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【レース回顧Vol.234】第166回天皇賞・秋

レース結果・収支

1着【▲】イクイノックス(1番人気)
2着【-】パンサラッサ(7番人気)
3着【-】ダノンベルーガ(4番人気)
4着【◎】ジャックドール(3番人気)
5着【○】シャフリヤール(2番人気)
6着【△】カラテ(9番人気)
7着【△】マリアエレーナ(7番人気)
・・・
馬複7点ハズレ 3連複7点ハズレ
レース収支:-1,400 累計回収/投資:128,230/123,400(103.9%)
※ノーベット収支:0 ノーベット累計収支:+2,980


率直な感想

パンサラッサ、お前スゲーよ。以上。


テーマの振り返り

ディープインパクト産駒は2着で買え→惜しい

勝ったのは2014年のスピルバーグだけだが、2着には毎年のように来る。得意なのか苦手なのかよく分からない。

ディープインパクト産駒はダノンベルーガ(4番人気)が3着、シャフリヤール(2番人気)が5着、カデナ(15番人気)が12着。ダノンベルーガはパンサラッサが頑張り過ぎて2着に届かなかった。


トラックバイアス分析・展開予想の振り返り

昨日に続きパンパンで速い上がりの出る馬場。土曜メインのアルテミスSは平均ペースからラヴェルが外を通って上がり3ハロン33秒0をマーク。芝のレースで連対した12頭のうち8頭が4コーナー5番手以降からの競馬で、トラックバイアス的には差し優勢。今回は行き脚軽快のバビットがハナに立った後、パンサラッサが奪い返す展開で1,000M通過57~58秒台、それでいて上がりも速い高速戦を想定。速い時計に適性が高そうな馬にフォーカスしたい。

レース指標

LAP:12.6-10.9-11.2-11.3-11.4-11.6-11.8-11.6-12.4-12.7
勝ち時計:1.57.5(良) テン3F:34.7 上がり3F:36.7

予想に反してパンサラッサが行き脚抜群で、他馬を抑えてハナ。1,000M通過57秒4はあのサイレンススズカと同じ。徐々にリードを広げて3コーナーで後続に15馬身以上のリード。直線に向いた時に残られたと思ったが、イクイノックスが懸命に脚を伸ばして差し切り。先週の菊花賞に引き続き、見応え十分の面白いレースだった。


好走・凡退馬寸評、補足

1着【▲】イクイノックス

道中外に持ち出されるイクイノックス(赤矢印)。
大逃げ展開でも焦らず、直線半ばでようやく追い出すイクイノックス(赤矢印)。

スタート直後のポジショニングでゴチャついて中団後方に追いやられたものの、道中ソツなく外へ持ち出してフリー。パンサラッサの大逃げに動じることなく、持ったままで押し上げて直線半ばでスパート。測ったかのようにキッチリ差し切ったルメール騎手の手腕に感嘆すると共に、上がり3ハロン32秒7の脚を繰り出したイクイノックスの脚力に驚愕。ダービーをレコードで制したドウデュース、ハイペースの菊花賞を前々で押し切ったアスクビクターモアとの三本の矢は超強力。近年最強と噂の昨年の3歳(現4歳)世代よりも上。

2着【-】パンサラッサ

行き脚が付いて早速前に出るパンサラッサ(赤矢印)。
ここ2走の出脚の無さは一体何だったんだ?と思える位の行きっぷり。
これは・・・。やられた。

逃げ馬にはロマンがある。このレースを後年振り返った時に真っ先に出るキーワードは間違いなく「パンサラッサが大逃げした天皇賞秋」。1,000M通過57秒4はともかく、直線に向いた時のセーフティーリードは逃げ切りを予感するには十分だった。それにしてもあんなに行き脚が良いなんて聞いてない。スタートしてすぐ締められる東京芝2,000Mだからこそ、多少無理してでも前に行くと考えるべきだった。

3着【-】ダノンベルーガ

イクイノックス(青矢印)の後ろをマークするダノンベルーガ(赤矢印)。
直線で内に寄せてスパートするダノンベルーガ(赤矢印)。

五分のスタートから馬群の後ろに入り、イクイノックスをマークする形で追走。ただ外を確保していたイクイノックスとは違い、4コーナーで周りを囲まれ、直線に向いたところで外への切り出しは難しい状況。そこで即座に内に進路を見出して内へ入っていった。Bコース替わり当週で内を使えるのを見越しての判断だったがこれは正解。ゴール前一伸びしてパンサラッサに迫ったが僅かに届かなかった。パンサラッサ以降は1,000M通過60秒程度で、道中適度に脚を溜められたのが良かった。

4着【◎】ジャックドール

パンサラッサとその他大勢。
他と同じ競馬をやったら差し負けて当然・・・。

スタートを決めて行き脚も付いたが、パンサラッサに先に行かれた上にノースブリッジとバビットにも捲られて4番手。パンサラッサの大逃げに付き合わず4番手をキープしていたのをみてマズいと思った。これでは中団待機=差す競馬をやっているのと何ら変わらない。直線で溜めを作ってから追い出したものの、切れ味自慢の3歳馬2頭に内外から交わされて終了。パンサラッサの大逃げで普通の競馬になってしまったのは残念。

5着【○】シャフリヤール

ジャックドール(青矢印)を目標に追い上げるシャフリヤール(赤矢印)。
仕上がっていれば余裕で差し切れたはずだが・・・。

五分のスタートから行き脚が付いてすんなり6番手の外へ。道中はジャックドールを前に見る好位置を追走。そのままジャックドールを目標に進め、直線で並びかけて交わすというのがC.デムーロ騎手が思い描いたストーリーだったはず。しかし並びかけるどころか後ろでモタつきまくり、後追いのままで終了。上がり3ハロンはジャックドールが33秒5だったのに対し、シャフリヤールは33秒6で逆に離された。やはり海外帰り初戦でこの時計での決着はしんどかった模様。ちなみにドバイシーマクラシック勝ちによりジャパンCを勝つと1着賞金とは別に200万ドルの褒賞金が出る(JRA「国際交流競走出走馬に対する褒賞金」参照)ので、次は目の色を変えて110%で仕上げてくるはず。

6着【△】カラテ

直線半ばで内に入ってきたダノンベルーガ(赤矢印)との差し比べ。
しかしカラテ(青矢印)はこれに付いていけず置かれてしまう。

スタート・行き脚共に水準以上だったが成り行きに任せて中団の内。マリアエレーナを見ながら内を進み、ラチに沿って直線に向いて直線も内からスパート。進路は十分にあり伸びてこれる状況にあったが、同じく内に進路を採ったダノンベルーガの加速に全く付いて行けず、一方的に突き放されてしまった。ここまで切れ味が違うともうお手上げ。

7着【△】マリアエレーナ

ノースブリッジ(青矢印)に押されて内に入り込むマリアエレーナ(赤矢印)。
押し込みが深かったら目の前のラチに激突していたところだった。

スタートを決めた上でラチを頼りに前をキープ。上々の滑り出しを決めたと思いきや、内回りとの合流点でノースブリッジに外から押されて大きく内に押し込められてしまった。無事馬群に復帰した後はノースブリッジの後ろを付いていく形になり、その後もずっと前が支えた状態で、この馬の良さであるコーナリングで加速していく競馬ができなかった。この相手に直線で差す競馬では到底敵わない。むしろ気持ちを切らさずよく7着に来たな、というのが率直な感想。

・ノースブリッジ号の騎手岩田康誠は,2コーナーで内側に斜行したことについて令和4年11月12日から令和4年11月13日まで騎乗停止。(被害馬:1番)

競走中の出来事等(JRA発表)

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