見出し画像

【レース回顧Vol.105】第164回天皇賞・秋

「今年の3歳世代は強い」ってスワンSの予想で書いていたような。ここでエフフォーリアから入らないのが馬券下手の証左。しかしグランアレグリアが前に出てしまうことを計算に入れていなかった。これは凡ミス。コントレイルは内枠が仇になったかな。

20211031東京11R(1)

1コーナー奥からのスタート。コーナーまでの距離が短くてタイトなだけに、この僅かな距離の先行争いがレースの流れを決めかねない。まずはトーセンスーリヤが先手を主張。外からはカイザーミノル、カレンブーケドールも前を窺う。

20211031東京11R(2)

行き脚が付いたカイザーミノルが被せ気味にハナへ。グランアレグリアも馬なりで3番手に入る。速いから何もしなくてもこうなるか・・・。

20211031東京11R(3)

エフフォーリアは中団馬群の中、コントレイルがこの直後に入る。コントレイルは若干行きたがっていて、付いて行かされている感じがした。

20211031東京11R(4)

コントレイルは外をエフフォーリアらにガードされながらも馬場の内側を避けて走っていた。おそらく直線は外に出して追い込みをかけてくるはず。

20211031東京11R(5)

1,000M通過60秒5の平均ペース。しかしスプリントGIを制するスピードを持つグランアレグリアにとっては超スローに近い体感。何というか、ずっとソワソワしていた。これはマズい。

20211031東京11R(6)

グランアレグリア(緑)は2番手まで上がってきたというよりは2番手で我慢しているような感じ。直線に向いてすぐにスパートしたいところだが後ろからの様子が分からないので下手にスパートできない。後方ではエフフォーリア(黄)が外前に取り付きつつ、コントレイル(青)を外から牽制。

20211031東京11R(7)

グランアレグリアはここで初めて鞭が飛んだ。いつもならとっくにレースが終わっている時間帯。ここまで本当によく我慢したと思う。しかし残念ながらエフフォーリアがすぐそこまで来ていた。ピンチ!内ではカイザーミノルとトーセンスーリヤの鞍上が外の様子を見ていた。その視線の先は勿論エフフォーリア。

20211031東京11R(8)

エフフォーリアはグランアレグリアをあっさり捉えてそのまま先頭。グランアレグリアに盛り返す力は残っていなかった。コントレイルもラストスパートをかけるも逆手前で内にモタれ気味。エフフォーリアの脚捌きと見比べるとよく分かる。

20211031東京11R(9)

コントレイルが追い縋ってもエフフォーリアがその前にいる、という状況のままゴール。ダービーで捕捉された福永騎手に引導を渡した瞬間、横山武史騎手の右手が自然と上がった。

20211031東京11R(10)

このガッツポーズ、先週見たばかりですね。いやはや、お見事。

逃げ馬不在。内からトーセンスーリヤが押し出されるようにしてハナ。エフフォーリアも早めの競馬になりそう。他に前付けしそうなのもカイザーミノルぐらいで前が手薄。コントレイルも早めに出していくかもしれない。グランアレグリアは中団外から直線までに外前へ。展開的には内ピタ先行が嵌るシチュエーションだが、内がゴチャつきそうなだけにむしろ外差しが有効か。

馬場の内を避けて通った馬が殆どで、結果的に外差し決着。グランアレグリアは行き脚が良過ぎて前受けの形になり、エフフォーリアとコントレイルにとって絶好の的になってしまった。1,600Mと2,000Mでの戦法の違いが如実に出た。

1着▲エフフォーリアはスタートしてすぐに内に寄せてコントレイルの前を取り切った。そのまま馬群の中を進み、背後をコントレイルに取らせたままの状態で直線へ。コントレイルが後方を回して外に持ち出したのを見計らって押っ付けて、すぐ前のグランアレグリア目掛けてスパート。直線勝負なら負けないとでも言わんばかりの力強いストライドでグランアレグリア、コントレイルの古馬二強を撃破。エフフォーリア時代の幕開けか。

【▲】エフフォーリア
ダービーは内から先に抜けて勝ちに行ったところを僅かに差された。距離短縮で3戦3勝の2,000M、前付けから速い脚を繰り出してどこまでやれるか。

2着○コントレイルはスタートして前を行くエフフォーリアの背後を取って最初のコーナーをカーブ。序盤は我慢の追走だったが、勝負どころを迎える頃には余裕綽々。直線で外に持ち出すまでに若干時間を要し、エフフォーリア目標でスパートしたものの逆手前で思うように伸びず、手前が替わってから猛追したが届かなかった。使った脚は極限の上がり3ハロン33秒0。エフフォーリアも33秒2でまとめており、位置取りの差で敗れた。

【○】コントレイル
三冠は全て内寄りの枠から勝っており、捌きは問題無し。レース間隔が開いたのも予定通り。今回は東京でのポテンシャル上昇に期待したい。

3着◎グランアレグリアは馬なりで自然と3番手。速い流れで走ってきている馬だけに、前が手薄なここは前に出てしまうのは自明の理だった。トーセンスーリヤも控えに回って勝手に2番手、道中ずっと我慢しながらの競馬でこの馬の良さが全く出せなかった。朝方からの弱い雨でパンパンの良馬場ではなく、持ち味であるスピードも相殺された感。2,000Mという距離自体は問題無いにしても、ハイパフォーマンスを発揮できる舞台ではなかった。

【◎】グランアレグリア
昨年の安田記念でアーモンドアイに2馬身半差つけた化物。嵌った時の脚は桁違い。掛からないし、ワンターンコースなら2,000Mでも割引不要。

4着☆サンレイポケットはスタートから意識的に内に入れ、道中は皆が避けて通った内を通ってポジションアップ。直線でも内から早めに押っ付けて右鞭連打で馬群から抜けてきたがやはり上位3頭が強かった。決め打ちではなく、ガチに勝ちに行った騎乗だった。ナイスファイト。

【☆】サンレイポケット
実績不足は否めないが、毎回差し向けてしっかりとした脚を使っている点を評価。叩き2戦目【0・2・1・0】、内がゴチャつくようならチャンス。

9着☆ユーキャンスマイルはスタートしてから外にヨレてしまい、馬群後方を追走。平均ペースを淡々と付いていって、後方のまま直線に向いて大外からスパート。ほぼ無策で付いて回っただけで存在感ゼロ。こういうキャラなので仕方ないと言えばそれまで。

【☆】ユーキャンスマイル
一昨年のこのレースでは上がり最速の脚を使いながら後ろ過ぎて届かずの4着。与えられた大外枠から後方一気に全振りしてどこまでやれるか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?