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外湯がすばらしい「ワーケーション」向きの温泉地10選

温泉地でのワーケーションというと、温泉宿の浴室を利用するイメージが強いが、選択肢は宿の湯だけではない。

「外湯(共同浴場)に通う」という選択肢もある。外湯のある温泉地を狙って滞在するのも、温泉地ワーケーションを充実させる一手となる。

外湯は温泉ワーケーションを実施するうえで、心強い味方となってくれる。たとえば、予算的に温泉旅館に連泊するのが難しいときは、温泉のついていないリーズナブルな宿(民宿、ビジネスホテルなど)に部屋を確保し、そこを拠点に共同浴場に通ってもいい。

また、宿の温泉の質がいまいち(たとえば循環ろ過している)であれば、湯の質が担保されている共同浴場を利用する。

温泉ワーケーションの滞在地を選ぶ際は、宿一軒だけでなく、温泉街(温泉地)全体を総合的に見ることで、その選択肢は大きく広がるはずである。

そこで、今回は外湯が充実した温泉地を紹介しよう。

①温湯温泉(青森県)

外湯文化が今も根づいている素朴な温泉地。湯治客は、鄙びた温泉街の中心にある共同浴場に通うのが温湯温泉のスタイル。昔ながらの宿が多いので、Wi-Fiなどのワーケーション環境は確認が必要だが、比較的リーズナブルな宿が多いので、長期滞在に向いている。

出典:黒石観光協会公式サイト

②蔵王温泉(山形県)

標高880メートルに位置する歴史ある温泉地。白布温泉、高湯温泉とともに「奥羽三高湯」のひとつに数えられる。スキーリゾートとしても人気で、秋は紅葉、冬は樹氷が絶景。温泉街には3つの共同浴場のほか、日帰り温泉施設が多数あるため、民宿、ペンションなどリーズナブルな宿に滞在しながら外湯に通うという選択肢もあり。

③草津温泉(群馬県)

日本を代表する人気温泉地。標高1200mに位置する。外湯が18カ所あり、無料で利用できるほか、日帰り温泉施設も多数。宿泊施設のバリエーションも日本有数であるから、自分の予算やニーズに合った宿は見つけやすいだろう。民宿やペンションなどから外湯に通えば、リーズナブルに連泊可能だ。

④野沢温泉(長野県)

標高600mに位置する情緒あふれる温泉街には、旅館や土産物屋、飲食店などが並び、長期滞在するにはちょうどよい街の規模感。温泉街には13の外湯が存在し、寸志で利用可。民宿やペンションなども多く、リーズナブルに長期滞在も可能だ。周囲には日本有数のスキー場があり、冬場に人気の温泉地でもある。

⑤渋・湯田中温泉郷(長野県)

このエリアは渋、湯田中、角間、安代など10以上の温泉地がひしめく一大温泉郷。その多くに共同浴場が存在する。なかでも渋温泉街の石畳は情緒あふれる。9つの共同浴場をめぐる「外湯めぐり」が名物で、浴衣姿の入浴客がそぞろ歩きを楽しむ光景も絵になる。渋・湯田中を中心にこのエリアに90軒ほどの宿があるので、滞在先の選択肢は多い。

出典:渋ホテル公式サイト

⑥栃尾又温泉(新潟県)

3軒の宿が寄り添うように建つ小さな温泉地。多少料金の差はあるが、3軒とも湯治対応の宿なので、予算などと相談しながら決めるといいだろう。基本的にはどの宿でも、宿泊した人のみが入浴できる3カ所の共同浴場(外湯)を利用する。約36℃の源泉は湯との境界があいまいになる不感温度。1時間は平気で入浴していられる。飲泉も可。

⑦南紀白浜温泉(和歌山県)

全国の自治体に先んじてワーケション誘致に取り組み、いまや「ワーケーションの聖地」として名高い温泉地。崎の湯、牟婁の湯など外湯も充実している。温泉旅館だけでなく、民宿やペンション、ゲストハウスなど宿泊施設のバリエーションに富んでいるので、ニーズや予算に合わせて宿選びができるのも魅力。

⑧俵山温泉(山口県)

長門湯本温泉と同じく長門市にある素朴な温泉地。もともと湯治文化が根づいており、各宿に長期滞在する宿泊客は街の中心にある「町の湯」「白猿の湯」という2つの外湯に通うのが俵山のスタイル。昔ながらの小さな宿が多いので、Wi-Fi環境などは確認が必須だが、近年オープンした「ゲストハウスねる山」は、Wi-Fi可でワーキングスペースもある。素泊まり3000円~なのもうれしい。

出典:ゲストハウスねる山公式サイト

⑨道後温泉(愛媛県)

共同浴場「道後温泉本館」は国の重要文化財。まわりの宿に宿泊する観光客も、みんな一度は入りにくる日本を代表する共同浴場だ。温泉情緒を感じられるのは本館周辺にかぎられ、周囲は都市化が進んでいるが、その分、飲食には困らない。ビジネス系ホテルなどリーズナブルな宿に滞在しながら、温泉は共同浴場に通うというプランも成立するだろう。

⑩別府温泉郷(大分県)

「温泉のテーマパーク」ともいえるほど多彩な入浴施設がそろう別府は、街全体が温泉街。特に温泉情緒があるのは、湯煙が立ち上る景観が美しい鉄輪温泉。ホテル、旅館、湯治宿など宿泊施設は400軒ほどにのぼり、街の至るところに共同浴場が存在する。快適な旅をしたいなら「旅館・ホテル」、温泉文化にどっぷりつかりたいなら「湯治宿・民宿系」というように使い分けも可能だ。コワーキングスペースも多数。

出典:全国文化的景観地区連絡協議会公式サイト


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