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「温泉ワーケーション」は飲泉で整う

「温泉ワーケーション」は、忙しない日々のハードワークから離れ、温泉入浴で心身を整えるという効果も期待できる。

ビジネスシーンではエナジードリンクやコーヒーを好んで飲む人は多いが、温泉ワーケーションに出かけたら、それらをやめて「温泉」を飲むことをおすすめしたい。

カフェインの効果は一時的にすぎない

仕事がしんどいときは、エナジードリンクや栄養ドリンクに頼るビジネスパーソンは多い。特に近年は「レッドブル」「モンスター」などのエナジードリンクは、その手軽さから人気を集めている。

だが、エナジードリンクの効果は一時的である。もちろん、商品よって差はあるが、「効いた」と感じるのは、おもに成分として含まれているカフェインや糖分のおかげである。

カフェインを摂取すると集中力が高まるように感じるのは、脳の中枢神経で起きる興奮作用によるものだ。

エナジードリンクは飲まなくても、仕事中はコーヒーを欠かさないというビジネスパーソンも多いだろう。コーヒーにもエナジードリンクに匹敵する量のカフェインが含まれている。

もちろん、適度なカフェイン摂取は問題ないが、摂取しすぎると、だるさや頭痛といった症状が現れ、脳の働きが落ちるとされている。カフェインは中毒性があるから要注意だ。

私も仕事がつらいときにコーヒーを一日に何杯も飲んでいた時期があったが、今振り返ると、体調の悪さをごまかすためにコーヒーを繰り返し摂取するという悪循環にはまっていたように思う。

エナジードリンクやコーヒーを飲むことで、一時的にその場を乗り切ることはできるかもしれないが、心身の疲れが根本から取り除かれるわけではない。エナジードリンクやコーヒーにに頼りすぎると、あとあとツケがまわってくることになりかねない。

温泉ワーケーションで「カフェイン断ち」

そこで、温泉ワーケーションで滞在中は、エナジードリンクやコーヒーを控えて「カフェイン断ち」することをおすすめしたい。

せっかく温泉地でワーケーションをするのであれば、温泉効果で心身を整えることを目的のひとつにしたい。

温泉には、さまざまな効果があるとされている。皮膚からさまざまな温泉成分が取り込まれるだけでなく、温熱効果によって体温が上がり、自己免疫力を取り戻すこともできる。

日々、エナジードリンクやコーヒーに頼らざるを得ないほど激務に追われているビジネスパーソンは、まとまった時間を温泉地で過ごすことにより、心身を整えることを考えてみてはどうだろう。

温泉は「飲む野菜」

温泉効果を得るには、「飲泉」という手段もある。飲泉とは、その名の通り、温泉を口から飲むこと。

ヨーロッパの温泉地は日本に比べて泉温が低い源泉が多い。そこでは、盛んに飲泉が行われ、入浴よりも飲泉がメインの温泉地もあるほどである。

温泉につかって肌から温泉成分を吸収するよりも、口から飲んだほうがダイレクトに体内に温泉をチャージできるので、より高い効能を期待することができる。ドイツでは温泉が「飲む野菜」と表現されるほどである。

直接、温泉を体内に取り込めるということは、その温泉は本物であり、鮮度が高い証しでもある。循環ろ過で塩素殺菌していたり、体に悪い不純物がまざる可能性のある源泉は、保健所から飲泉の許可が下りない。

「コーヒー」の代わりに「温泉」を

日本の温泉地にも飲泉のできる温泉施設は存在するが、保健所の許可が必要なこともあって、それほど多くはない。経験則からいって全体の1~2割くらいだろうか。

四万温泉(群馬県)や三朝温泉(鳥取県)、長湯温泉(大分県)、湯平温泉(大分県)などは飲泉で有名な温泉地で、気軽に源泉を味わえる飲泉所が設置されている。温泉ワーケーションの有力な滞在先となる湯治宿にも、飲泉が可能なところが多い。

ワーケーションの拠点として選んだ温泉地や宿で飲泉が可能なら、エナジードリンクやコーヒーの代わりに、ぜひ温泉を飲んでみてほしい。体の内と外から温泉効果を得られ、心身ともに整っていく感覚を得られるかもしれない。

ただし、飲みすぎには要注意。温泉にはさまざまな成分が溶け込んでおり、適切な量を守らないと、体に害が及ぶ可能性もある。飲泉所や脱衣所などに掲示してある用法用量には必ず目を通すことだ。


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