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新築一戸建て、太陽光発電を検討する方向け⑩(どのような屋根にするのが一番太陽光発電向きですか?)

まだ図面変更ができる新築の方だからこその質問です。

当然敷地の大きさ、形によって建物面積は制限を受け、結果としてその一番上部の屋根の形も制限を受けますが、とにかく太陽光発電のために好きに選ぶことができるとなれば、最強なのは、片流れ屋根です。

「何kW設置するのが良いですか?」
の所に書きましたが、太陽光発電システムはなるべく多くパネルを設置した方がお得になります。
多くのパネルを設置するためにはその分の屋根面積が必要となります。
切妻や寄棟など一般的な屋根の形は南北もしくは東西南北に屋根が分かれていますので、北向き面の屋根は使えません。その点、片流れはその名の通り一方向に(片方にのみ)流れているので全部の屋根面を使うことができるのでたくさんパネルを配置することができます。

しかし土地の面積が広い場合などを除いて、南向きの片流れ屋根は作ることができません。なぜなら一番北側の高さが高くなるため、その後ろ側の敷地により多くの影を落としてしまうため、北側斜線制限などに引っ掛かってしまうからです。

そうなると次は、切妻屋根です。
本を開いてさかさまにしたような、2面の屋根です。
片流れと同じく長方形の屋根面ですので、同じく長方形の形の太陽光パネルと相性が良いです。

台形と三角形を組み合わせた、寄棟屋根の方が最近は切妻より多い気がします。もちろん寄棟屋根にも設置は可能ですが、太陽光パネルの形が基本的に長方形ですので、台形や三角形に乗せる場合はどうしても、設置できない無駄なスペースが発生します。
パナソニックやシャープ、京セラなど、このような屋根面にも対応できるように台形パネルを用意していたりもしますが、どうしてもパネル自体の効率が落ちてしまうので、パネルを乗せている割にはそれほど大きな容量にならなかったりします。

寄棟と切妻で形を選べる場合は、迷うことなく切妻を選んだ方が太陽光発電にとっては良いです。

そしてもう1つ。

せっかく長方形の屋根面にも関わらず、段差がついていたり、2つに分かれている屋根を多く見かけます。これも太陽光発電の観点からだけ言うと、設置可能枚数が減りますので非常にもったいないです。

設計士さんは太陽光発電の事をくわしく知らない方が大半ですので、悪気無く太陽光不向きの屋根になっているケースがあります。

なるべく大きな長方形の屋根面が欲しいですと設計士さんに伝えるようにしてください。

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