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カウンセリングにおける命がけの話

人に話すことが命がけの人とはどういう人ですか?

高間しのぶの「質問箱」より

【お返事】おそらく昨日の私のツイートへのご質問ですね▼

誰かに話を聴いてもらうと楽になる。しかし、人に話をすることは命がけである。

2022/05/19のtweet

※今回の記事はラジオでも視聴できます。テキストを見ながらどうぞ▼

※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。

命がけの話というのはあると思います。言うに言えない、言うことへの葛藤が強すぎる、でも誰かに聞いてもらいたい。そんな話です。

聴いてもらいたい誰かとは、誰でもいいわけでなく、「わたし」を分かってくれる人。

■命がけの話1ー実際に命のやりとりがある場合

例をあげるとわかりやすいですね。下記リンクは 阿久悠(あくゆう)作詞の「懴悔の値打ちもない」です。この歌は、明らかに命がかかっている「命がけ」の唄でしょう。分かりやすいですね。

あれは二月の寒い夜
やっと十四になったころ
窓にちらちら雪が降り
部屋はひえびえ暗かった
愛というのじゃないけれど
私は抱かれてみたかった

あれは五月の雨の夜
今日で十五というときに
安い指輪を贈られて
花を一輪かざられて
愛というのじゃないけれど
私は捧げてみたかった

あれは八月暑い夜
すねて十九をこえた頃
細いナイフを光らせて
にくい男を待っていた
愛というのじゃないけれど
私は捨てられつらかった

あれは何月風の夜
とうに二十歳も過ぎた頃
鉄の格子の空を見て
月の姿がさみしくて
愛というのじゃないけれど
私は誰かほしかった

そしてこうして暗い夜
年も忘れた今日のこと
街にゆらゆら灯りつき
みんな祈りをするときに
ざんげの値打ちもないけれど
私は話してみたかった

懴悔の値打ちもない(阿久悠)

歌詞の最後に、「私は話してみたかった」とありますが、分かってほしいという強い気持ちはありませんが、それでも私の短い半生を話してみたいという気持ちが伝わってきます。

ここには命をかけた人間の愛憎が満ち満ちています。あるいは、愛憎さえ知らない人なのかもしれません。そのどちらであっても、このつぶやきのような物語には、命がけの気配を感じます。

話すとは、命がけの作業なのです。

■命がけの話2ー絶対に言えないことを話す

命がけの話は、実際に命のやりとりをする話ばかりではありません。以下は質問箱にいただいた質問です。カウンセリングでは、このような命がけの話が多く語られます。絶対に話したくない話ーこれも命がけの話です。

5月19日 の tweet と 5月20日の質問箱の命がけの話、言うに言えない話、というのを読んで自分の中で、ああ...と思うものがありました。

それは「私はそういう抱えるものが何も無い」ということです。抱えてる人からしたら、良かったね ...的なことだと思います。

そうなんです... というか、ゆえにストレスとか不満とか、小さなことを感じることが、いたたまれない感覚があります。 何じゃそりゃ?!ですよね(笑)
分不相応な報酬の中にずっといる感覚というか、いつかバレて不当に得てたものが、白日の元に晒されるんじゃないかって。

身の丈にあったことを艱難辛苦しながら、一歩一歩、自分の足で歩んで行けばいいのでしょうが、続きません。すぐ楽な方に流れて積み上がっていくものがありません。

腹だたしい内容に思う人もおられるかと思いますが、ここまで書いて「自分が言うに言えないものがあるとしたらこのこと」で、それを高間先生の質問箱に投げてみたいと思いました。

高間しのぶの「質問箱」より

【お返事】あなたの質問箱、あなたの命がけの話と受け取りました。

絶対に言いたくない事、言い出せないこと、言うに言えないこと、隠しておきたいこと。

それを言うのは、どんな話であっても、その人にとっては「命がけ」なのです。話していただいてありがとうございます。

自分の中のコンプレックス(捨て置いてきたもの)と向き合っていくこと。これは命がけであるからこそ、ユングはそれを個性化と名付けました。40代以降の仕事と位置付けました。

あなたの勇気はいつか報われるでしょう。

◇ラジオおやすみカフェ:今宵のメニューは…また今回も昭和の歌でした💦

■他の助けを求めるのもいいでしょう

もしあなたが、長くカウンセリングをやっていても、どうしてもこのカウンセラーには話せないと思う場合は、ムリをしないで他の心理の専門家にアドバイスを求めるとよいでしょう。あなたが自分のヒミツを打ち明けられるカウンセラーはあなたの一生の財産になります。あなたのカウンセリングがうまくいきますように。

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