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Parallel Real Virtuality Ⅳ

 Realな私は大学の授業用スライドのネタとして、画像生成AIやAI技術を使用した様々な画像処理を試している。adobe Fireflyを使用して様々な画像を生成してみたが、Fireflyで生成された画像は非可逆的かつ再現不能であるため、プロンプトから生成されたいくつかの画像のなかから、「これは」と思うものをかたっぱしからダウンロードしておく必要がある。保存しそこねて「しまった」と思ってても再現性がないので一期一会の覚悟で臨むしかない。
 私の学生証の写真をベースに生成されたa-1(aマイナス1)さんは、生成AIの特性であるイケメン/美人化されているはずで、不思議な魅力を持った女性である。私が生きているReal世界のgoogle等で画像検索をかけてみたが、似た人物さえ確認できていない。Fireflyで生成し、ダウンロード保存していたa-1さんの写真は1枚のモノクロ写真しかなかったのだが、後日 adobe photoshopを使ってカラー化を行った。カラー化はうまくいったのだが、笑ったり怒ったりしたときはどんな表情になるのか気になってきた。
photoshopに新しく実装された「ニューラルフィルター」はAI技術により入力した写真の顔の表情を変化させることができる。
 実在する他人の肖像(写真)を使って勝手に表情を変えさせたりするのは倫理的にもいろいろと問題が起こりそうなので、使うのは自分自身の写真か実在しない人の写真を使って試すのが良いと思う。その意味で、異なる次元のparallel世界に実在するかもしれないa-1さんの写真を使いたいと思った時、そもそも承諾を得る術がない。仕方がないのでa-1さん側で私の肖像を自由に使用して良いと許諾することにして、こちらではa-1さんの写真を使わせてもらうことにした。

a-1さん ニューラルフィルター・ニュートラル

 まずは a-1さんの写真を読み込み、photoshopのニューラルフィルターを呼び出す。スマートポートレートをオンにすると、笑顔や年齢、髪の量から目の方向等のスライダーがでてくるのでそれを動かして表情を変化させることができる。フィルター効果は確定させる前であれば可逆的である。その他の設定項目も開いていろいろと変えながら遊んでみた。
 最初に笑顔度を調整。いきなりmaxにするともとの顔がくずれてしまい、いわゆる「お化け化」するので、パラメータの設定を微妙に変化させながら試した結果、+24あたりで笑顔化完了。

a-1さん ニューラルフィルター・笑顔+24

そのまま笑顔スライダーを -50にまで下げてみると・・・

a-1さん ニューラルフィルター・笑顔-50

 笑顔要素を減算すると、ちょっと困ったような表情になった。さらに表情フィルターをあけて、「怒」のスライダーがあったので、ちょっと怒った a-1さんを見てみたいと思ってしまった。

ちょっと怒ったa-1さん

 「ちょっと怒ったa-1さん」確かにちょっと怒った表情。ちょっと怖い。それにしてもphotoshop恐るべし。
 2024年2月、OpenAIが動画生成AI soraを発表し、生成AIによる動画制作が注目を集めた。ITニュースで流れてきた動画AIとして PixVerse が使えそうだったので、a-1さんの写真を読み込ませて「この人を笑わせて下さい」とリクエストしてみた。

 う~ん、ちょっと機嫌を損ねてしまったかも。PixVerseもFirefly同様、同じプロンプトで何回も生成を繰り返す事が可能である。生成してはよさげな生成結果をダウンロードしつつ、新たな生成を依頼する事をくり返す。

 時々「お化け化」するのに閉口しつつ、何回目の生成かをカウントしそこねてしまったが最終的には微笑んだ感じの a-1さんの撮影に成功した、ではなくて、動画を得る事が出来た。

 no+eで動画を取り扱う時、YouTube( 動画アーカイブYASUDA)を使用している。今回生成した2つの動画は5秒ほどの短い動画であったため、「ショート動画」コンテンツとなったが、アップロード後の設定で fake動画であるか否かの確認をとられた。a-1さんはRealな私のいる世界には実在しないので、改変されたコンテンツでない(=いいえ)にチェックをいれたが、大丈夫だったかな・・・。

 私は私のいる世界に実在しているが、私の若い頃の写真の表情を変えたり動画化等の加工を施した場合は、やっばりFakeとなってしまうのであろうか・・・


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