会話を続けるコツ|年齢に応じて対話の方法は若干変化しますが、基本は同じ【傾聴】です。

【質問】傾聴において聞き返しは良くないと、以前言われてた気がするのですが、子供や若い子が全然知らない言葉使いや流行りものの話をする時はどうされてますか?

【お返事】(専門家向け)今回の記事は、カウンセリングの専門家が、どのように話を聴き会話を続けていくのかについて書いています。会話を続けるコツとしても一般的に利用できるでしょう。
また、最後の思春期の話は一般の方も活用できるでしょう。最後までお読みください。

※今回の記事は下記のラジオでも視聴できます。テキストを見ながらどうぞ?
※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。

■知らない言葉も聞き返さない

心理職が傾聴モードに入っているときは、知らない言葉をはなされても、その言葉をメモっておくだけで聞き返しません。話を聴いていると、あぁ、こういう意味か…と後から分かる場合もあるからです。

10~20代の子が流行の話をしている場合は、本題から外れていることも多いので、その言葉が分からなくてもOKなことが多いように思います。あるいは流れで「それ、何?」と聞き返してもいいと思います。ゲームも同じですね。私はゲームはほとんどやったことはありませんが、ゲームのことはときどきカウンセリングで話される方がいるので、その場で勉強させていただくか、あるいはカウンセリングが終わってからダウンロードしたりしています。例えば「ピクミン」とか「斉藤さん」とか(笑)。

ほんとうにその言葉が重要な意味をもつ場合は、向こうから、これはこういうことなんだけどね、と説明があると思います。重要なことなのに説明がなかった場合、それは何なのかなと思います。ここも見立ての一つになりますね。ここを説明がないからとすぐに確認するのは、先回りすぎて、このような繊細なこころの動きをミスるおそれがあるのです。

ゴリゴリと自分の好きな話に突入していく子や、相手を気遣いながら話を進めていく子、さまざまですね。どっちが良い悪いではなく、あぁ、そういう子かという感じです。この感覚、大事です。また、ちょっと複雑に思うかもしれませんが、思春期の場合は、カウンセリングとはちょっと違ってきます。

■年代別カウンセリングの方針|思春期の子への親の対応もアリ

大まかなカウンセリング方針は次の通りです。

  • 小学生以はプレイセラピー的な、かなり積極的なやりとりをします。傾聴モードとはちょっと違いますね。小学生以下はカウンセリングはできないと思っていいでしょう。小学生を相手にするSCは、ぜひプレイセラピーを学んでください。この本▼などは最高です☺場面緘黙や発達障害の子どもたちへの対応も分かります。
    プレイセラピー入門──未来へと希望をつなぐアプローチ

  • 思春期の子の場合は、やりとりモード・傾聴モードをスイッチングして話している感じです。こちらは、傾聴カウンセリングをベースにして、沈黙したときに、その話の内容に沿って、ちょっと積極的に相手に合わせて、話をさせていく、という感じでしょうか。
    これが積極的な傾聴です。積極的ですが、あくまでもやりとり・傾聴ですので、リードすることのないように。リードしても隣で並んでいる感じです。決して前へ出ないこと。

具体的には、SCの場合、ゲームの話をしているときに、気になる人間関係ワードが出てきたとします。例えば、〇〇くんとか、親のこととか。沈黙のときに、「そういえば、さっき話に出てきた〇〇くんのことだけどさ…」という感じです。その話の内容に沿っていること、話されていることを拾っていくことです。事前情報については、話されていなければ、それを聞かないのが鉄則。

積極的傾聴については、コフートや家族療法を学ぶといいでしょう。ロジャーズでは物足りない。この方法は、一般家庭でも思春期対応として利用できます。

  • 20代以降は傾聴カウンセリングになります。

⇒解決しない悩みのある方は、ソレア心理カウンセリングセンター へご相談ください。

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