学校評議員会にはない、学校運営協議会のメリットは何か?
行政職員の方からいただいた質問です。
学校評議員という学校を評価をする方々、そして、学校運営協議会という学校を核にした地域づくりをする組織。
名前は結構似ていますが、やることは大きく違います。
じゃあ、学校運営協議会はどう違って、どんなところがメリットになるのか?
ここを少し突っ込んでお話していきます。
学校運営協議会と学校評議員の違いがまだよく分からないという方はこちらをお読みくださいね。
学校運営協議会と学校評議員の明確な違い
最初に似て非なるものだと言いましたが、実はまったく違う目的に向かっているということを理解しないといけないのです。
メリット…というよりも、違いと表現したほうが良いかもしれません。
学校評議員…校長の求めに応じて学校運営に関する意見を『個人』として述べるもの。
学校運営協議会…学校運営、教職員人事について関与する一定の権限を有する合議制の機関。
学校評議員は評価する役割で、学校運営協議会は創る側の役割です。
学校評議員は、開かれた学校づくりになっているのか?をチェックするということが一番大きな役割であって、学校のために協力する人たちだということを忘れてはなりません。
そして、学校運営協議会は学校が中心になりながらも、みんなが繋がって幸せになる地域づくりをする機関です。
つまり、学校評議員は学校づくり、学校運営協議会は地域づくりに矛先が向かっているのです。
学校運営協議会の大きな違いは権限
学校運営協議会が学校評議員との一番の違いは、学校(校長)と同等の立場になるということです。
勘違いしてはいけないのは、個人にその権限があるわけではなく、その組織に権限があり、話し合って決まったことが『対等』であるということ。
今までは意見は言えたけど、言いっぱなしでしかなかった。
だけど、学校運営協議会があれば、協議してみんなで決めるということができるようになることが大きな違いだと思います。
もちろん、みんなで決めるので、余程変なことは持ち込まれることはないという安心感もあります。
ただ、みんなで決めるので速度は遅く、足並みを揃える(気持ちを一つにする)ことに難しさもあります。
でも、その『難しい』と感じるところが学校と地域の壁であり、話し合う・共有しあうことにそもそも意味があり、答えなのかなとも個人的には感じます。
行政職員は壁を緩和させる存在である
質問をした方は行政職員なので、この学校と地域のどちらの意見も理解できる存在でもあることがポイントです。
学校には学校の、地域には地域の…その間に立てる存在であり、車でいうと、前輪(学校)と後輪(地域・家庭)を同時に回すために必要なエンジンのような役割かなと思うのです。
前輪と後輪の回り方や、方向がてんでバラバラだと思わぬ方向に向かって事故になってしまう。
その方向を定めた軸の通りに走ったり、走るために必要なエネルギーを送るのが行政の役割。
学校・地域・家庭には大きな壁があることも。そんな間の緩衝材になってほしいと思います。
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