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PSP 2445 EMT リバーブをご紹介✨

 暑くなって来ましたね。ただ今鋭意制作中のプロジェクトの合間に書いています。今年に入ってから、毎月1本ペースでリバーブのプラグインが増えていきます。今回はそんなリバーブのプラグインをご紹介します。

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PSP2445 EMT

 EMTといえば、EMT 140を思い浮かべる方も多いと思います。UADやArturiaなどからエミュレートされたプラグインも出ています。EMT 140はプレートリバーブなのですが、今回取り上げるPSP 2445の元となったのは、デジタルリバーブです。

マニュアルを訳してみました。

PSP 2445は、EMT 244とEMT 245の2つの初期デジタル時代のアルゴリズムに着想を得たリバーブプロセッサです。
PSPは、これらのシンプルでありながら非常に音楽的な響きのリバーブの特定の機能をプラグインとして実現する方法を徹底的に調査しました。次に、元のハードウェアから改善された便利なパラメータセットを使用して、サウンドの詳細を制御し、元のハードウェアでは利用できないリバーブをミックスしました。 PSP 2445は、選択した1つのエンジンまたは両方を同時に使用して処理できます。

 

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 操作方法についてみていきましょう。

Power switch –  I / Oスイッチまたは電源インジケータをクリックして、処理アルゴリズムへの信号フィードをオンまたはオフにします。 こちらはあくまで信号がアルゴリズムを通過するかどうかのスイッチです。プラグインをバイパスする時はDAW側のバイパスを使いましょう。

Engine switch – スイッチをクリックすると、左、中央、右に変更する事ができます。

 •244  –  244リバーブエンジンのみが出力にミックスされます。
 •+ - 244と245の両方のリバーブエンジンが同時に出力されます。
 •245 – 245リバーブエンジンのみが出力にミックスされます。

Input Level meter - 残響アルゴリズムの入力に到達する信号レベルを示します。 0dBを超える値は入力でクリップされます。

Input Level knob  - 残響アルゴリズムに供給される入力レベルを設定します。メーターでクリップしている場合や信号が小さい場合は、ここでコントロールしましょう。

Delay -  残響が発生する前に追加されるプリディレイタイムを設定します。

Reflections - リバーブテールの前にミックスされる初期反射の量を設定します。

Time knob - 残響時間を設定します。

Low Frequency Time switch – スイッチまたはその上のLEDをクリックすると、低周波数範囲の通常の残響時間と拡張残響時間を切り替えます。

High Frequency Time switch – スイッチまたはその上のLEDをクリックすると、高周波範囲の通常の残響と減衰された残響を切り替えます。

Output Mix knob – ドライからリバーブまでの信号の比率を設定します。

Output Gain knob – Mixノブ通過後の出力信号のレベルを設定します。

Flap - OPENをクリックすると、非表示のパラメーターフラップが開きます。

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Route - Mono - StereoかStereo - StereoかDual Monoか選択できます。
オリジナルのEMT 244およびEMT 245は、モノからステレオの構成を使用して動作しました。プラグインでは、両方のエンジンを使用するためより多くのステレオ構成を出す事が可能です。

1.Mono-Stereでは、単一のエンジン(244または245)または並行して実行される両方(244 + 245)は、幅、バランス、ミックス、および出力が後に続くステレオ出力されます。

2.Stereo - Stereoでは、信号を入力チャンネルに応じて変化させます。このモードでは、Monoの素材を供給してもMono - Stereoとは異なります。内部でmonoをステレオに変換する処理が行われます。244または245エンジンを単体で使用する場合、ステレオ感が大きく変わるので、244 + 245モードをお勧めします。最良の結果セット244をII-Iに設定し、245をI-II構成に設定します。

3.Dual Mono modeでは、左エンジンで244エンジンを実行し、245エンジンを実行できます。
クロスフィードなしの右チャネルのみになります。 密集した244と245のリバーブ設定の場合は、エンジンをI-IIに設定します。まばらなリバーブテールは、両方のエンジンでII-Iモードを選択します。

244 out I-II / II-I switch – 244の左右のアウトプットチャンネルを選択します。I-IIはデフォルトのルーティングです。 II-Iは、出力チャネルのルーティングを入れ替えます。

245 out I-II / II-I switch - 255の左右のアウトプットチャンネルを選択します。I-IIはデフォルトのルーティングです。 II-Iは、出力チャネルのルーティングを入れ替えます。

MOD multiplier - リバーブのモジュレーションの深さを調整します。右に回すと、強く変調され、濁った効果を生み出します。左に回すとモジュレーションは減少し、テールの滑らかさが減り、共鳴特性が向上します。

ほとんどのアルゴリズムリバーブには、目立つ物目立たない物を含め、固有のモジュレーションが搭載されています。これはアルゴリズムリバーブが実際のスタジオやホール環境よりも単純な設定のためです。これはリバーブテール反射の共鳴の数に反映されたものか、パターンか、機械的な特性によるものです。これらの制限に対処するために、共鳴を拡散し、テールパターンを滑らかにする為にモジュレーションがあります。トラック上で目立たせたい時もあればそうでない時もあります。その為にPSP2445では、モジュレーションを変更するパラメーターを用意しました。

HPF - ハイパスフィルターはローをカットする事ができます。インプットの段階で適用されます。

LOW - 低域の残響時間を調整します。

HIGH - 高域の残響時間を調整します。

WIDTH - リバーブのステレオ幅を設定します。

BALance - 信号のバランスを設定します。

Audio Sampleを作ってみました。

雑ですが作っておきました。正直にいうと、プラグインなんだからデモして欲しいと思っています。

触っていいと感じる事とデモの音は別だと考えているからです。

ファイルもちゃんと貼っておきますので、それをダウンロードした方がいい音かなと思います。

           最後に

 昨今のプラグインの進歩は目を見張るものがあります。新しいものが毎年発表されています。そんな時代の中でどれが自分の求める音に大切なのか、その選択と追求する姿勢を大事にしたいと思っています。聴き手にとってどの機材を使ったかは関係ありません。しかし作り手はしっかり考えて作らなくてはいけないと考えています。皆様の音楽がより良い形で表現される足しになれたら幸いです。長い文章でしたがお付き合いただきありがとうございました。






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