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百三十円以上の価値があるあなたがはじめて贈ってくれたあったか〜い午後の紅茶ミルクティ…
広い都会を見下ろす小舟に乗って 夜を突き刺さすネオンを手にし 昨日までとは違う自分に為った…
君が好きだった曲を覚えている 僕はちっとも心動かされなかった 霧雨に濡れた別れのうたを い…
待ちぼうけは慣れっこなのよ わたしはひなたの傍らで もうじき咲う花々を手に 気まぐれなあな…
魅惑的な鰭をひるがえし 誘われるまま潜り込んだ 愛も 憎も 情も 悪も 蠢く ちいさな鉢のなか …
そろいで並べられた顔にいきを吹きかける ほんのすこし水面がゆがんで 凪いで びくともし…
濡れた双眸からぱらりぱらり 零れる柘榴 八咫烏に似た艶髪のうえ でんぐり返し ひとつずつ盛って 杯におさめれば 柔肌の静脈がときおり揺れる 捧ぐように ていねいに 掬われず土に還りし粒たちは そこに根を生やしいづれ墓守となり 花を咲かす 継がれゆく、実
ト色に咲くあかりに唆され 幻想を追って賑やかな路地裏 嘯くこども オモテに戻らず 抱えた熟れ…
白波が奪った幾千の声を葬ううたは永久(とわ)に彷徨う亡者の慰め
光にのまれる夏がくるよ 不安でさみしい時間がくるよ だから ありったけの闇で あたたかく包…
紅に染まる唇なぞり誰のものにもならぬ貴方の骨を砕き星空を描く夢をみる
街そのものが虚像だと知りながら 僕らはフェイクの希望を掲げ 手の届く範囲から ひとりずつ喰…
置き去りにしたあの子を迎えにいく ちゃぷちゃぷ 水たまりと戯れて お気に入りの黄色い長靴 …
「僕ら、逃げてしまおうか」 予定通りの待ち合わせは帰り道のない一方通行 誰にも別れを告げずに、正解も不正解もない場所へ 迷うことなく頷いた 揺れる瞳ごと抱きしめた ちいさな灯を頼りに自転車走らせれば それぞれただのひと 身も心も遠くへ 遣る