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Dizengoff AudioのDA2(マイクプリ)を買った話

 随分長い間放置してしまったような気がします・・・
世の中的にも個人的にも大変な日が続き、購入した製品について書きたいと思うことは多々ありましたが、やっと書くことができました。

アポロのユニゾン機能という変幻自在HA

 長い間マイクプリは、Universal Audio(以下UA)のアポロのユニゾン機能を使っていました。ユニゾンとはMacの中にコンソールがあり、その中で好きなプリアンプを選択することで、そのマイクプリの特性を反映させたサウンドが手に入るというものです。ユニゾンはUADプラグインをDAW上で挿すのとは違った結果が生まれます。一つのインターフェイスに複数の選択肢があるわけですから、色んなマイクプリを楽しめます。

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Mac内に立ち上げたApolloのConsole。ユニゾンにNeve 1073を設定、インサートにはLA-2AとAutoTuneを挿し、センドでLexicon 480Lへ。インサート部分のエフェクトは録音データに反映させるかさせないか選択可能なので音作りをしてもレイテンシーを気にせず、マイクプリを通っただけの音が録れる。


 しかし長い間使っていて、少し不満を感じるようになりました。ユニゾンで録った音がどこか狭苦しく、引っかかるような印象を持ちました。プリの設定が上手くないのではないかと色々試してみましたが、結局解決しないまま・・・

ユニゾンが悪いのではなく、自分の音に対する感覚が成長した事が原因だと思っています。

その時、決意しました!

マイクプリを単体で買おう!!


マイクプリ選びの旅へ

 マイクプリのアウトボードを買うとなると、沢山の選択肢があります。単体のプリアンプなのか、EQつきなのか、チャンネルストリップなのか、それともランチボックスなのか。選択肢は沢山ありますが、困った事に楽器屋さんでも試せる所は少なかったりします(東京の大きな楽器屋さんだとどうだか分かりませんが、このご時世に大変だと思います)。


そこで僕はネット上にアップされているサンプルを聴き比べする事にしました。これは完璧な比較ではありませんが、音の傾向を掴むには良いと思います。勿論ベストはちゃんとデモする事ですが笑
僕が単体のマイクプリを欲しくなったのは、2020年1月末でした。どのプリがいいかなーって漁っているうちにコロナです。結果として僕は一度もデモ機を借りる事もなく、自分の耳で聴いた音だけで判断しました。レビューも読みましたが、耳で判断する事によって責任の所在を自分にしたかったという事もあります。

候補に上がったマイクプリたちと視聴比較の基準


Retro Instruments 500PRE
まず第一に候補だったのが500PREでした!発表があった当初から興味津々だったのですが、Vintage Kingの動画を観て好みの音に違いないと確信しました。今でも欲しいと思っています。



Shadow Hills Industries Mono Gama
マスタリングコンプが有名なShadowHills。でもこのプリもすごくいい感じです。3ん種類のタイプを使い分けられます。API的な音も出せるのですごく惹かれました。声以外にも使うのであれば、Retroよりこっちだと思いました。

下の動画は25種類のマイクプリの視聴が出来ます。同じデータで比較させてくれるのは、ありがたいですね。API 512CやManley Coreなども良さげです。ただ動画の音声はスマホやパソコン直だとわかりにくいかもしれません。


悩んだ結果賭けをしたDA2!?


悩みに悩んでいたある日、Dizengoff Audioを知りました。Dizengoff Audioは宮地楽器が代理店をしていたヴィンテージの機材をモデルにロープライスで提供している会社です。低価格で評判のBlack Lion Audioのオーナーが会社を売って、こちらを創業したそうです。

DA2はRCA BA2Cのレプリカです。RCA BA2Cは、1950年代に使われていたチューブマイクプリです。有名なRCA OP6の弟分といった存在です。

コスト的に安く買えた事よりも、国内正規だと最後の1個だったので、もう2度と手に入らない疑惑があったので決断しました。

DA2の感想

購入から一年以上経ちますが、満足しています。
お値段以上の音がする印象で、声によく使っています。Apolloで録るとどうしてもギスギスした印象があったモノがなくなりました。新品が市場に残っているのかわかりませんが、もし見つけた方がいらっしゃれば、おすすめです!

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