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「うちの部署には関係ありません」から生まれる、事業部の壁【情熱社長倶楽部】VOL.174

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【今週のご相談内容】

弊社は新卒採用をしています。来年は、2名が入社予定ですが、
部署間で育成に対する温度差があります。

業務上、新卒が配属されるのは設計部であるため、
設計部以外の社員は「自分達は、新卒には直属で関わらないから」
という雰囲気が出ています。

そのため、今、新卒に関する問題が起きても
「うちの部署には関係ない」
「ちゃんと設計部が教育していないから」といった声が挙がり、

“全員で育成する”という風土ができていません。

“全員で育成する”という環境ができれば、
所属する部署でうまくいかないことを、
他部署の社員に相談したり、

アドバイスをもらえて気持ちの切り替えができるなど、
その子の成長において良い効果が発揮できると思うのです。

全員を育成の当事者にするためには、
どのような環境をつくる必要があるでしょうか?

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【今週の回答】

ご相談いただき、ありがとうございます。

新卒採用している企業様にとって、
“どのように現場の受け入れ態体制を整えるのか”ということは、
大きな課題となっています。

特に貴社は、採用難易度が高い
設計部のメンバーを採用しているからこそ、

そこに配属されたメンバーの成長が、
部署や会社の未来に直結するのではと想像しております。

多くの企業様では、設計など専門性がある部署においては、
キャリア採用を重視しているため、

ゼロから育成するという観点や仕組みが
整ってない企業様がほとんどです。

だからこそ、改めて

「何のために設計部のメンバーを新卒採用しているのか」
という本来の目的や

「新卒採用をすることで、どのような会社になるのか」
という未来などを理解してもらうことが必要です。

それらの問いに明確に答えることが出来るのは、
採用担当のみである企業様は非常に多いです。

「新卒採用の目的は、方針発表会や日頃の会議等で
伝えているつもりなのに・・・」

そのように感じられた企業様もいらっしゃるかもしれませんが、

会社の方向性や取り組みを理解し実行してもらうためには、
育成の“当事者”になってもらうことが最も大切です。

そのために、私がお勧めしている取り組みは、
設計部の方々と他部署の方々が、
お互いの業務フローを再認識する場を設けるということです。

組織であるからこそ、
設計部と他部署の連携が必要な業務があるはずです。

そのため、まずは、どのような状態で業務が回ってくると
お互いに仕事がやりやすくなるのか、
目線合わせをしてください。

きっと“より良く”の改善につながることや、
リクエストし合えること、お互いの認識のズレなど、
発見が多くあることでしょう。

そして、次に話していただきたいことが、

「それらの業務をどのように新卒に教えていけば、
 良い連携ができるのか」

ということです。

こうすることで、他部署の方々にとっても、
自身の業務をやりやすくするための話し合いですので

自然と“当事者”として、
新卒育成を考えることができるようになります。

ご相談者様が理想とされているように、
設計部内で上手くいっていないことに対して
第3者の視点からアドバイスがもらえたり、

これからの新卒育成における
役割分担についても話すきっかけになることでしょう。

以上が、社員様に“育成の当事者”となっていただき、
会社の方向性や取り組みの理解、実行を促すために
取り組んでいただきたいことです。

何事も自部署で完結することも大切ですが、
組織は、部署同士の連携を基に
業務が構成されていることが多いです。

新卒採用や育成に関わらず、
どのようなことも“全社員で考える組織”となるために、

部署同士の業務のすり合わせの場を
設けてみてはいかがでしょうか。

組織の中に協力体制が生まれる
きっかけになるかもしれませんよ。

最後までお読みいただきありがとうございました。

長友 威一郎


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