーズの最後にはみんないなくなりそうなので(私の妄想)、志を引き継ぐのは黒崎なのかな。あとドラムはR2-D2のポジションだと思うので、生き残りそう。
今シーズンでは、野崎は一体何者なの?ジャミーンは?薫先生は?等々、謎を残していますが、ずっと怪しげだった小日向文世を不倫専務で終わらせたのが一番驚きました。別班でもテントでもないなんてある!?小日向さんにしては小さい役すぎるけれど、少なくとも乃木を助けた戦場カメラマンか、ベキを救出に行ったヘリ操縦士かと思いましたが、そちらも外れ…!味方に見えて敵、敵に見えて味方の二択だと勝手に予想していたのに、敵に見えるただの普通の人なんて!新しすぎる!これ予想してた人いるの!?
ラスボスは小日向さんではなく、橋爪功さんでした。日曜劇場、というか俳優界のレジェンドが出てきちゃったよ。
後半は阿部ちゃん不足だったな。でも楽しみました。

追記 ウソ婚
書き忘れていました!
よくある契約結婚ものでしょ?と思って見た今作の初回。主人公を菊池風磨が演じる意味がわかったため、最終回まで視聴しました。このドラマはサブキャラの描写がよかった。特に、恋敵と思わせて、ただのそれではなかったトリンドル玲奈!
自分には合わないと感じた点は、高校時代の元カノが終始泣いてたことと、盛り上がりに欠けた最終回…。盛り上がらなさも令和っぽいのかもしれないけれど…。

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