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“幹部頼りの組織”からの脱却方法【情熱社長倶楽部】VOL.169

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【今週のご相談内容】

「決めたことを実行できる組織」こそ、
強い組織だ
と思っているのですが、

弊社では幹部層の“決めたことの実行力”は高いのですが、
その下の階層からは、そのあたりの成長が鈍化している状態です。

具体的には、会議で何かを決めたとしても
実行に移されないままで終わってしまったり、

少しは実行しても、何か検証ができるレベルまで
実行を継続できないという状況です。

会社全体で決まっている戦略に関しても、
当然幹部はそれに乗っ取って日頃の業務を進めていますが、
下の層になると、日常の中での意識は
だいぶ薄くなってしまっているのではと思います。

幹部陣は、自分よりも下の層を
育成しようとはしているのですが、

上手くいかず、結局は「自分が決断、実行したほうが早い」
となってしまい、育成が進んでいない
現状のようです。

実行力というものは、目に見えないものなので
すぐに身に付くものではないかと思うのですが、

もっと“社内全員”の実行力を向上させるためには、
どうしたらよいでしょうか。

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【今週の回答】

ご相談ありがとうございます。

「決めたことを実行できる組織」こそ、
強い組織であると私も感じており、

決めたことを実行する力がある貴社の幹部層の方々は、
多くの企業様が羨ましいと思うものであると感じました。

経営者様と幹部の方々との信頼関係が強く、
共に会社を創り上げる仲間としての動きが取れていると感じます。

そこの関係性が強いからこそ、
幹部の方々とそれ以下の方々との関係性が
希薄になっているかもしれません。

もちろん、幹部層以下の方々とは、
経営者と幹部の方々の関係ほどの深さはないかもしれませんが、

幹部層以下の方々に対して
気を付けていただきたい関わりがあります。

それは、決定事項を伝える際、多少目線を下げて、
誰もが理解できる言葉に変えて伝えること
です。

これは幹部の方々から、社員様に決定事項を伝えるときにも
同様のことが言えます。

幹部層の方々と、幹部層以下の方々は
役割が違うからこそ、目線も思考も異なります。

そのため、幹部層に伝えるときと同じような言葉で伝えても、
幹部層以下の方々に“伝わりきらない”ことは
大いにありうるのです。

幹部層以下の方々の実行力がないということは、
そもそもの実行内容を理解していない、
もしくは共感していない可能性が高いと感じます。

そのために大切なことを2点お伝えいたします。

まず1つ目は、幹部の方々が“伝えた”言葉が“伝わる”ためにも、
「幹部と幹部以下のメンバーとの関係性を築くこと」です。

相手との関係性を築くことができれば、
「相手に伝わりやすい言葉」を知ることができます。

例えば、ある社員様は、
「なぜこの決定事項なのかという背景を知ることで
納得できるような人である」ということや、

また他の社員様は
「“一緒に協力していこう!”と共に実現する姿勢を
伝えることでやる気がアップする」など、

それぞれの社員様の特徴を掴むことができます。

また、社員様からしたら
「ここまで話を聴いてくれる●●さんであれば、
一緒に頑張っていきたい!」
と、貢献意欲を高めることにもつながります。

是非、まずは幹部の方々から“自己開示”をしながら、
相手の話を聴く場を持ってみてはいかがでしょうか。

2点目は、「“伝える前”に決定事項を細分化し、
現場が理解できる内容に落とし込む」ことです

決定事項を伝えたときに、

相手はどのように受け取るのか、
実行するための障壁があるとすればそれは何か、

決定事項が実行されたとき、
組織にはどのような変化が起こるのか・・・

このように、決定事項について
丁寧に考えた上で“伝える”ステップに
進むことが大切です。

以上が、幹部層以下の方々の“実行力”を向上させるために
大切にしていただきたいことです。

「ただ決定事項を伝えるだけなのに、
こんなに時間がかかるのか・・・」
と思われたかもしれませんが、

コロナ禍での業務連絡のみの情報伝達が主となり、
社内コミュニケーションが希薄になっている会社様は
多く存在します。

改めて、社員様1人ひとりに対して向き合う機会と捉え、
上記のことに挑戦してみてください。

きっと、理想とする「決めたことを実行できる組織」づくりへの
きっかけになると思いますよ!

貴社の組織づくりを応援しております。

最後までお読みいただきありがとうございました。

長友 威一郎


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