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【143話】【ネタバレ】俺だけレベルアップな件【翻訳】


ドラゴンの魔力で天井のライトは割れ、室内の配管が破裂した。

「私をを呼び出したのはそなたか?亡者の王、影の君主よ」



圧倒的な存在感を放ちながら、ドラゴンは当然のようにそう語りかけてきた。

「おお、おお···あれは一体···」

「あれは…なんなんだ···」

局長とアダム、そして駆けつけた作業員たちは皆目を見開いて動くことができない。

「人間·········人間?」

カミッシュが局長たちを見つけて呟いた。

「人間を···殺す。
みんな殺してやる。」

ピキピキと音を立てて、人間とカミッシュの間を隔てるガラスが割れ始めた。

(トップハンターが魔力を吹き込んだ強化ガラスが···!)

カミッシュの口元に眩い光が急速に集まっていく。

「局長、逃げてください!」

作業員が叫ぶ。

「あれはカミッシュのドラゴンブレスだ! 逃げ場などない!」



「やめろ!」

旬の一声でカミッシュの暴走が止まる。

「お前の頭に刺さっていた魔法石はもう抜き取られて久しい。支配者たちの命令に従う必要はない」

「今···水篠ハンターが命令をしているんですか? 」

「私も自分が見ているものをどう解釈すればいいのか分からない…」


「影の君主に服属する気持ちはこんなものだったのか···」

カミッシュが落ち着いた声で呟いた。

「ヨグムントに代わる新しい君主に御礼申し上げます。」

角一本ですら旬の体を優に超えるその巨体がゆっくりと首を垂れる。
その鼻を撫でてやるとカミッシュが目を細めた



「ヨグムントに仕えてたって? 」

「そうです、王様。 私は光龍たちの王、破滅の君主に仕えました」

(ものすごい怒り···影の兵士の自我がこんなに強いとは。今まで見てきたモンスターよりはるかに上位の存在だ。
すごい存在だったのは確かだな)

そんな旬とカミッシュのやりとりを側から見ているアダムたちは、空いた口が塞がらない。

「副局長、あれがしっぽ···しっぽを振って···」



アダムたちの視線の先には、そよそよと長い尻尾を子犬のように振って旬に懐く、破滅のドラゴンがいた。

(亡者の王、影の君主。そして巨人の王、太初の君主…システムが見せてくれた「9君主」のうちの一角か )

「しかし王様、私はこれでご挨拶を申し上げなければなりません」

「何だ?」

「私はどうやら君主にお会いするのがあまりにも遅過ぎたようです」

(影の君主の力でも8年の歳月は飛び越えることができないのか?! )

「システム、システム!!」

カミッシュの体がボロボロと崩れていく。



「永遠に主君に仕えることのできる王の兵士たちが羨ましいです。
つかの間でも新しい王にお会いできて光栄でした···。」

[影抽出に失敗しました]

カミッシュの骨がガラガラと音を立てて崩れた

[対象の影が、無の世界に帰りました。]

カミッシュだったはずのカケラが塵となって旬の手から消えていった。

[対象の死亡経過時間が長いのでこれ以上の抽出は無意味です]

「···ホワイトさん、局長に申し訳ないと伝えてください。 ここの修理費は俺が支払います」

「はい………」

全員を置き去りにして背を向けた旬。
出口付近で打ちつけた拳は、地下に響き渡る破壊音とともに、厚さ100センチはあろうかという扉をグシャグシャに破壊して、局長たちを青ざめさせた。
誰にも顔を見られないように、旬は悔しさを滲ませた。





「水篠ハンター、どうして連絡が取れなかったんですか?」

合流した犬飼にそう言われて、地下では電波が入らなかったことを思い出す。

「あ···ちょっと 連絡がつかない場所にいました」

「では諸菱ハンターにはお会いになれましたか?」

「はい?」

「水篠ハンターからの連絡を受けて、 出かけたんです。
ハンター管理局で水篠ハンターがお待ちだからと…」

「俺はちょうどそこから来たところですが、どういうことですか…?」

「訪問客リストに"諸菱ハンター"はありませんでしたよ」

話を聞いていたアダムが割り込んだ。

「 はい?そんなはずないんですが。2時間前にスカベンジャーのハンターさんが直接お越しになって連れて行ったんですが···」

「スカベンジャーギルドがハンター管理局と密な関係であることは確かですが、私たちの業務を代理する権利はありません。 ギルドに直接聞いてみた方が早いですね。」

アダムがスマホを取り出す。

(なんだ?この不吉な予感は)

言葉にできない不安が旬を襲う。


アダムからの電話を受けたのはローラだった。

『スカベンジャーを名乗って我進ギルドの副代表を連れて行ったということですか?』

(まさか···)

『このことを水篠ハンターも ご存知ですか!? 』

「いいえ。 まだミスター水篠は知りません。 ミスター水篠がハンター管理局にいらっしゃる間、ミスター諸菱の お連れの方から問い合わせを受けまして」

アダムは電話口のローラに咄嗟にそう嘘をついた。

『では、早急に調べます』

「水篠様、スカベンジャーギルドで調べるということなので、すぐ連絡が···!あれ…?」

アダムが振り返った先に旬の姿はない。
その旬は高層ビルの上を掛けていた。

(俺の不覚だ。前に諸菱会長を助けるために影の交換を使った後、賢太の影に警護兵を置かなかった。もしあの時みたいなこおが起きたら···)

旬の脳裏には、オークの手で葵を失いそうになったあの日の出来事が浮かんだ。

「出てこい」

(探せ!)

呼び出された影たちが日の沈んだビル群へと散っていった。



破壊された家具、1人残らず打ち倒されてピクリとも動かないスーツの男たち。
トーマスアンドレは右京将人がいたはずのその部屋で立ち尽くした。

「結局、問題を起こしたのか」

目元から外したサングラスがトーマスの握力で割れて弾けた。

「水篠旬がミスター右京を見つける前に必ず見つけろ。どんな手を使っても」

「必ず先に探し出さなければならない」




※カミッシュってピッコマだとカミッシーなんですけどね、ごめんなさい抵抗させてください。
どうしても汁を飛ばすやつ思い出しちゃうので。

そんで悔しがってる旬たまんないですね!
新鮮過ぎて涎止まりませんԅ( ิټ ิԅ)グヘヘヘ
画像貼りませんので、カカペDLしてない方はピッコマ配信までお楽しみに!

右京さん?死亡フラグでは??
次週も楽しみですねぇ!




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違法サイトはフィッシングサイトでもあり危険ですので、先読み希望の方はお試しください。
ただし実行は自己責任でお願いします。
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