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複業クラウド〜プロダクト開発のすべて〜

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複業クラウドのプロダクト開発におけるすべてをこのnoteに詰め込みました。 技術の話・チームの話・プロダクトの作り方や、作る上でのコミュニケーションなどプロダクトを作る全てをここ… もっと読む
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記事一覧

1.1 複業クラウドってどんなプロダクト?

複業クラウドは一言で表すと複業したい人と、企業が複業求人を通してマッチングするプラットフォームです。 正社員としてフルタイムで働いている人や、フリーランスの人が複業として仕事を通してマッチングすることができるサービスになっています。 複業クラウドの特徴 サブスクリプションモデルなので何人採用しても一定の金額しかかからない -> マッチングが生まれやすい構造 ビジネス・クリエイティブ・バックオフィスなど様々な職種を扱っている 自治体やスポーツチームなどの複業求人も複数

1.2 複業クラウドが目指す世界観

複業クラウドは「挑戦する全ての人の機会を最大化する」という会社のビジョンをとても大切にしてプロダクトを設計しています。 この挑戦する全ての人とは複業をする個人の人のみならず、世の中をより良くするための挑戦をおこなっている法人や事業拡大の挑戦に挑む事業責任者なども含まれています。 新しい人との出会い・経験などを複業を通して最大化していく。 そのために複業というものを当たり前にしていく「複業を社会実装する」というミッションを掲げています。 達成しなければならないこと複業クラ

1.3 機械学習と複業クラウド

今回は複業クラウドにおける機械学習について話します。 複業クラウドは元々はAnother worksというサービス名でしたが、2021年5月にリブランディングを行い、「複業クラウド」という名前になりました。 そのタイミングで機械学習を本格的に導入し、よりUXの向上に貢献してきました。 複業クラウドにおける機械学習複業クラウドはマッチングプラットフォームなので当然ながらマッチングを最大化するために求人・タレントのレコメンドを行なっています。 それ以外にも、求人の情報充足・

1.4 複業と転職サービスの違い

今回は複業と転職のサービスの違いについて説明しようと思います。 複業クラウドはサービスの性質上採用サービスとして転職サービスと一括りにされることが多いですが、サービスとしては明確な違いが存在します。 他にも様々な違いが存在しますが、一番伝えたいことは複業サービスと転職サービスは使い方もプロダクトとしてのUXも異なってくるということです。 ヘビーユーザーの重要性その中でも一番の違いが、転職では同時期に1社としか契約できない一方、複業では複数同時に契約することが可能なので複数

2.1 複業クラウドのシステム設計図

このパートから技術について話をしていきます。 複業クラウドは一つのプロダクトなので一見シンプルに思えるのですが、 マッチングという性質に加えてToB ToCをマッチングさせるので企業とタレントで提供する機能やサービスがかなり異なってくるためクライアント側・タレント側という形でフロントエンドを分解しています。 この後のパートで、サーバーサイドやフロントエンドがどんなことに取り組んでいるのか、設計はどうなっているのかといった話をしていけたらと思います。 Another wor

2.2 リプレイスについて

リプレイスとは、言語のリプレイス・設計のリプレイスなど大胆なリファクタリングを指しています。 例えばFacebookやTwitterといったサービスは利用する言語が何度も変わっており、技術が進化してもレガシーなサービスにならないようにしてサービスの開発速度を落とさずプロダクトを成長させ続けています。 スタートアップでは特に最初は動くことが大事なため、どうしても最小の構成で比較的コードも汚くなったりする場合があります。 複業クラウドでは創業時に生み出した負債は必ず解消する

2.3 技術負債について

Another worksはまだまだ少人数のスタートアップかつ、サービスも発展途上のため、技術負債解消の専門チームを作れるほどではありません。 技術負債に関しては色々な考えがありますし、時にはその負債を許容する必要がある場面もあると思っています。 しかし、私自身色々な開発現場を経験する中で技術的負債を抱えすぎて、 辛い状態のプロダクトも見てきました。 技術負債を抱えすぎると、新機能の開発・機能改善を通じてユーザーへの価値を届けづらくなることももちろんですが、それ以上にエ

2.4 フロントエンドの設計について

この章では実際の複業クラウドのフロントエンドの設計について話していきます。 複業クラウドでは主にNext.jsを使った開発を行っているのでその設計について紹介していきます。 詳細はこちらのテックブログに記載しています! 複業クラウドのディレクトリー構成- src |- adapter // API呼び出し・Localstorageなどのアクセス処理が書かれている |- assets |- exception |- features    |- mypage |- co

2.5 DDDについて

複業クラウドではドメイン駆動設計を導入しています。 複業クラウドはドメインエキスパートを必要とするほど複雑な領域ではなく、また複業という文脈はまだそこまでドメインエキスパートと呼べるような人がいないため、私自身がドメインエキスパートとして軽量DDD的に開発を行なっています。 参考にしている人DDDは細かい部分では割と自由度が高く人によって異なる場合があります。 その時に指針としているのが、松岡さん(@little_hand_s)という方で この方の書籍や質問箱を元に迷った時

5.1 プロダクトマネジメント戦略について

5章では、複業クラウドにおけるプロダクトマネジメントについて書いていきたいと思います。 プロダクトマネジメントはやり方は多種多様で会社によって様々だと思いますが、複業クラウドの戦略が参考になればと思って書きました。 二種類のプロダクトマネジメントプロダクトマネジメントはざっくりと分けると二つのパターンがあるかなと考えてます。 下記の記事など、ToCサービスとToBサービスの違いなどからマネジメント手法が変わってくることがあるみたいです。 ToCの場合はデータドリブンで

5.2 要件定義について

このセクションでは要件定義について話します。 複業クラウドでは以下のようなフォーマットを用いて要件定義をおこなっています。 タイトル: OOOO# 事象// 顧客の生の声や分析したデータなど事実を記載する// 仮説事象といった形で記載してインタビューやデータ分析を通して確認する場合もある# 問題// 事象に対して何が問題なのかを記載する// 断定的に記載する# 原因// 問題に対する原因を記載する// こちらは仮説も含まれる# 解決策// 実際の機能要件などが入る 主に事