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ひめごとを孕んだ神の口笛 そっと耳朶を食む まるでこどもの戯れのよう うつくしい無色の音…
追いつく前に醒めてしまう夢 掴めない背中、届かない手 それでもわたしは走っていくの この宇…
眩しいほどひかる画面に並ぶ無機質な文字 一喜一憂するかれらを横目にため息ひとつ わたしも「…
ぼくと同じように汗をかいたグラスで踊る氷たちよ、 もう少し控えめに笑ってくれないか。 一世…
まっさらな土地に種を蒔く ひとつでも芽が出ることを祈って 丁寧に水をやり たくさん語りかけ…
あなたの瞳にわたしの身姿が映ることは終ぞなく たったひとりの譜は五線譜の上、転がり消えて…
木漏れ日の如し煌めくエメラルドの化身に心奪われた、五月雨に哭く暁闇に
なんだか長くなる誓いは、神様ではなく目の前のあなたに捧げる 愛とかいうかたちがなければ図…
遠のいていく無骨なその手に、無意識に自分の指を絡めて、きつく結んだ。 当然、その手の…
星々が巡る幾千年もの時の連なりの中に ぽつねんと一粒 取り残される わたし 皆はそれぞれの…
理由をつけないと明日を生きることができないなんて、 エゴイストにもほどがある。 この身のす…
金曜夜9時、電波のチューニング 新品のカセットテープを準備して 耳に馴染んだあなたの声を待…
食べても 食べても なくならない 走っても 走っても 追いつかない 息が切れて 眼の前が…
君に触れられたところがじわじわと熱を帯びて 秘めていたいとおしさが 募った想いが 弾けた はにかんだ言葉はすべて起爆剤 どうしようもなく 僕は麻痺した空腹をいまさら自覚して 唇を這わせた細い指に 首をもたげた花は容易く手折られその役目を終える はらり、崩れゆく純白のなか 最高の幕引きだね