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【129話】【ネタバレ】俺だけレベルアップな件【翻訳】

旬は相変わらず再生される過去の中にいた。
青と赤の軍勢が近づいてくる。
青の勢力の先頭には幅広の角を持つ将軍。
その後ろの兵士たちが掲げるボロボロの旗には見覚えがあった。

(リカード、ペイトン、ロカン、イングレアス···。 そして···エシルのいたラディス家まで。)
青の勢力は悪魔城で旬が対峙した悪魔族の軍勢だった。
対して赤の軍勢は、鋭く輝く牙を持つ1匹の白狼と、獣型のモンスターたち。
青と赤の軍勢は、影の君主の前に立ちはだかった。




カルテノン神殿の中
「ヒ···ヒールしろ早く! 」
石像に斬られながらも、わずかに息がある戦士を、ヒーラーたちが囲む。

「戦力を整えろ! 負傷者は後ろに移動しなさい! 」
最上が大声で指示を飛ばす。
「代表!ヒールしてますので少しだけ待ってください!」

「敵がくるぞ!!」

必死なハンタースたちを嘲笑うかのように、設計者は王冠の石像を背後に従えて言う。
「私の人形たちをすべて倒すまで生き残った者には、王の誕生を見守る光栄な機会を与えてやろう」

王冠の石像の眼が発光した

「一人でも生き残ったらね」

「みんな避けて!!!」
石像から放たれる強烈なビームの直後、最上の鉤爪のような形をしたマジックアイテムから灼熱の突風が放たれ、王冠の石像に顔に直撃した。



「この隙に石像たちを破壊しろ! 」
背後では攻撃隊が石像の兵士に応戦していた。
犬飼も拳を握りしめて跳び上がり、石像の顔面にその拳を叩き込んだ。
だが石像の顔には傷一つついていない。



(········思ったよりずっと固い······!)
カウンターで放たれた一撃を飛び退って避ける。

「こいつら、物理耐性が尋常じゃない! みんな気をつけてください!」

そう言いながら最上が石像に放った炎の攻撃は表面に傷を残すことすらできない。

(このレベルの魔法も通じないだと?)

「魔法耐性もあるのか···!」

「代表!挑発スキルが通じません!」

「私の下位念動力魔法ではびくともしません!」

外園とリナが必死に応戦して訴える。

(ちくしょう、何か方法はないのか!)

最上の視線の先に、背中を向けて立ち尽くす旬の姿が目に入った。

(こうなった以上、水篠ハンターを起こすしかない!)

(催眠にかかってるのか?くそっ、どういうことか分かりませんが、今起こそうと思ったらこの方法しかありませんね!)

旬に近づくことすらできない最上は、威力を抑えた火球を、旬に向かって放つ。


だがその一撃は、設計者の腕に阻まれた。

「敢えて王の睡眠を妨害しようとするのか?」

最上に向かって飛びかかろうとする設計者を、犬飼と2人のメンバーが迎え撃つ。

「向坂ハンター! ここは私たちが引き受けます!水篠ハンターを起こしてください!! 」

「はい!」
犬飼が言い終える前に、向坂はすでに旬に向かって疾走していた。


カルテノン神殿で自分を巡る激しい戦いが繰り広げられているとはつゆほども思わない旬は、モンスターと影の大規模な戦いを見ていた。



(影があんなに破壊されているのに再生を繰り返すなんて。 今の俺だったらとっくに魔力が尽きてる)

(底が見えないほど膨大な魔力…)

二つのゲートから現れた悪魔族と獣型モンスターたちは、影の兵士たちをなりふり構わず破壊し続けた。

この戦争が魔獣たちと銀色の兵士たちの戦いなら、魔獣同士で戦う理由はなかっただろう。


(影の君主は魔獣たちの味方じゃなかったのか?それでもないなら···)

(内紛?!)

地面に腰をついたまま立ち上がることもできない、悪魔族の先頭にいた戦士と、影の君主が対峙した。

「今日こそ奴らとの戦いを終わらせることができる日だった。 どうして私を裏切った」

影の君主からの問いに、悪魔族のリーダーは笑いながら答える。

「まったく···残念だな。 貴様を終わらせることができる絶好の機会だったのに」

「どうしてかと理由を聞いている」

「ククク···」
「ーーーーーーーーーーーーーー」

そこから先の言葉は音声を編集されたかとのように何も意味が聞き取れなくなった。

悪魔族のリーダーが嗤いながら何かを言い終えたその後、影の君主は片手で相手の顔を鷲掴みにして持ち上げた。
さらに何かを言った悪魔族のリーダーの顔を、仮面ごと片手で握り潰そうと握力を強める。
顔から血が噴き出て、見開かれた眼が向けられる。

(この目つき…どこかで···)

手を離すと、抵抗する気力もなく膝をついた悪魔族のリーダー。
仮面を取り去った、その下にあった顔は、旬の記憶に強く刻まれた者だった。



(悪魔王…バラン?)

(バランが何故ここに···?!)

ふと自分の手を見てみると、その手は黒く大きく、鋭い爪が生えていた。

(え…?一体いつの間に···)
気づいた時には旬の体は悪魔王と一体となっていた。

(なんで今まで知らなかったんだ?)

その胸に自分のものではない鼓動を感じる

胸の右側

丁度心臓の反対側に

もう一つの心臓が存在した


そして背後を振り向いた旬の目に、自分を見下ろす銀の兵士たちの姿が飛び込んできた。


[読み込みデータの再生が終了しました。]

※かんっぜんに24時間以上遅れてしまいましたぁあああああ😭
申し訳な…(いやこれ毎回言ってる)
も、ももももももがみぃーーーーー‼️‼️
今回は代表っぽくてかっこよかった❤️
相変わらず厨二くさいマジックアイテムも好きだよ❤️
それにしても犬飼さんの攻撃効かなすぎじゃないですか?😂
せめてヒビくらい入れてあげて…

次回のカカペ更新は10日0時 予定ですね‼️
それではまた来週〜
じゃんけんぽん
✌️
うふふふふふ❤️



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